今日は海が穏やかです。
牡蠣焼き小屋も、寒さが厳しいこの季節は連日大盛況です。
あったまりますからね~。はためく「えびす牡蠣」ののぼりに誘われて
みなさまご来店くださってます。
さて時化ることの多いこの季節は・・・実は、出航できない期間を
上手に使って、今まで気になっていた場所の整備を承ることが多い時期でもあります。
天候のお陰で次の出航日まで時間がある為、比較的時間に余裕をもって
機械を見ることのできるのが冬のメンテナンスの醍醐味。
春の本格始動前にとてもおススメです。
結局は、事故や故障が起こる前の点検整備が一番お得。
ご愛艇も検診してあげて今年のシーズンをフルで楽しんでくださいネ。
[エンジン点検の一例]
1、定期的にチェックするオルタネーターのベルトの緩み、張り
2.排気ホース、冷却ホース類のひび割れ、バンド増ししめ、冷却水漏れチェック
3、エンジンオイル・ギヤオイル・クラッチオイル等各オイル点検
*とくにエンジン以外のオイルの点検交換を行わない方、ギヤや
クラッチ部が、シーズンに入って故障するトラブルもよくあります。
4、清水点検、圧力点検、比重点検
*間接冷却方式ディーゼルエンジンは、冷却清水に適正な割合で色つきの防錆剤が入っています。
*冷却清水・右(緑)が正常。左(茶)は交換時期をすぎ、防錆効果が切れた清水です。量や色を注意しましょう。
5、スタンチューブパッキン、シャフト、舵、コックボート点検(シャフト艇)
*シャフトとブラケットの間にはいっているコックボートは消耗していきます。
6、インペラ点検、海水冷却経路洗浄(スケール・長年の潮やごみを取る)
(インペラは羽が折れる前に定期交換しましょう。折れた破片が冷却海水経路に
つまるとオーバーヒートし、破片を探すために経路の分解が必要になることも・・。)
7、電気点検(センサー、警報、計器盤電球、航海灯電球、電気機器、バッテリーなど)
*バッテリーメンテナンスは補充電、腐蝕したターミナルの交換などもポイントです、。
8、操舵機周辺点検(ステアリングワイヤー、リモコンワイヤー、油圧ステアリング、オートパイロットなど)
9.アエン(エンジン内、船体、機付外側)、船体アース点検
電蝕防止のためアエンは定期交換がおススメです。減っていなくても状態をよく確認すると、実は
アエンがすでに効いていないこともあります。アエンはエンジンを電気の腐蝕から守るためのもの。
注意して点検、定期交換してください。また減らない亜鉛は質が悪いこともあります。
このあたりは定期的に大切なメンテナンスになります。
弊社の顧客さま向けの定期点検では、プラス、各船ごとに異なる
総合的な点検もご依頼いただいております。
船の状態は、乗っても乗らなくても常に変化し続けるもの。
乗り方や保管方法も理解し、整備と故障履歴、使用時間に応じて
各エンジンや船の特徴なども考えながら、お客様ごとに、都度
必要な点検や劣化箇所の確認も行うようにしています。
安全航海をお届けするための船のメンテナンスは、車のように
一律に一般的な消耗品交換だけでは終われないことが多いです。
(船の機関には、車とは異なる部分も多くついています。常に潮や湿気による影響も
受けるため、海水経路や燃料経路、電気配線などの観察や定期的な消耗品交換も大切なのです。)
さらに、船の場合は、航海中に海況(何かに当たる)や乗り方
(操船者が変わる)で機械に異変が起こることもあります。
定期点検などの習慣がない方は、異変に気付かないままで
放置されてある方も多いようです。
弊社の定期点検では、試走行や、回航作業などで整備前後の状態も
確認します。お任せいただければきちんと診て、直します。
↑ いつもお世話させていただいているお客様のおひとり、遊漁船チャモロ船長。
海上のトラブルは一番怖いものです。
みなさまも冬のこの時期、ちょっとご愛艇のことも気に留めてあげて
ください。
☆karatomarine naoko☆
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