西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

座敷牢からの脱出(JR東舞鶴駅)

2008年08月28日 10時48分00秒 | ステンショから
 JR舞鶴(小浜)線「東舞鶴(ひがしまいづる)」駅。

 つい最近、学生映画の撮影の帰りに利用した。
 

 笑い話である。

 先週の土曜日から3泊4日で、某学生映画の舞鶴合宿ロケに参加してきた。
 撮影は随分と天候に左右され、期間中も「雨待ち」が多かった。

 火曜日の午前中、私が出番の分の撮影がすべて終わり、いったん車で宿舎へ。「あとでお迎えに参ります」と言われ、そのお迎えを待っていたのであるが……、待てども待てども、お迎えは来ず……。待ちくたびれて、一人で宿舎を出ようかと思ってびっくり。いつの間にか、宿舎には私一人であることが判明。この宿舎、宿舎と言ってもホテルや旅館などではなく、元市長のかつての公邸。一般の住宅地の中にある、古い一軒家の邸宅を借りているもので、従業員などは一人もいない。つまりはちょっと大きなお屋敷で、私一人思わぬお留守番をしていたのである。

 お留守番とは言え、鍵を預かっている訳ではないので、そうそう勝手に家を空けるというのも、あとが不安だ。どうしようもなく、お留守番を続けることにした。もう座敷牢状態。

 更に待って待って、結局待つこと6時間半。午後6時前になって、ようやく1回生の女性スタッフ2人が、宿舎に帰ってきた。
 彼女らの報告によれば、今後の天候を鑑みて、予定を前倒しで撮影を進めているという。そして……。

「もう1~2時間、お待ちいただけませんか……?」

 ずっこけた。

 いくらなんでももう待てない。改めて地図を見れば、宿舎からJR東舞鶴駅が意外と近いことを確認出来たので、1回生スタッフの制止を振り切るようにして、私は一人、宿舎を後にした。
 数百メートル歩いてふと振り返った時、呆然と私を見送る2人の1回生の姿がやけに可愛らしく滑稽で、思わず笑ってしまった。


 いやホント、怒る気にもなれない、まったくの笑い話である。