西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

ホームレスへの道?

2005年12月21日 01時48分10秒 | Weblog
ついに事務所を辞めた。これで完全に失業状態になった。

以前から辞めたいという気持ちは抱いていた。それはギャラが驚くほど安かったからである。この事務所に入る前と後を比較すると、確かに仕事の量は多くなったものの、仕事1本についてのギャラは平均5分の1~10分の1に減ってしまっていた。最初に明細を見た時には、さすがに愕然とした。1本の仕事のギャラ金額が、3千円とか5千円とかいう数字ばかり並んでいたからだ。子供のお小遣いでもあるまいし…。1万円を超える仕事は、極僅かしかなかった。始めは、その内ランクが上がって高くなっていくのだろうと思っていたが…、甘かった。結局7年間金額は上がらなかった。
おまけに最近、契約書なるものが郵送されてきた。早速、某専門家に相談してみたが、答えは「疑問だ。不備がある。このままサインしてしまうということは、悪徳商法詐欺にひっかかるようなものだ」と言われた。事務所サイドとしては「形式上」と言ったり「効力はない」と言ったり、何だかハッキリしない説明だったが、その内容は、見るからに正式な専属契約書の形をとっていた。しかし、だからと言って契約金が支給される訳でもなく、月給制になる訳でもなく、歩合制のパーセンテージも具体的に明記されていない。
誠にお恥ずかしいことながら正直に言えば、この事務所から支払われる分の平均月収は、何と1~2万円程度。このままの状態で契約書にサインをするということは、ほぼ自殺行為に等しいことではないかと私には思えたし、絶対に署名捺印してはならないと考え、敢えて退社の道を選んだ。

職を失って、この芸能芸術家的世捨て人研究所の日誌も、いよいよもって真に迫る内容になってきたと言えるかもしれない。まさか、ホームレスの道を歩み出したとは思いたくはないが……。まあしばらくブラブラしながら、今後の対策を検討したいと思う。