西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

クールダウン

2005年12月06日 15時32分56秒 | Weblog
人間、心が熱くなれば、寒さもあまり感じなくなるものなのか?

今になって思えば、昨日は朝から熱くなっていた。
病院に行く母の為にタクシーを呼ぼうと、電話をかけた。
「○○○のカームラですが…」。「あ、お墓の横の、いつものカームラさんですね」。
待つこと十数分、タクシーが来た。しかし我が家が分からないらしく、パァ~ン、パァ~ンとクラクションを鳴らしながら、辺りをウロウロ探し回っている。堪りかねた私は、家から100㍍ほど離れたところまで歩いていって、クルマを誘導した。運転手は「スンマヘ~ン!」と謝ってはいたが…。
しかし私はブチ切れた。母をクルマに乗せた後、再度タクシー会社に電話をして、文句を言った。「アンタさっき<いつものカームラさん>て言うたんとちゃうんかい?!それやのになんでクラクション鳴らして探しまくらんと分からへん訳あんのんじゃ、このボケ!」。一方的に言いたいことを言って、電話を切った。

しばらく時間が経って冷静になって考えてみると、それほど怒ることでもなっかたように思い、多少反省をした。
この自分でも意外な気持ちの高ぶりは、その夜の撮影で、TVドラマ初となる台詞を貰ったことにあったのだと思う。夜、たった一行の台詞を発することに、朝から興奮をしていたのだと思う。

初めての台詞も無事言い終えて、深夜に及んだ撮影が終了した後、日中降っていた雪は、いつの間にか雨に変わっていた。
ホテルから、まだ夜が明けぬ暗い街に出た頃には、雨は小降りになっていた。交差点で信号待ちをしていた私の前を、屋根に雪を積んだクルマが通り過ぎるのを見た時、私の体が、思わずブルッと震えた。


それにしても、「お墓の横のカームラさん」って…、確かに家の前に墓地はあるが、ゲゲゲの鬼太郎でもあるまいし…。一部の世間様からは、私が世捨て人のような人だと思われているであろうことは自覚していたが、いつの間にか、まさか妖怪扱いされていようとは…ゲゲゲのゲ~!