フィールド・オブ・ドリームス

こないだ読んだ小説「キネマの神様」であれだけ取り上げられていたので、どうしてももう一度見たくなった。

この映画は、公開時に映画館で見たなぁ。
おそらく地元(だった)吉祥寺の映画館。

「キネマの神様」でのローズ・バットの評で、レイとアニーが大学卒業後に農場を買って農業を始めたのは、それこそ自体が当時の彼らの年代の若者にとってはアメリカンドリームだったんだと言っていたのだけど、なるほど、この映画をそういう目で見てみると、学生時代にヒッピー文化にどっぷりハマり、その延長線上に農作物を自分たちで育てる生活を夢見るっていうのは、そういう時代だったんだなぁって思いました。

ローズ・バットは色々言ってたが、ただやっぱりこの映画は「父と子」の物語であるのは間違いない。
それも、子供側の「本当は父親が生きているうちにこういうことを一緒にしたかった」「父親にあんなことを言うんじゃなかった。本当はこういうことを言いたかった。」という思い、誰かの声に導かれて主人公がそういう思いを実現するストーリー。

レイの奥さんのアニーが、よい奥さん過ぎだ!
全男性の夢の奥さんじゃないだろうか。
ローンの支払いができなくなりそうって時に、なんでこんなに協力的なんだよ~。
いい奥さん過ぎだ。
トウモロコシ畑をつぶして野球場を作ったら往年の名野球選手が出てくることよりも、この奥さんの態度のほうが現実味がないぞ!

なにしたって生きていけるさ、っていう楽天的な気分があった時代ってことなのかなぁ。
そうなのかもしれない。

ま、とにかく、アニーっていう存在を含めて、男の夢の映画って感じじゃないでしょうか。
ある日思いついたことを、経済的なことなんて全て気にせずに、とことんやりつくす、それにニコニコ笑ってついてきてくれる奥さん、そしてその先の大成功! という映画。

映画の中だけの夢かもしれないけど、だからこそ映画って見てて楽しいだよね。

久しぶりに見たけど、やっぱりいい映画でした。
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ライフ・オブ・パイ

IMAX3D字幕で鑑賞。
一番後ろから2列目のど真ん中の席で、右も左も同じ列に人がいないという、完璧な環境でした。
昨日見たルーパーが、右側にカップル。隣に座った男のほうがときどき大きく足を広げて膝がぶつかってくる。左側は席が空いてると思っていたら、予告編も全部終わりまさに映画が始まるってときに駆け込んできた男が、キャラメルポップコーンを映画の間じゅうポリポリポリポリ食べ続け、ときどきドリンクをストローでズボボボと飲む、という映画になかなか集中させてもらえない環境だったのとは正反対。
カンペキに、カンペキに、100%この映画の世界に浸りました。素晴らしかった。

宣伝でさんざん言ってますけど、やっぱり映像は素晴らしい。
素晴らしいの一言。
水中3Dってすごいなぁ。泡がこっちにプカプカしているだけでもなんだかすごい映像。
おじさんがフランスのプールで泳いでいる映像を見ただけで喜んでいたら、もうそんなもんじゃなかった。
すごかったなぁ。

ま、とにかく、映像のすごさ(映像美って言うけど、美っていうだけじゃなくて、映像がすごかった)に酔いしれる、これはIMAXで3D上映している今しかできないことなので、本当にリアルタイムでこれをIMAX3Dで見ることができたのは幸せな体験でした。

★★★以下ネタバレ(ってほどでもないけど)★★★

あの動物園でトラにえさを食べさせようとしてお父さんに怒られるところや、いろんな宗教にはまってベジタリアンになるところ、などなど、前半でさりげなく始まっているテーマは、生きること=食べること=他者の命を奪うこと、というごくごく身近だけど、とことん深い、そういうテーマなんだよなぁ。

そして究極的なあのオチが!

こんなオチを用意されちゃあ、もう「まいりました」としか言えません。
たいした作品だよ、これは。
「え~~~、そ、そういうこと!?」って思いましたけど、次の瞬間「なるほどなぁ…」と納得。大納得。

深いねぇ。深いよ。ほんとに。

あれだけの映像を見せてもらって、描かれているテーマがこれだけ深くて、それをあんな文句の付けようのないオチで。

いや、これは本当にいい映画を見ました。

素晴らしかった。






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ルーパー

見たかったこの映画、やっと見ることができた。

いろいろ文句を言いたいところもあるけど、最初の「ズバーン」と最後の「ズバーン」で、十分満足だな。
最初のあの、なんにもないトウモロコシ畑で、出たと思った瞬間「ズバーン!」っていう、あれだけでもう、「この映画OK」って思っちゃったもんな。

あえてクラシックな趣味にさせることで未来のデザインを避けるっていうのはよくある手だけど、それが、クラシックと言ってもマツダのあの車だったりするというのも、気が利いてるなぁと思いました。
いたるところにソーラーパネルが、それも、もうボロボロのが付いてたりするのも、なんとなく30年ぐらい先の未来ってそんなかもしれないなぁって、ついこないだ自宅にソーラーパネルを設置した僕は思ったのでした。
ソーラーパネルって太陽光のエネルギーのほんの数パーセントしかエネルギーを取り出せていないって話だから、その効率が30%とか40%まで行けば、意外と軽量な車ぐらいは動いちゃったりするようになるのかな。
太陽光発電ってものが、ものすごくチープで古いオンボロの技術として描かれているのが面白かった。

タイムパラドックス的なつっこみどころについては、途中ブルース・ウィリスが、若いジョーに向けたセリフで「タイムトラベルについての難しい話しは俺わけんねー」というようなことを言ってて、もうこれは、制作者が観客に対して「この映画について、タイムパラドックス的なつっこみは入れないで、お願い」と言ってるんだなと、あきれつつも、正直でよろしいと思ってしまったので、もういいや。そこまで開き直られたらしょうがないわ。

そもそも、後半のあのトウモロコシ畑の中の一軒家でのダラダラした展開にしても、なんかそういう近未来SF的なスタイリッシュでカッコいい映画を作りたいわけじゃないってことは伝わってくるしね。許す。許すよ。

最後の「ズバーン」は、ぼけーっと見てたので予想できなかった。「憎悪の連鎖」うんぬんの話を若いジョーのセリフで説明させるのはいかがなものかとは思ったけど、あれはきっと監督もセリフを入れるか映像だけで見せるか最後まで悩んだのかもしれないけど、まぁもともとわかりづらいこんがらかった話だし、彼がなぜあの行動をとったのか誰が見ても理解できるようにセリフでの説明を入れるほうを選択したってことなんだろうなぁ。ま、しかたないか。

許す、許すよ、と言ったのだから、『若いジョーがあのタイミングで死ねば、老いたジョーは存在しないから、そもそも若いジョーが老いたジョーに会うはずもなく、若いジョーが老いたジョーを殺し損ねて組織から追われることもなく、ってことは若いジョーがあのトウモロコシ畑の一軒家にやってくることもなくなる、ってことは、若いジョーの体もあの場所から消えるんじゃないの?』といった突っ込みどころについては目をつむりましょう。

でもさ、シドってさ、なにも起こらなければ、そもそもサラが愛情いっぱいに育てたんじゃないのかなぁ。つまり、ブルース・ウィリスが未来から来たり、若いジョーがあの一軒家にやってこなかった場合、サラが愛情いっぱいに育てたわけじゃないですか。その結果の未来が、レインメーカーになったわけだよね、ってことは、サラが愛情いっぱいに育てるだけではあの男の子がとんでもないTK使いの化け物になるのは止められないんじゃないの。
…という突っ込みは入れさえてもらいたいなぁ。この映画が良さげなエンディングで終わる、その根本が実はちがうんじゃないの?という疑問なので。

だめですか。これさえも許して受け入れないとだめですか? 
うーん、そこまでは心が広くないんだよなぁ。

だいたいそもそも、TKなんてのは前半ではなんの意味も無いちょっとした能力ってことで紹介していて、なんのためにストーリーと無関係の超能力なんてものがこの映画に出てくるんだろうって思ってたわけだけど、最後の最後にそんな重大な意味を持たせるなんて、ちょっとずるいよね。
ただでさえ、タイムトラベルという「本当にそんなことできるようになるのか?」と疑問のある設定なんだから、もう1つさらに大きな「そんなこと本当にあるかぁ???」という設定を付け加えちゃったのは失敗だったんじゃないかなぁ。
シドが超能力なんて持っていなくて、でも将来とんでもない大悪党になるってことで十分このストーリーは語れたと思うんですが、どうでしょう?
あのTKという設定は余計だったよね。この映画が薄っぺらなものに思えちゃうんだよなぁ、あのTKのせいで。

将来とんでもない「活躍」をする大人に成長する子供を、まだ子供のうちに殺しちまえ、ってことで、タイムマシンで未来からきた奴が殺そうとする、というターミネーター2と同じ話で十分ドラマを描けたと思うんですけどねぇ。

とまぁ、結局いろいろ文句を言ってしまいましたが、最初に書いたように、最初と最後の「ズバーン」で十分面白かったです。

隣に座ったカップルの女性のほうは終わったところで手をぱちぱち叩いてましたよ。

僕も、最後の「ズバーン」にやられました。ジョーの男意気を感じちゃいましたよ。
よくぞやったジョー!と拍手を送っちゃいましたからね、心の中で。

というわけで、面白かったです。














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トータルリコール

僕はオリジナルのシュワルツェネッガー主演の映画は、大好きでおそらく今までに10回以上は見ているわけですが…。
オリジナルのファンへのサービスは、単純に楽しかったな。
3つのおっぱい。入国審査(?)のところの女性。あれはてっきり女性のほうだと思わせておいて…、ってのが素晴らしかった。旧作ファンへのサービス、いいね。

あと、東アジアっぽくて雨が降ってるごちゃごちゃした薄汚れた街というのが、もろブレードランナーで、パクリといえばパクリだけど、オマージュといえばオマージュってことで、良かったのではないでしょうか。少なくとも僕は、あの街並みの映像は好きですね。なんだかわくわくしちゃうのは、もうブレードランナーによって刷り込まれちゃってるのかもしれないなぁ。
でも、今の中国のパワー、韓国企業の台頭、ってことを考えると、中国語とハングルと、あとちょっと日本語(カタカナ)っていうのが、欧米から見ても「未来の大都市のありえそうな姿」として正しいのかなって思ったな。
日本の存在感が薄れているのは悲しいけど、映画とその先のDVDセールスのマーケットとしても、もう日本よりも中国のほうが何倍もでかいマーケットだろうから、映画の中で出てくる配分としてはもうしょうがないよね。

で、旧作を10回以上見ている「トータルリコール」大好きな僕としては、やっぱり旧作のほうが何倍も面白いと思ったなぁ。
なによりも、火星ってのが夢があるじゃないですか。で、支配する側とされる側の対比がとてもはっきりしてる。奴隷と主人ぐらいの差だったわけだから。それに比べると、本作は、都会に出て工事現場で働くお父さんぐらいの差でしょ。身分の差ではない感じ。だからレジスタンスっていう言葉にもいまいち本気度を感じられない。もともとの状態でもけっこう幸せに暮らしていた感じだからなぁ。
あとさ、旧作は、さらに「火星人がいたの?」「火星に水(酸素)はあったの?」という、宇宙レベルのロマンがあったじゃないですか。
とにかく、完全に支配されていた人たちが、宇宙レベルでロマンのある遠い昔に作られたシステムによって、最後に本当に救われる・解放される、あの素晴らしいエンディング! やっぱり旧作のほうが何倍も面白かったよなぁって思っちゃいましたね。

で、オリジナルのよさは、楽しく映画を見たあとで、「あれ?これは全部夢かも…」というのがあるわけじゃないですか。本作でも、そう思わせようと最後に怪我してベッドで寝ているところで「どんな夢でも記憶にします」「諜報員は?」というセリフをわざわざ反復してその要素を強調しようとしているわけですが、そんなねぇ、セリフで説明してもねぇ、駄目じゃないですか。
やっぱり、オリジナルのように、最初にリコール社を訪れたときに、メニューとして店員が細かくストーリーを説明しておかないと駄目なんですよ。あそこでちゃんと細かくストーリーを説明しておくことで、後から「あれ? でもこの話って、最初に店員が説明してたストーリーのまんまだぞ?? ってことは、これは全部ベッドの上で見ている夢ってことも…???」と思うわけですからねぇ。
その部分もオリジナルの完勝ですね。

というわけで、まぁ、中華街みたいな未来の都市の映像とか、ヘリコプターのデザインがカッコよかったり、いろいろ楽しめたけど、ほとんどすべての点でオリジナルのほうがずっと面白かったなぁ。

なので、シュワちゃんの出てるオリジナルを見るのをオススメします!

面白かったけどね。
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ザ・レイド

インドネシアからやってきたアクション映画。
うーん、噂通り、アクション演出のレベルが高い。

怖い、痛い! もう見ててすごく痛い。
あの、机の角の所に腰から落ちていくとことか、今腰痛に悩まされている僕としては、あのワンシーンが原因で一生腰痛とともに生きていかなければならなかったなんてことになっちゃいねーかとハラハラしちゃいますよ。

この映画のアクションシーンを見ていて「おおっ!?」って思うのは、アクションをしている人の体(というかアクションしている人の視点?ってほどでもないか?)の角度に合わせてカメラの視点が変化するところが何カ所かあって、あれはどうやって撮影したんだろうか? とても斬新な映像になっていてちょっと面白かったなぁ。2人の男がものすごいスピードで闘っているその真っ最中の映像だから、すごく新鮮。あれはすごい発明なんじゃないか? いや、そんなにアクション映画見てないから他の映画でもう出てきた撮影手法かもしれないけど。

要するに、地面に対して水平だったカメラ視線が、主人公が敵を地面にたたきつけるそのタイミングで敵の体に正対したままカメラ視線も地面に向けた角度にグルっと向きを変えるわけですが。あれすごく新鮮。

あと、上の階から下の階に主人公たちが落ちていくところで、カメラも一緒に下の階に落ちていくとか、窓から敵と一緒に落ちて下の階のベランダ(?)に落ちるところでもカメラごと落ちていくし、あれは面白いよなぁ。カメラマンも一緒に下の階に落ちてるのか、カメラを下の階の人に手渡ししているのか、いずれにしても面白い映像。

シラットっていう格闘技。世の中にはいろんな格闘技があるんだなぁ。
ナイフを使ったりするのもシラットの一部なのか、素手のものだけがシラットなのか。
ナイフ使いがカッコよかったなぁ。闘いながら相手の関節の裏側とか首とかをナイフでスパっと切る。その的確な感じがカッコいい。痛そうだけど…。

チョコレートファイターやマッハを見てすげーと思ったあの感じが今度はインドネシアで。
なぜ日本ではこのレベルのアクション映画が作れないのだろうか。
予算なら日本のほうがあるでしょう。
要するにアイデア・工夫・熱意ってことなんじゃないのかなぁ。

日本から世界をびっくりさせるようなアクション映画で出てきてほしいものですなぁ。



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ヘッドハンター

ノルウェーの映画、…らしい。

ツタヤの棚で見つけて面白そうだったので借りてみた。それだけ。

いやいや、これはなかなか、うむ、なかなか面白かった。

最初のあのオシャレなカッコつけた生活からは想像できない、ぐちゃぐちゃな映像を見せられるわけですが、それが、前知識ゼロで見ているから、うまいこと予想を超えていく感じで楽しかった。おいおい、そういう映画かよ、それならそうと言ってくれないとこっちの心の準備ってもんが…、なんて思いつつ楽しめましたー。

ただですね、どうしてもひっかかるというか、どうしても納得できないのは、クラスがどうしてロジャーを殺そうとまでするのか、もっと言うと、ロジャーどころか警官まで殺してしまう動機がまったく説明されていないと思うんだけどなぁ。

だってクラスは、パスファインダーって会社に入社したかっただけでしょ。
そのためにロッテに愛人にならせたりかなり手の込んだ計画でロジャーに近づいたわけだけど、ロジャーがダイアナとクラスの関係に嫉妬してパスファインダー社への推薦を断ろうとしたら途端にいきなり殺しに来るってのが、それも髪に発信機まで取り付けて追い回して殺そうとする、それも警官と一緒でもかまわずもろとも殺そうとする、っていうのが、いったいクラスはどういう行動原理で動いている人なの????とただただ頭の中にハテナマークが広がっていくわけですが…。
字幕がダメなのかなぁ。もとのノルウェー語ではちゃんと説明がされているのかなぁ。

あとはまぁ、面白かったですよ。
ロジャーが最後に使ったトリックもうまいことできていて、そのための伏線がちゃんと効いているし。

予想を裏切るぐちゃぐちゃな展開がこれでもかと続いて、面白かったー。
これでクラスの動機がきっちり納得のいくものだったら最高だったんだけどなぁ。

それにしても、ノルウェーって銃が簡単に手に入るのかなぁ。

この映画、日本でリメイクしたら絶対にリアリティーないよなぁ。
だってあんな拳銃やマシンガンを持ってるわけないもんなぁ、なんてことを思いましたが、どうなんでしょう、ノルウェーって銃社会?

ま、それなりに、評判になるのも納得の映画でした。

おしまい。












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浜田マハ / キネマの神様

いい本に出会えた。
映画好きの僕にぴったりの、映画の力を、映画を愛する人たちの力を信じられる、そんな本。

DVDのおかげで、僕も家のテレビで、通勤電車の中で、映画を便利に見ているわけだけど、やっぱり映画館のあの真っ暗な空間の中でドキドキしながら映画が始まるのを待ち、いざ始まればアッという間に映画の世界にどっぷりと浸って、泣いて笑って驚いて、あの特別な体験は映画館の中で映画を見たときだけに味わえるもの。いいよねぇ、映画館で見る映画。

この本は、映画を愛する人たちが、その映画愛によって救われ、停滞していた場所から前に進み始める物語。
そんなにうまく行くわけないだろ!って思いつつも、映画を見ているときのように、どうかこのままうまくいってください!と願いながら読み進めてしまった。うん、それでいいのだ。主人公たちに声援を送って、主人公たちと一緒に笑い泣く、それが映画だ。あ、これは小説だけど。

とはいえ、フィールド・オブ・ドリームス、硫黄島からの手紙、ニューシネマ・パラダイスの3本だけは、この本を読む前に読んでおいたほうがいいんだよなぁ。まだ見ていない映画のあらすじを小説の中で知ってしまうなんて、そんなつまらないことはないわけで…。

というわけで、硫黄島からの手紙をまだ見ていない僕は大変残念な思いをしたのでした。

残りの2本は大好きな映画だけど、この2本もまた見直したいなぁって思ったなぁ。

それも、映画館で。

どこかえ「キネマの神様 3本立て」ってなことをやってくれないものだろうか。この3本で。

いや~、いい話だった。
映画が好きでよかった。
映画バンザイ。
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デンジャラス・ラン

デンゼル・ワシントン。
舞台が南アフリカ。それが面白かったかな。映画で南アフリカの街並みが見れたりするのって嬉しい。
最近だと、デカいマーケットだし、中国を舞台にしたアクション映画が多いんだけど、それはもう食傷気味。
南アフリカは新鮮でした。ちゃんと都会だったりするのも。

主人公が、ライアン・レイノルズっていう若造なんだけど、こいつが華が無い役者で、こいつが主人公っていうのがこの映画の一番の弱点じゃないだろうか。
要するにこいつが葛藤してたり、こいつの精神状態が不安定になってたり、こいつが憤ってたりする姿が、見ていて楽しくないんだよなぁ。
単純にカッコよくないし。顔も、立ち姿も。

デンゼル・ワシントンは、やっぱりこの人は演技うまいなぁすげーなぁって思うさすがの横綱相撲って感じ。
何を考えているのかわからない表情、微笑みとも諦めの表情とも取れるような表情とか、笑顔がまた魅力的だったりしつつ、でも次の瞬間に見せる顔が超こわかったり。

お話としては、主人公がデンゼル・ワシントンに対して疑いながらもだんだんと、「あれ? ひょっとしてこの人の言ってることのほうが正しいんじゃないか???」と思うようになっていき、そして最後は二人で戦い二人で逃げるバディームービーになっていく感じが、これはとても良かったですね。

主人公が最後にどういう行動に出るのか、それが楽しみだったんだけど、まぁこれが一番「正しい」方法だったかなぁ。あのベテランで腕利きのデンゼル・ワシントンでさえ金に換えるのは難しかったわけだからなぁ。
ただ、ちょっと期待したのは、もっと世界中の諜報機関をひっくり返しつつまんまと大金をせしめるような、そんなエンディングだったらいいなぁってこと。そうではない「正しい」エンディングでしたが。

彼はCIAの中で普通に今後も働くのだろうか。うーん、よくわからないなぁ。
あの彼女との関係も。

青臭い若造がデンゼル・ワシントンから世界の本当の姿を教えてもらい「後継者」のように生きていくって話か、愛する女性との偽りの生活が壊れて悲しむけど自分の世界を一人で生きていく男の話か、どちらかにもっと重点を置いて描いたら良かったような。
字幕が悪いのか、もともともセリフ(というか脚本)が悪いのか、どちらにしても中途半端な印象の映画でしたね。

最初のあの水とタオルを使った拷問シーンのデンゼル・ワシントンの「お前らよりもその拷問については100倍知ってるぜ」って感じのふてぶてしい態度ですごく期待したんだけどなぁ、それ以降はそれほど彼がすごいプロだっていうところは出てこなくて残念でしたね。

と、まぁ、中途半端に面白い映画って感じではありました。
南アフリカの街並みを見れたし。

おしまい。


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フライペーパー!史上最低の銀行強盗


主演がパトリック・デンプシー。あと、アシュレイ・ジャド。
「キャント・バイ・ミー・ラブ」が大好きなので、パトリック・デンプシーが出てるだけど、あいかわらずちゃんと活躍しているところを見られるだけで嬉しい。

ハングオーバーの脚本家コンビ。というのと、この日本で付けられた副題から、もっと笑いに重きを置いたコメディなのかなって思ったけど、いやいや、そこそこちゃんとした銀行強盗映画じゃないですか。もちろんシリアスなものではなく、銀行強盗コメディだけど。

あのバカなほうの強盗2人組の会話が面白かったなぁ、やっぱり。人がよさそうで。

全体的によく出来ていて楽しかったんだけど、トリップ(パトリック・デンプシー)が結局何者なのかが最後までなんの説明もないのは納得いきませんね。だって明らかに単なる変人ではないわけじゃないですか。テレビ依存症の変人ってだけではとても説明がつかない大活躍ぶりなんだから。
この映画を見ている観客は、最初の殺人を誰がなんのためにやったのか、という謎解きよりもむしろ、トリップってこいつは一体何者なんだ?というほうを知りたくて見ているんだから、それについて最後まで説明がないのはいただけませんよ。

というか、それが別々ではなく、トリップの正体とこの事件の真相が関係しているんだと思ってたんだけどなぁ。殺されたのがFBIだとしたら別の捜査機関の腕利き捜査員とか、あるいは裏ですべてをあやつっているのが実は彼とか、そういうオチを期待してたのだけど。

最後のオチはなんとなくそうなんだろうなぁって思ってたのでびっくりしなかったしなぁ。
だってあの人、一般人にしては銃の扱いがうますぎるんだもん。

まぁ、それ以外は、笑いをちりばめた銀行強盗映画ってことで楽しく見ることができました。

うん、面白かったです。
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レ・ミゼラブル

妻がだいぶ前から「レ・ミゼラブル」を見たいと言っていた。
子供たちも一緒に見に行きたいようだったけど、まだ実写映画はこないだ家で吹き替えで見た「ミクロキッズ」しか見たことがなく、映画館で初めて見る実写映画が字幕でミュージカルで長編というのは、これは無理じゃないだろうか?
大体、小2の子がこの映画の字幕を全部読めるのか?

で、子供たちは「ワンピース」の映画を見たいみたいと言っているので、大人2人で「レ・ミゼラブル」を見ている間に、子供二人で「ワンピース」を見るようにチケットを取った。
うん、これでOKだ。

こんなに有名な作品だというのに、原作も読んでなければ、舞台も見たことがない。
要するに内容について全く知らずに見た。

そうか、こういう話だったのか。
ジャン・バルジャンという名前だけ聞いたことがあったけど。

なるほどねぇ、革命か。
それまでのシステムを根底からひっくり返す新しい考え方。
ジャベールが「法」に則って「罪人」を追い続ける。
「法」っていうのが、まさに「それまでのシステム」。それが正しいと信じて、信じ込まされて皆んなが生きている。
それに対して、ジャン・バルジャンは、まったく別の行動原理で動いている。新しい考え方で。ジャベールにとってはまるで信じられない考え方で。他人を慈しみ正しく生きる、それがジャン・バルジャンの生き方で、それがついにはジャベールを混乱させ追い詰める。

そもそも「法」は本当に正しいのか。
たまたまその時その国でみんなが従うことになっているルール。
飢えて死にそうな妹のためにパン1つを盗むという行動は、悪いことなのか、慈愛に満ちた正しい行動なのか。
窃盗は「法」をやぶるから「犯罪」だけど、「罪悪(sin)」なのか。それがこの映画の大きなテーマなのだろう。
ジャベールは「犯罪」かどうかで全てを判断して生きてきたけど、ジャン・バルジャンは自分のおこなうことが「sin」とはならないように生きている。
ジャン・バルジャンの慈愛に満ちた行動によって、かえってジャベールは自分がこれまで信じて疑わなかったルールに対して自信が持てなくなり追い詰められていく様がこの映画のクライマックス、…だと勝手に解釈しました。

一番印象に残ったのはアン・ハサウェイの歌唱と表情。
1曲を歌う中で、その歌っている内容とともに変化していく表情、本当に素晴らしかった。

大体、アン・ハサウェイにしてもラッセル・クロウにしても、なんでこんなに歌えるんだよ。ほんとすげーな。
ハリウッドでは、やっぱり、歌って踊れてやっとスタートラインに立てるんだろうなぁ。エンターテイメントの世界の層の厚みを感じるよなぁ。

あと思ったのは、歌うシーンで顔のアップが「これでもか!」と多用されるんだけど、それはやっぱり、せっかく映画だし、映画でしかできないこと、舞台ではできないことを最大限生かそうとしたんだろうなぁ。映画ならではだよなぁ。だからあのアン・ハサウェイのあの顔の表情があんなに印象的に見ることができるわけだから。
歌と表情ってことでいうと、エポニーヌ役の女優さんも素晴らしかったなぁ。
っていうか、エボニーヌは、あの夫婦が甘やかして育てた娘だし、どんなイヤな女に育っているのかと思ったら、すっごくいい娘で感動ですよ。あの手紙もね、ちゃんと渡すんだから。いい子だねぇ。おじさん泣いちゃいましたよ。

あと、顔をアップで映すときの、あの被写界深度の浅さが良かったですね。
手前の鼻はピントが合ってるけど、目はもう少しピントがはずれていたりという。
で、ラストのアン・ハサウェイが天使のように出てくるところが、アン・ハサウェイにはピントが合っていないから本当に向こうの世界の人のようで。ふわーっと。美しくて。

この映画で原作や舞台と比べてどれぐらい削られているんだろうか。
ジャン・バルジャンのパンを1個盗むところとか、囚人として過酷な19年間を過ごすところとか、もっと描かれていたのだろうか。あるいは、ジャン・バルジャンとコゼットの逃亡生活とかその中でコゼットがどういう風に生きてきたのかどういう風に育ったのかとか。
そういうのも全部きっちり見たいなぁって思っちゃったなぁ。もともと無いのかもしれないけど。

正しく生きよ! そう言われているように感じたなぁ。
そして、革命を舞台にしたことによって、民衆をとても貧しい状態にしておきながら贅沢な暮らしをしている上流階級の人々やそういう国のシステムに対して「それは正しくない」というメッセージを発しているように感じた。

貧富の差が激しくなり格差社会なんて言われている今この映画が作られ公開されるということに、なにか深い意味を感じました。


正月休みの最終日、酔っ払って書いていたらすごく長くなってしまいました。

そうそう、子供たちはワンピースについて「めっちゃおもしろかったー!!」と言ってました。

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メランコリア

ラース・フォン・トリアー監督・脚本。

すごい映画でした。

感想を書くのがむずかしい。
けど、こういう書くのが難しい映画の感想を後回しにしていると、気持ちよく新年が迎えられないから、無理して、というか、あえてテキトーに書こう。うん、そうしよう。

キルスティン・ダンスト、すごかった、こわかった。
キルスティン・ダンストといい、シャルロット・ゲンズブールといい、シャーロット・ランプリングといい、美人と言えば美人だけど、見方を変えれば「こわい」顔をしている女優を並べて、その「こわい」ほうの顔を濃密に凝縮させたように撮る。
まったく…。なんという監督だ。

本当に深い深い絶望を抱えた者にとっての唯一のハッピーエンドは「地球滅亡」かもしれない。
もう学校燃えちゃえばいいのに、っていう気持ちの最大限振り切った状態か。
それを映像で見せちゃおうかって感じか。

前半のジャスティンの結婚式。
もともとそういう人なんでしょうね。
そもそも、結婚だと披露宴だの、普通の人が期待する幸せな生活なんてものは、むしろこの人にとっては地獄のようなもので、「優しい」姉や、大好きな父や、あるいは職場の上司、そういう周囲のめんどくさい常識人たちの期待に一生懸命応えようとして精いっぱい頑張って「幸せ」になろうとしたけど、頑張ったけど、やっぱり無理でしたー、ってことですよね。

ごく普通の人が当たり前に期待する・勧める「幸せ」ってのが、一部の人にとっては決して幸せなんかじゃないってことですよね。

で、まさにあの夜、ジャスティンにとっての「世界の終り」がやってくる。

で、第2章のクレア。
常識人のクレアにとってはそれは最悪の事態だけど、ジャスティンにとっては至福の時の訪れなのかもしれない。
学校燃えちまえ!って思っていたら、本当に学校燃えちゃうらしいぞワクワク、という。

映画の最初にも美しく描かれる週末がいよいよ訪れる。
美しく。
すばらしく美しく。

こんな世界終わっちまえ!絶滅しちまえ!という願望が現実になる瞬間。
ハッピーエンディング。…なのか?

なんか、すごい映画でしたよ、やっぱり。



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角田光代 / 空中庭園

で、最近読み終わったのがこの「空中庭園」。

複数の登場人物からの視点で描かれた短編(?)を読んでいくうちに全体像が浮き上がってくるという凝った構成の小説。

最初に思ったのは「ずいぶんと冷たい視点で描くなぁ」ってことかな。
人がある集団に属しているならば、その集団の中で波風を立てず他のみんなに迷惑をかけないために、ある程度「仮面」をかぶるのは当たり前のことなんじゃないかなと。それを、ことさら「ひどいこと」として描く必要があるのだろうか、という気持ちになったというのが最初の感想。
例えば中学生の男子が本人としてはかなり色々とツライ状況を抱えていたとしても、心配をかけちゃうし、そもそも家族にはどうせ解決できない問題だしってことで家族の前では「別に何も問題ありませんよ」って顔で通すのは、「裏切り」や「欺き」なのか。
「裏切り」や「欺き」という捉え方で物語を語ることもできるけど、家族に対する「思いやり」「気づかい」と捉えることだってできるじゃないか、と思ったのだ。

角田さん、この小説ではずいぶんと冷たい意地悪な視点で描いてるなぁって、そう思いましたね。

あいかわらず、各登場人物の描き方がリアルで素晴らしいんだけど、その分ほんとうに救いがないっていうか、「でもまぁ小説の中のことだし」って気分にさせてくれない。
おばあちゃんの章なんて、ほんとすごい。凄みがあってこわいぐらいだもんなぁ。
で、めちゃくちゃリアル。実在感がハンパないレベルで。
どこかの郊外のニュータウンに実在しそうな気にさせられてしまうからもう、本当に救いがないんだよなぁ。

家族ってものが、たまたまほんの20年ばかし同じ空間で過ごすメンバーって考えるのも、それもわからなくはない。
最後のバスも、たまたま同じバスに乗り合わせた人たちでしかないよっていうことなのかなぁ。

互いへの愛(というか気づかい?思いやり?)があるからこそ本当の本音は見せずにお互い接してるわけでしょう。
それはどこの家族でも、どこの集団でも、どこの組織でも、そういうもんだと思うんだけどなぁ。
その部分をことさら「嘘」「裏切り」「偽り」「欺き」と捉えて物語を紡ぐのは、うーん、とっても残酷だなぁ、冷たいなぁ、角田さん、と思いましたよ。

すごい作品だと思うけど、もうちょっと暖かい視点で描いても良かったんじゃないかなぁって気になりましたね。

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角田光代 / 八日目の蝉

読み終わったのはだいぶ前だけど、読んだという記録のために一応書いておこう。

とにかく面白かった、ということ。
角田光代、すごいなぁってこと。

構成が見事。
前半の希和子の物語。後半の薫(恵理菜)の物語。そして…、という。
特に、すごいと思ったのは、希和子パートが、彼女自身の視点で描かれるから、記憶があいまいな部分がそのままあいまいなままになっていて、読者は実際には何が起こったのか本当のことを知らせてもらえない。
「興味の持続」というか、実際には何が起こったのかを知りたくて読者は後半の薫視点のパートを夢中で読んでしまう。
うまいなぁ。見事だなぁ。

角田光代という人がすごいのは、「きっとそういう行動を取ってしまうんだろうなぁ」という滑稽だし残酷だけどすごくリアルな描写だろうと思う。
リアルだからこそ、その残酷さが読者の胸に突き刺さる。
ひどい!ひどいけど、自分でもそういう顔をしてしまうんじゃないだろうか、そういうことを言ってしまうんじゃないだろうか、という。

最後もいいなぁ。
すばらしいエンディング。

小豆島、行きたくなった。
そういう島が、一番の楽園なのかもしれないと思える、思わせてくれる作品。

面白かったです。
もう一回読もうかなぁ。映画見ようかなぁ。
でも、本読んだあとに映画見たらやっぱりつまらなく感じちゃいそうだよなぁ。
永作でも。

でも、映画見たいかも。

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MIB3

公開中はなんだかあんまり良い評判を聞かなかったこの映画。

公開前は、すぐに見るぞ!と息巻いていたけど、結局そういう評判を聞いて見に行かなかった。

のだが、意外と面白いというような噂も聞くではないか。
DVDレンタル中。
見てみよう。

で、1も2も見返したりせずに、復習しとかなくて大丈夫だろうかとちょっと不安になりつつ3を見てみた。
結論としては、全然大丈夫でした。問題なし!
あの二人がコンビだってことさえわかっていればOKだった。ありがたい。

で、一旦「それほど面白くない」という評判をさんざん聞いた映画なので、期待もそんなにせずに見たのが良かったのか、普通に面白かったですね。

ミック・ジャガーとか、有名人を宇宙人扱いしちゃうのもこれまで通りで楽しいし。
1、2の雰囲気をしっかり再現してて、なんの違和感もない。
それにしても、ウィル・スミスすごいなぁ。ぜんぜん老けないのはなぜ?

ただ、あの最後のタイムマシン利用ネタはちょっと釈然としなかったんだけどなぁ。。
あそこにまた戻ったらあそこにあの時のウィルスミスがいるんじゃないの?
だって敵のあいつは2人になってるんだから、未来から過去に戻るとそこにはその時の自分がいて自分が二人になるっていう理屈で描かれているわけだと思うんだけどなぁ、この映画は。
だとすると、あそこでウィル・スミスはあの発射台の上に2人になるはずじゃない? ちがう??

元気な時だったら、もっと深く考えて、あそこだけ3回ぐらい見返したりするんだけど、今の自分にはその元気はありません。

まぁ、全体的に楽しかったからいいよね、面白かったよね、っていう感じです。

あれだけの大冒険をして戻ってくると周りの人にとっては昨晩の続きの今朝でしかない、っていう「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とかでも感じたタイムトリップものならではの不思議な感覚も楽しめましたしね。

はい、面白かったです。

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裏切りのサーカス

たくさんの人が2012年ベスト10映画にランクインさせている評判の良い映画。
映画好きの人にすごく評価されているこの映画。

えっと、この映画の感想として「つまらなかった」とか「わからなかった」とか言うと、すごく頭悪く思われそうでイヤなのですが、まぁ、正直な感想としまして、大変申し上げづらいわけですが、やっぱり、なんだかよくわからずつまらなかったなぁ、と。

とにかく、僕には白人男性(女性もだ)を見分けるのが苦手という弱点があって、この映画も、名前と顔がなかなか一致しない。
登場人物の誰かがほかの登場人物のことをセリフで語っていても、それが誰のことを言っているのかよくわからないまま、映画が進んで行ってしまう。うーむ。
主人公のことを「ジョージ」と呼ぶ人もいれば、「スマイリー」と呼ぶ人もいる。

もう、誰と誰がどういう関係なのか、人物相関図を頭の中で描くことができないままに、どんどんどんどん話が進んでしまう。
ごめん、着いて行けなかった。

他の人はどうなんだろう?と思って感想をブログで検索して読んでみると、なんと上映されてた映画館では「人物相関図」をプリントアウトしたものを配ってたとか。
そりゃそうだよなぁ、これを前知識ゼロでいきなり見て全部すとんと理解できる人がどれだけいるんだろうか。日本の人で。

僕は映画を見るときは最大限楽しむために前知識ゼロで見ることにしているわけですが、それが今回はかえって失敗でした。

で、一度最後まで見てからもう一度見るといろんなところに発見があってすごく面白い、とか書いてあるブログもあるんですが、この「なんだかつまんなかった」という感想を持ってしまった映画をまたあたまからもう一度見る気にはなれないですねぇ。

ええ、ええ、そうですよ、僕の映画理解能力なんてその程度ですよ。


あああ。
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