デンジャラス・ラン

デンゼル・ワシントン。
舞台が南アフリカ。それが面白かったかな。映画で南アフリカの街並みが見れたりするのって嬉しい。
最近だと、デカいマーケットだし、中国を舞台にしたアクション映画が多いんだけど、それはもう食傷気味。
南アフリカは新鮮でした。ちゃんと都会だったりするのも。

主人公が、ライアン・レイノルズっていう若造なんだけど、こいつが華が無い役者で、こいつが主人公っていうのがこの映画の一番の弱点じゃないだろうか。
要するにこいつが葛藤してたり、こいつの精神状態が不安定になってたり、こいつが憤ってたりする姿が、見ていて楽しくないんだよなぁ。
単純にカッコよくないし。顔も、立ち姿も。

デンゼル・ワシントンは、やっぱりこの人は演技うまいなぁすげーなぁって思うさすがの横綱相撲って感じ。
何を考えているのかわからない表情、微笑みとも諦めの表情とも取れるような表情とか、笑顔がまた魅力的だったりしつつ、でも次の瞬間に見せる顔が超こわかったり。

お話としては、主人公がデンゼル・ワシントンに対して疑いながらもだんだんと、「あれ? ひょっとしてこの人の言ってることのほうが正しいんじゃないか???」と思うようになっていき、そして最後は二人で戦い二人で逃げるバディームービーになっていく感じが、これはとても良かったですね。

主人公が最後にどういう行動に出るのか、それが楽しみだったんだけど、まぁこれが一番「正しい」方法だったかなぁ。あのベテランで腕利きのデンゼル・ワシントンでさえ金に換えるのは難しかったわけだからなぁ。
ただ、ちょっと期待したのは、もっと世界中の諜報機関をひっくり返しつつまんまと大金をせしめるような、そんなエンディングだったらいいなぁってこと。そうではない「正しい」エンディングでしたが。

彼はCIAの中で普通に今後も働くのだろうか。うーん、よくわからないなぁ。
あの彼女との関係も。

青臭い若造がデンゼル・ワシントンから世界の本当の姿を教えてもらい「後継者」のように生きていくって話か、愛する女性との偽りの生活が壊れて悲しむけど自分の世界を一人で生きていく男の話か、どちらかにもっと重点を置いて描いたら良かったような。
字幕が悪いのか、もともともセリフ(というか脚本)が悪いのか、どちらにしても中途半端な印象の映画でしたね。

最初のあの水とタオルを使った拷問シーンのデンゼル・ワシントンの「お前らよりもその拷問については100倍知ってるぜ」って感じのふてぶてしい態度ですごく期待したんだけどなぁ、それ以降はそれほど彼がすごいプロだっていうところは出てこなくて残念でしたね。

と、まぁ、中途半端に面白い映画って感じではありました。
南アフリカの街並みを見れたし。

おしまい。


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