日伊相互文化普及協会

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【異常気象の中のテルメ】 モンテプルチャーノ 2006年6月27日(火)

2006-06-27 02:21:31 | Weblog
9時。陽は高くなっていた。
3年前まではイタリアの暑さは刺すような暑さだが、湿度がないので家の中や日陰に入ればひんやりと涼しかった。
それが今はどこにいてもジワッと暑い。インドネシアの湿気とまではいかないが、イタリアの国でこんな熱気は異常だ。
今日はviteruboのテルメに視察に行く予定であったが、Cogniliali先生に急用ができたため、アグリトゥリズモの主人、ジャンピエロと秘書のシモーナの勧めで急遽Montepruciano(モンテプルチャーノ)のテルメへ行くことになった。
そのテルメって知らない。自称温泉通の私なのに聞いたこともない。
初めてなら着替えねば、とスーツ姿に。
滝のような汗で棒立ちの私に「持ってけ」と宿の主人のジャンピエロが情けない顔で私を見てバスタオルを投げた。

刈り入れ前の麦畑は火が付く寸前に見える。救われるのはブドウ畑の緑。
テルメではバルバラという先生がが待っていた。
施設はきれいで、花であふれている。
中は冷房が効いているのかいないのか、場所によっては蒸気でクラクラ。
「あれが温泉プールよ」というバルバラ先生の額から汗がダラ~リ。
はいはい、分かります、日本にもありますから。今日のお湯はさぞかしあったかくて効くでしょうねえ。
我々はマッサージ室、診察室、トリートメント室を次々に回る。典型的なイタリアのテルメである。効率よくトリートメントが受けられるようになっている。
利用客はイタリア人よりドイツ人の方が多いような。なんでも、ドイツ人にとってイタリアのテルメは憧れなのだそう。同じEU国なので保険も利用できる。
「暑いでしょう、温泉ですものね」とバルバラ先生。
温泉でなくても暑いのだけど。
バルバラ先生は熱心に施設の説明をしてくれる。私も熱心(そう)に訳す。
なにしろ昨夜イタリアに着いたばかり。時差ぼけはまだリセットされていない。
おまけにこの暑さとテルメの湿気。
このテルメの細かいことはおぼろげな記憶となったが、バルバラ先生のマスカラで縁取られた目とよく動いた口元は覚えている。
Emi

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