日伊相互文化普及協会

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健康・【日本の「水療法?」とは】8月8日(火)

2006-08-08 11:15:20 | Weblog
「この水を飲んで病気が治った」とか「この水こそ」とかという言葉をよく聞く。
また、「人間は誰でも一日に2リットル以上の水を飲まなければならない」など、半ば水宗教まがいの記事もある。
猛暑の夏の2リットルならまだともかく、春、秋、冬などの季節やその人の体質、習慣を無視している。

水は「水毒」というように間違えると怖い。2リットルの水受け体質にない人が、無理やり2リットル以上の水を飲んだらマイナス結果は明らかだ。
毒と薬は裏表。良質の水を、体質や症状に合わせて量を調節して、水が分かる人に相談しながら飲めば有効になる。

日本でミネラルウオーターとして売られている水に効果は期待できない、とイタリア人医師たちは言う。
日本のミネラルウオーターは必ず、殺菌のために何らかの手が加えられている。それはもはや水分であって、地から湧く本来の水ではない。
また日本のミネラルウオーターは加熱殺菌処理がほとんどだ。湯冷ましと呼んだほうが適当だ。

日本にいて水を健康に役立てる方法は?
①水源に行って、直接ボトル詰めをして持ち帰った水を飲む。
②外国産のナチュラル・ミネラル・ウオーターを飲む。自分に合った硬度に充分注意を。
③水道に浄水器を付ける。マイナスイオンという言葉に騙され、高価なものを売りつけられないように注意。
 
以前、イタリアのモンテカティーニ・テルメに私と行って、「このあたりはマイナスイオンに満ちているのですか?」という質問をドクターにした温泉通がいた。
ドクターは「何の元素のマイナスイオンのことですか? プラスとマイナスのイオンがバランスを崩す理由について知りたいのですか?」と聞き返された。質問した温泉通は絶句した。

ありとあらゆるものは元素が形成して、元素の周りをプラスとマイナスのイオンがバランスを取り合っている。木、車、人、家、道、チョコレート、スパゲッティ、イコール元素の終結。
「質問の意味が全く分かりません。それに主題と関係ないでしょう」
ドクターは言うと「次の質問は?」と切り替えた。

「マイナスイオンいっぱい」をうたう業者に何のマイナスイオンか聞いてみてください。カルシウムとかカリウムとか答えたら大学で化学を専攻しましたね、その人。しかしです。彼らが言うマイナスイオンという言葉は商売用語なのですぞ。

 蛇足ですが、イオン化という言葉は化学的分野になります。興味があったら調べてみてください。世間にはばかるマイナスイオンという言葉とは関係ありません。