まちづくりぷらす

ブログをお引っ越ししました。
すでに更新は停止しています。

まちづくり政策フォーラムの本

2006年09月28日 | 
久しぶりにこのブログで本の紹介をしたいと思います。
(いつもはブクログで更新しています:今回も更新しましたが…)

まちづくり政策フォーラム『協働で地域づくりを「変える」「つなぐ」「活かす」』ぎょうせい、2006年。

最近、かかわらせていただいているNPO法人「まちづくり政策フォーラム」の本です。

自治体職員採用試験で司会をやるなら

2006年09月24日 | 政治・行政
友人がある自治体職員試験の3次試験(面接)まで行ったとのことです。
いろいろアドバイスを求められ、ワードにまとめたのを記録してみます。
前提条件として、時間は40分、グループ面接のメンバーは5人。そこで司会をやることにするという。テーマは事前に与えられ、提言内容は参加者がある程度考えてくるというもの。グループ討議の成果として、政策提言を出す。

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40分で司会を任された場合、時間配分を有効に行うには事前のシミュレーションが重要となる。大体の流れをまとめてみたので、これでどういう風に流れるか考えながら、自分の提言なども考えると良い。

<1.現状の問題点を共有する>
まず現状の問題となっている部分(ある程度顕在化している課題・それに対する現状の政策)を参加者同志で共有する必要がある。そのため、1人2分程度の時間をとって現状の問題点とその根拠を明確に示してもらう。【2分×5人=10分程度】

<2.本質的な問題点を抽出する>
参加者の問題意識が明らかになったところで、どのような問題点が本質的な課題となっていて、どの分野がもっとも政策提言を出すのにインパクトがあるか(逆に言えば、一番問題が顕在化していて、政策的対応が薄いところ)を参加者で討議する。【10分程度】

<3.本質的な問題点に対する政策提言>
現状打たれている政策をどのように評価するかを明確にし、それだけでは足りない部分を補うような政策提言を打ち出す。その際、課題に対して「①住民主体で行い行政は支援を行うべきこと」なのか、「②住民主体ではむつかしく行政主体で行う必要があるのか」を念頭に置きながら政策提言について議論する(①の場合、行政がどのような支援を行うかまで踏み込む必要があるため、若干難易度は高い)。【15分程度】

<4.政策提言マトリクスで整理する>
・軸のひとつは住民主体か?行政主体か?
①住民主体
(NPOや自治会など:行政は支援)
②行政主体
(住民を「顧客」と捉え公益を模索)

・もう1つの軸は短期的政策か?中長期的政策か?
X:短期的政策
Y:中長期的政策

<住民主体の場合:マトリクスに書くべき内容(例)>
1.政策内容
2.誰が行うのか(アクター)
3.支援の方法(行政)
4.課題

<行政主体の場合:書くべき内容(例)>
1.政策内容
2.どこの部局が行うのか
3.なぜ行政が行う必要があるのか
4.課題

ここまでできたら完璧になる。全部埋める必要はない。基本は短期的政策か?【5分程度】
若干時間は流動的になるはず。3の部分(本質的な問題点に対する政策提言)から4(政策提言マトリクスで整理する)を書き始めるべきかも?(時間的に)

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こんな感じですかね、わたしがやるなら。
っていうか、こんな支援ばっかりしてますねぇ。
去年も同じ大学のやつに面接対策を教えてました。
やることはこの時期、いつになっても変わらないです…。

夜に美里町まちづくり会議へGO

2006年09月23日 | まちづくり
今回(金曜日)は、なかなかハードでした。
詳しいことはなかなか書けませんが、行政と住民がぶつかり合うことも、
相手の言い分が分かるようになるには必要なことなのかもしれません。

会議が終了して「行政改革・住民参加」グループのメンバーと話しました。
「自分たちでできることをやっていくべきだろう」と考えているようです。
自分たちがいま参加している「美里町まちづくり会議」を題材にして、
「住民参加ハンドブック」を作ってはどうか?という話をしていました。
これから参加する人にとって、導入になるような冊子ですよね。
なかなかおもしろい意見だなぁと思います。
こういうことならいろいろ支援できるかなぁと感じました。

まちづくりの担い手への飛躍を目指しているまちづくり会議としては、
こういう地道な活動からはじめていくのがいいんじゃないかなぁと思いました。
「結局は自分たちが動くしかない」と気づくこと、それが一番大切です。

また頑張っていきます。

PPT勉強会と3つの政策形成の方向性

2006年09月19日 | 公共政策大学院
先日パワーポイントの勉強会を開きました。
どのようなテクニックを使えばわかりやすいPPTファイルができるか、
そんなことをちょこっと話す機会を与えられたわけです。
学部時代にはよくプレゼンテーションをしていましたから、
多少は役に立つ情報を伝えられたと思います(きっと)。

メンバーに「自分の興味のあること」を題材に発表してもらいました。

H山くん:「知的財産権について」
S原くん:「信金・信組における経営の健全性維持」
N田くん:「不動産証券化」
M下くん:「長野市『都市内分権』について」
K井くん:「北朝鮮のミサイル発射とヒズボッラーとの関連疑惑」
O田くん:「北海道における地域間格差~高偏差値高校進学状況で見る道内地域間格差~」
K林くん:「アニメ製作の現状と課題―製作の現状から政策を考える」
S澤くん:「コミュニティバンクの重要性―中小企業活性化の観点から―」
わかお:「協働型政策形成の可能性―美里町まちづくり会議を事例として―」

メンバーごとに個性があふれていて面白かったです。
これからも時機をみて、発表する機会があったらいいかもしれません。

とりあえず、自分は参与観察を続けている美里町の事例について発表しました。
最近、政策形成には3つの方向があると考えています。
住民からのボトムアップ型の政策形成をどう捉えるか…とか。

既存の政策形成は「行政が」公益に照らして何を実行するか考えます。
NPM型政策形成においては、住民を「顧客」と捉え満足度を高めるための政策を考えます。
協働型の政策形成においては、「自分たち住民には何ができるか」など以下のことを考えます。
1.「住民単独ではなにができるの?」
2.「住民と行政でいっしょにできることってどの範囲なの?」
3.「それでもできないから行政が単独でやるべきことってなんなの?」

この政策形成は、「ガバナンス」を組み立てることにつながる手法だと思います。
「ガバナンス」が価値判断としてよいことなのかはまだ結論が出ません。
ただ、少なくとも行政だけにお任せすることはできない状況にあると思います。
(行政が「ガバナンス!ガバナンス!!」と声高に叫ぶのは怪しさ満点ですが…)

おいしいものざんまい(9日・10日@気仙沼)

2006年09月10日 | まちづくり
気仙沼に土曜日・日曜日と行ってきました。9日は、気仙沼の大島に行きました。
大島には橋が架かっていないので、船↓で島に渡ることになります。


30年くらい前に巻き起こった全国的な秘境・離島ブームで観光地となった大島。
「ディスカバージャパン」キャンペーンで個人対象の国内旅行が盛り上がってきた頃です。
港に降り立つと懐かしい雰囲気の観光地らしい風景が広がっていました。

ただ、今回の目的は観光ではなかったので目指すは…。

↑目的地の島の体験館です。
この島の体験館には、大島に移住してきた青野さんという方がいらっしゃいます。
この方にお会いすることが大島に来ることの最大の目的でした。

移住して3年目になるそうで、いろいろな取り組みをなされているそうです。
すごくビジョンがはっきりしていらっしゃる方だなぁと思いました。
大島で行われているグリーンツーリズムの取組みについていろいろお話を聞きました。
ある程度成功しているからこその問題点もちらほらと出てきているそうです。
でも、「うまくいかないと出ない悩みでもあるなぁ」という感じでした。

わたしは前日徹夜したせいで、反応は著しく鈍かったですが…。

そして大島から戻ったあと、気仙沼市街地を見学しました。

港から見て驚くのが、気仙沼女子高校↑の建物です。
気仙沼の中心市街地は山が迫っているせいか土地がなく、体育館を校舎の上に乗せています(笑)

どこの中心市街地もそうですが、気仙沼もご多分に漏れず「厳しいな」という印象です。
まちを歩いていて、おもしろいなぁと思うのは間近に漁船が見られることくらいです。
古い建物も残っていますが、それで人が歩くようになるかは別問題です。
中心市街地から離れた場所には、郊外型の商業集積が形成されていました。
無力感に襲われつつ、中心市街地をあとにしました。
でも…何らかのアクションを起こさないと「ゆでがえる」になります。

夜は、中山間地の八瀬地区に行きました。
そこでグリーンツーリズムの会議に出席しました。
そば打ち体験などいろいろな取り組みを行っているようです。
まずそのやっていることをていねいに記述することが大切なのかなぁと思いました。
実績はあるのだから、それをちゃんと行政に理解させなければならないわけで…。
となると、やっぱりていねいな実績報告書は必須かなぁと。
夜は飲み屋でおいしい刺身や料理を食べて大満足でした。

10日は「けせんぬまサンマまつり」↓へ。

かなりたくさんのお客さんが来ていました。
気仙沼のさんまの水揚げ量は全国で4位です(女川が2位)。


↑なんとさんまを焼いているのは気仙沼市の職員です(笑)それも上手い!
煙を防ぐために水泳用のゴーグルを付けている人まで!
人が多くいましたが「皿を取る」→「焼いたさんまをとる」という動線を理解し、
ほぼ一番乗りでさんまをゲット。+ひとめぼれのおにぎりを食べました。

そのあと、また八瀬に行ってお寿司を食べて仙台に帰ってきました。

結構サイクルが早いような…

2006年09月03日 | まちづくり
いつも日曜日に美里町に行っているような気がしているわかおです。
(先週は高崎に行っていたりと、ちょこちょこ動いているからそう感じるのかもしれません)
きょうは、朝から美里町のまちづくり会議に参加してきました。

わたしが参加している教育・福祉の分科会は司会も自分たちで行いはじめ、
あとは付せんで記録をつける人がいればいいという程度になりました。
あとは参加者の万能感を少し砕くのをいつにするか、ってところです。
テーマの的が絞り切れていないので、そこをうまく絞っていく必要があります。

今回わたしは「違う分科会を見てこよう!」ということで抜けだし、
行政改革・住民参加をテーマにした分科会を見学してました。

こっちは議論のスタイルが全く違い、参加者の数も今回はたった3人でした。
今のところ、問題意識を参加者がファシリテーターにぶつけて、
それについてファシリテーターが返答しているという感じでした。
そういう意味では問題意識があまり明確になっていないから、
今のところこういう状態でとどまっているのかもしれません。

でも、議論の仕方は少しずつ覚えているようで、
前みたいに突っ走った話をすることは格段に減ってきたように思います。
少しずつ、でも着実に、まちづくり会議の参加者は人材育成されつつあるようです。

金沢まちづくり市民研究機構の「まちなか再生のまちづくり」グループでは、
いわゆるプロ市民(コンサル・建築士・大学教員等)の参加が非常に多かったため、
あまり人材育成ということは感じなかったのですが(自分は人材育成されていましたが)、
今回はその点がよくわかって、参与観察的にもなかなかおもしろかったり…。

次回以降は遊軍として、人が足りない分科会でファシリテートすることにします。