Circle OWN Summer 2019
Report 2
謄写版印刷のうち、鉄筆法(ガリ版)のほかに、和文タイプライターを使ったタイプライター法(タイプ孔版)があった。
金属活字のような凸版印刷や、タイプライターの印字物や写植の印字物を版下にしたオフセット印刷に比べれば、印刷物としての品質は高くなかったが、ガリ版とはレベルが違うものだった。高校時代の筆者にとっては、もっとも身近で安価なタイポグラフィだった。
高校の『文化祭パンフレット』(1972年)は、A5判、26ページの、タイプ孔版で印刷したものだ。高校の前にあった印刷屋さんにお願いして作ってもらった。表紙だけはオフセット印刷にした。本文もタイプオフで作りたかったのだが、予算の関係であきらめた。このパンフレットも想定外のページ数になったので、地元の商店をまわって、寄付金を集めたものだった。
当時、高校の部活のひとつに「タイプ部」があった。文化祭では、詩を組んで展示していた。英文、和文タイプライターの体験もあり、時間内に決められた文字数を打つ競技会(イベント)も行われていた。
『自画像』(1973年)は、B6判、40ページの冊子であるが、これもタイプ孔版による印刷である。『文化祭パンフレット』と同じく高校前の印刷屋さんにお願いした。
文・今田欣一
Report 2
謄写版印刷のうち、鉄筆法(ガリ版)のほかに、和文タイプライターを使ったタイプライター法(タイプ孔版)があった。
金属活字のような凸版印刷や、タイプライターの印字物や写植の印字物を版下にしたオフセット印刷に比べれば、印刷物としての品質は高くなかったが、ガリ版とはレベルが違うものだった。高校時代の筆者にとっては、もっとも身近で安価なタイポグラフィだった。
高校の『文化祭パンフレット』(1972年)は、A5判、26ページの、タイプ孔版で印刷したものだ。高校の前にあった印刷屋さんにお願いして作ってもらった。表紙だけはオフセット印刷にした。本文もタイプオフで作りたかったのだが、予算の関係であきらめた。このパンフレットも想定外のページ数になったので、地元の商店をまわって、寄付金を集めたものだった。
当時、高校の部活のひとつに「タイプ部」があった。文化祭では、詩を組んで展示していた。英文、和文タイプライターの体験もあり、時間内に決められた文字数を打つ競技会(イベント)も行われていた。
『自画像』(1973年)は、B6判、40ページの冊子であるが、これもタイプ孔版による印刷である。『文化祭パンフレット』と同じく高校前の印刷屋さんにお願いした。
文・今田欣一
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