typeKIDS Report

活字書体を使う人のための勉強会

「活字書体作品展2007」の記録

2015年05月05日 | Ikebukuro Community College
池袋コミュニティカレッジ 書体制作講座 第2期
2005年~2009年

typeKIDS は、1997年から2009年まで池袋コミュニティカレッジで断続的に開講していた講座「活字書体に親しむ」を発展的に解消して、2009年4月より活動を継続しているグループです。
 池袋コミュニティカレッジの講座の発表展示会として、2007年3月21日から26日まで、池袋コミュニティカレッジ内の MAUVE GALLERY において「活字書体作品展」を開催しました。
 現在の typeKIDS の活動の原点として記録しておきたいと思います。

活字書体作品展



日時:2007年3月21日(水・祝)〜26日(月)
場所: MAUVE GALLERY(池袋コミュニティカレッジ内)

活字書体年表
漢字書体、和字書体、欧字書体の変遷を一覧できる年表を展示しました。



有限会社今田欣一デザイン室として、設立10周年にあたる記念の年に完成したこの年表は、その後の「和字書体三十六景」「漢字書体二十四史」「欧字書体十二宮」の起点になりました。
そして、typeKIDS の活動でのベースともなっており、そろそろ改訂版を作成したいと考えているところです。

活字書体をつくる
受講者6名がオリジナルの和字書体(ひらがな・カタカナ)をデジタルタイプで制作しました。



書体見本と制作意図をまとめたパネルと、制作過程を記録したファイルや参考にした資料なども展示しました。受講者が制作した書体はまだまだ未熟なものですが、制作する過程が大切だと思っています。

書物をつくる
受講者6名が制作したオリジナル書体を用いて、各自が組版し、プリントし、手作り製本した書物を展示しました(置き台の上、手前に置いてあります)。



活字書体は、実際に使うことによって命を吹き込まれるような気がします。パネルで見るよりもむしろ、書物として読んでもらいたいと考えたのでした。

思い返してみれば、当時の講座においても現在 typeKIDS で取り組んでいる typeKIDS Seminar(活字書体設計についてのゼミナール)、typeKIDS Workshop(活字書体設計の体験工房)、typeKIDS Library (タイポグラフィの実験による図書館)の内容が含まれていたのです。
 池袋コミュニティカレッジ内のギャラリーなので、ほかの講座の受講者にもこの講座の内容がわかるような説明をしてほしいとの要請がありました。そこで、「活字がなければはじまらない」というパネルと、デジタルタイプのパッケージなども展示させていただきました。



池袋コミュニティカレッジでの講座は残念ながら不人気で、しだいにメンバーが固定化されていきました。そこで当時の受講者からグループ活動として継続しようという意見があり、typeKIDSとして現在に至っています。
なお、KIDS というのはKinichi Imada Design Studio の頭文字ですが、独立したグループです。今田はアドバイザーという立場で加わっています。

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