金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

次の繕いの依頼

2024-01-24 08:16:41 | 陶器の繕い例
次の繕いの依頼は、近所に住む妻の従弟から。
土鍋です。

 

こんな風にふちが割れてしまっています。

 

もう1か所、欠けた部分もあります。

 

さあ、スタートです。

接着剤に地の粉を混ぜたもので。

 

欠けた部分を盛り上げて。

 

こちらは割れた部分。

 

欠片を張り付けて。

 

欠けていた部分、接着剤が垂れない様に置き方を変えて、見守りながら。

このあと、接着面を剃刀できれいにして。

そして、完全に固化させて。

 

次は黒艶漆を塗って、金属粉を蒔く作業です。

土鍋なので丈夫に仕上げたいので、手間がかかりますが、銀の丸粉を蒔くことにしました。

依頼者はお任せしますと。

金粉の丸粉だととても費用がかかりますので、銀粉にしました。

漆だけで色合わせして、仕上げることもできますが。

 

欠けていた部分にも。

漆が固化するまで日にちがかかります。

寒い時期なので、濡れ雑巾を中に入れて、ホットカーペットの上に置いて3、4日。

 

漆が乾いたころ、次は漆を補強する粉固めの作業です。

生漆をテレピンで薄めたものを上から塗ります。

消し粉だと、真綿できれいにするだけなんですが、金属粉をたっぷりしみ込ませた丸粉での作業では、とても手間がかかります。

これまでと同様にホットカーペットの上で漆を乾燥させて。

この工程を3回繰り返して。

 

さあ、いよいよ仕上げの作業です。

丸粉の場合は、鯛牙(たいき)で磨きます。

銀の表面に艶が出てきますね。

 

仕上がりました。

 

修復した部分の状態です。

いい仕上がりですね。

割れていた部分。外側と内側からの様子。

 

欠けていた部分も。

鍋が必要な季節です。

依頼者に連絡してあげましょう。

 

※いろんな金繕いの依頼にも、とてもお安く応じていますので、希望者の方はご連絡ください。

 尼崎市南塚口町8-31-8「陶工房たつみ」 電話090-8214-5659


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