金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

最近の繕い いろいろ その3

2015-11-12 11:38:44 | 陶器の繕い例
今回の繕いは、この秋の燿窯陶芸倶楽部の登り窯の作品。

火のあたりの一番強かった面が、釉薬が棚板にくっついて傷んでしまいました。


いつものようにアラルダイトと地の粉でベースを整えて。


仕上げは艶黒漆のみで。
裏側も塗って。


仕上がりです。


このぐい吞みの中、照明の光が写って、とても綺麗ですね。
愛用しましょう。

最近の繕い いろいろ その2

2015-11-11 15:26:23 | 磁器の繕い例
もう一つの繕い依頼品です。

ほつ(欠け)の部分のベース作りです。


こんな感じで終了。


艶黒漆を塗って。


金の丸粉(3号)を蒔いて。


この後、ムロの中で漆を乾燥させて。
生漆を使っての粉固めの処理も終えて、鯛の牙で磨きます。


可愛い茶碗ですね。

最近の繕い いろいろ その1

2015-11-11 15:17:34 | 陶器の繕い例
陶磁器の繕いは時間がかかるので、ブログにアップするタイミングが難しいです。

順番もいろいろとなりますが、最近の繕いについて。

たくさんあります。
後から加わるものも。


先ずは依頼品を中心に。
アラルダイトでの接着段階。
小さなペンダントはこれで終了ですね。妻のものです。


このかわいい皿、ヤスリで割れたラインを整えて。


「新うるし」の色合わせで、できるだけ目立たない繕いにしました。
最近、本漆の「白漆」を京都の漆屋さんで入手しましたが、この時はまだ持っていませんでした。


ほとんど目立たない繕いが完了です。


もう一つの湯のみはいい繕いをと依頼されたので、丸粉の金粉を艶黒漆の上に蒔いて。


これもあまり目出たなくしたかったので、にゅう(ひび)の部分は接着のみで。


内側です。
この後、にゅうの一部にほんの小さな欠けた箇所が気になって、写真には撮っていませんが、もう一度処理をしました。

陶芸教室の作品の繕い その3

2015-11-09 12:53:00 | 陶器の繕い例
定時制の城内(琴ノ浦)高校での陶芸作品が出来上がりました。
少し余裕のある一窯分です。


やはりトラブルがつきものです。
3点の繕いスタートです。
大きな亀裂が入った陶灯。
釉薬を沢山かけたための棚板にくっついて底の一部が割れた片口。
真っ二つの皿は素焼き時に割れてしまってものです。
この皿は繕いが容易なようにタルク白マット釉を選んでいます。


いつものようにアラルダイトで大急ぎで。


繕い完了です。
陶灯の繕い箇所分かりますか。

陶芸教室の作品の繕い その2

2015-11-09 12:49:48 | 陶器の繕い例
塚口総合センターの陶芸教室の作品で2点トラブルが。

この器の1辺が制作時に割れてしまったのですが、素焼き本焼きを終えてから接着させました。
割れ目もぴったりで。


割れた部分に「新うるし」で色付けして完成です。


そしてもう一点は、窯詰した時に棚板と接触していたようです。
1箇所、焦げ目が。
それをグラインターで削って「新うるし」で色を付けて完成です。