金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」

2023-06-23 15:33:43 | 金繕い教室「器再楽」

昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」は、施設ができて21周年の記念イベントの2回目でした。

 
施設のチラシをご覧になって参加された見学と体験希望者が、前回と同様2名おられました。
 
参加者は私を入れて9名。
この日は雨がよく降ったせいでしょうかね、参加者も少し少なめで。

 

参加者のお一人、若い女性が持ってこられたもの2点。

生漆での接着ではないことを了解していただいて、優先的に修復に取り組みました。

 

もう一人の参加者は男性です。

このお皿です。

ご自分で接着したものを持参されて。

 

接着剤がわずかですが、残っているのを剃刀で取り除くところから見ていただいて。

 

女性がもってこられたものの接着を早速終えて。

次のステップをどうするか相談しながら。

コーヒーカップのお皿はとてもいいもののようで、「目立たないように接着だけでいいかな」と仰って。

でも、割れた部分が少し欠けていたりして、やはり漆を塗って、金属粉を蒔くのがいいですよと私。

この2点を乾燥させている間に、男性の作品の修復に取り組んで。

 

黒艶漆を面相筆で。

 

他のメンバーの修復もやりながらですが、体験者優先でしたね。

ベテランのメンバーが、錫粉(ゴールド)を蒔く作業を手伝って下さいます。

でも、いつも写真を撮って下さる世話人の方がこの日は参加できずで写真があまり撮れていません。

 

体験された男性、自分のお皿の仕上がりをご覧になっています。

 

女性が持参された茶碗は、他の方の品物と同じ錫粉(ゴールド)を蒔いてあげて。

このお皿も「漆と金属粉を蒔いた方がいいですよ」と説明してあげて。

金属粉は金の消粉がいいのですが、費用が高価になるので、代用品の金の消粉仕立ての少しいいものを蒔いてあげました。

残念ながら、写真を撮る余裕がなくて、仕上がりの写真がないですね。

 

3時間の教室、今回もあっという間に終わってしまいましたね。

今回も修復品の展示もあったのですが、その写真も撮れずじまいでした。

 

でも、体験参加のお二人、うんと喜んで頂きました。

持ち帰った修復品、漆が乾燥するまでたっぷり日数をかけてから、真綿などできれいにしてあげて下さいねとアドバイスして。

 


昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」

2023-06-09 15:56:55 | 金繕い教室「器再楽」

昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子です。

今月の2回の教室は、体験希望者の受け入れと金繕いした作品の展示があります。

 

展示コーナーです。

 

こんなに丁寧にコメントを付けられる方も。

 

昨日は雨模様なので、車で参加した私も3点展示させてもらいました。

 

体験希望者として、女性2人が参加して下さいました。

お二人の作品、最優先で繕いを開始してあげました。

 

昨日は、教室参加者が12名、体験希望者が2名で、私も含めて15名という賑やかさでした。

 

大忙しの私。

 

体験されたお二人もとても熱心に。

繕い品がとても多かったので、ベテランの女性が私の隣で手伝ってくださって。

あっという間の3時間でしたね。


次の繕いの依頼

2023-06-08 10:03:46 | 磁器の繕い例
ご近所の方からの繕いの依頼です。
よく依頼してくれますので、うんとお安くしています。
 
有田焼のお皿です。
10枚ほどセットでお持ちとか。

 

早速取り掛かりました。

麦漆での本格的な修理から始めようかとも思いましたが、手間が大変です。

 

それで今回も接着剤を使ってのスタートです。

その前に磁器は漆がはがれやすいので、破損部分をミニルーターで少し削って傷をつけて。

そして、翌日には黒艶漆を施して。

 

ついでに、ずっと以前に修復した妻自作のコーヒーカップの手入れもしてあげて。

 

30分程置いて、金属粉を蒔く作業。

錫粉でいいと言われたのですが、金の消し粉に似たもの(銀製) もあって、それを使ってみることにしました。

 

代用金の消し粉を蒔き終わって。

 

2日後、真綿できれいにして。

今日の午後、川西パレットでの「器再楽」では、施設の記念イベントがあって、見学や簡単な体験も依頼されていますので、もう少し漆を乾燥させないといけないのですが、この品物なども持参しましようかね。


繕い品の再修理 その1

2023-06-05 10:16:11 | 陶器の繕い例

繕いの技がさらに上がってきたので、これまでの繕った品物の再手入れも始めています。

 
まずはこんな平鉢。
水を張って、落下した椿の花などを玄関先に飾っていたものです。
 
きれいに洗って。

 

手入れをしていない箇所もいくつかあります。

 

底もこんな状態。

 

先ずは、接着剤を使って修復箇所の再手入れです。

 

そして、接着剤が乾燥したあと、「新うるし」の白を使って着色です。

本漆の白だと、黄色っぽくなってしまいます。

 

こんな風に綺麗になりました。

 

底も「新うるし」を使って、周りと同色になるようにして。

さらにその上から地の粉

 

底もこんな風に仕上がりました。