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金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

金繕いのいい図書

2021-02-20 11:32:40 | 多種類の繕い例

金繕いの図書はいろいろと持っていますが、また新しいいい図書を入手しました。

本格的な金繕いの図書は、すでに参考にしているいい図書を持っていますが、これもまた本格的な手法を紹介していますね。

 

ざっと目を通して。

例えばこのページ。

右側にそれぞれの作業がどれほど期間を要するかも書かれています。

 

何と、約2か月。

私も一応本格的な手法も経験していますが、ベースの修復は2液混合の接着剤を利用することで、うんと修復の日にちが短縮できるので、もっぱらその手法で。

 

学ぶことも多い図書ですので、最初から丁寧に読み直して。

気になる部分はアンダーラインを引いて。

ちょっと説明が足りないなあという箇所もいくつかあります。

 

筆の手入れの仕方も、テレピンやアルコールできれいにして最後にはサラダ油をあまり強くふき取らないようにしていたのですが、サラダ油が筆に残っていると漆の渇きが遅くなるという記述もあって。

ああそうなんかと。

それなら再使用の時にテレピンで処理してからにしてと。

 

金の丸粉は5号に加えて3号も使うとあります。

驚きですね。

この本の前に参考にしていたものでは2号を使っていて、私が使っているのはそれより粒の大きい3号です。

何とさらに粒の大きな5号をベースに3号を上から重ねるなんて。

とても費用が掛かりますよね。

引き続き、読み込んで、川西の金繕い教室で参考となるポイントを披露しましょう。


次の繕いの依頼 その2

2021-01-08 16:08:51 | 多種類の繕い例

小さな繕いの2点の続きです。

金属粉を蒔いた後です。
 
生漆を使った粉固めの処理です。
これを3回実施して。

 

漆が乾いた後、しっかりと木綿布で磨いて。

 

そして、鯛の牙(たいき)での磨き作業です。

 

終了です。

 

ガラス製のワイングラスの繕いは難しいですね。

いまいちですね。

反省点は、漆に艶黒漆を使ったことです。

黒い色が反対側から少し見えます。

それでもう少し手入れをすることに。

今度は「新うるし」の本透明を使って。

金粉は消粉を使って。

 

こんな感じですね。

 

終了としました。

 


次の繕いの依頼 その1

2021-01-07 17:21:46 | 多種類の繕い例
大きな花鉢と並行して取り組んだ次の繕い2点です。
その花鉢を依頼された方のもう一点、ワイングラスです。
飲み口の部分が少し欠けていますね。

 

ガラス製品は裏側からも見えるので、ちょっと難しいですね。

ベースを繕う前に、「新うるし」の本透明を塗って、金の消粉を蒔いて。

 

次はベースの繕いです。

 

この時から、もう一点。

妻の妹から預かった欠けがある湯飲みです。

 

接着剤が固まって、やすりなどを使って、形を整えて。

 

水ペーパーも使って。

 

そして、漆を塗る段階です。

艶黒漆を使って。

 

そして、ワイングラスには金の丸粉を蒔いて。

 

湯飲みの方は銀の丸粉です。

その2に続く。


次の繕いの依頼

2020-11-16 14:20:02 | 多種類の繕い例

地元の中学校へ妻は週2回ボランティアに行っています。

特別支援学級のサポートなんです。
 
そこの先生から、私のことをブログで知ったと依頼があったのです。
 
依頼品はこの2点。
どちらもひびが入った状態のもの。

 

ひび(にゅう)には、補修箇所を温めてアラルダイトをしみ込ませます。

 

そして、すぐに余分なアラルダイトはきれいにふき取って。

 

ほぼ一日テープを張って。

 

さあ、次のステップです。

ほとんどひびの部分が分からないこのお皿。

呂色漆を面相筆で塗るだけにしました。

 

そして、こちらの湯飲みも。

 

いい品物だということで、今回は銀の消粉を蒔きました。

 

2日ほど置いてから、真綿できれいにして。

 

2品とも完成ですね。

 

すでに、依頼者のもとに届けています。

大変喜んでもらえたそうで、嬉しいですね。


松岡禎人さんの作品などの繕い その5

2020-11-08 14:02:46 | 多種類の繕い例

長く続いたこの繕いのテーマ。

ようやく、完了となります。
 
最後の仕上げは、粉固めしたあと、布でしっかりと繕い箇所を磨いて。

 

そして、鯛の牙(たいき)で磨きです。

丸粉を蒔いたところがピカッと輝き始めます。

 

松岡さんから依頼をされていた3点の品物と我が家の品物などが完成です。

 

そして、新たに依頼のあった品物、小鹿田焼の茶碗も完成です。

 

底の部分がなくなっていた酒器は、漆の色合わせで。

黒艶漆と白漆を混ぜて。

 
松岡さんの作品はすでに宅急便で届けていて、お礼のメールも届いています。