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金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

繕いの依頼

2020-05-25 11:00:35 | 陶器の繕い例

次の繕いの依頼です。

こんな時期ですので、手すきなので、うんとお安く繕いの依頼を受けますとのチラシを地域で配布し、ポスターの掲示も総合センター職員がしてくださって。

でも、反応はさっぱり、陶磁器の繕いにはこんなに皆さん関心がないのかと驚いています。

そんな中で、地域の会長さんが依頼品を持ってこられて。

こんな風に2か所欠けています。


陶器製ですが、色が白いので、アラルダイトに強力粉を使って。


ベースができて、次は色合わせです。
白の本漆でいいかなと。


ところが、白漆はどんどん色が黄土色に変色してきます。
翌日にはこんな色合いに。


面白くないなと、「新うるし」の白とベージュで色合わせして上から塗ることにしました。


そして、模様も入れて。


完了です。


アップで。
いい出来上がりだなと。

ところがです。
そのあと、繕った個所の色がどんどん変化し、しかもベトツキがあります。
本漆を完全に乾かさなかったのがいけなかったのでしょうかね。
濡らした手拭きをナイロン袋に入れて漆が完全に乾くように試みたのですが、いつまでもベトツキがなくなりません。

こんな経験、初めてです。
やはり漆は難しいものです。

そこで、思いついたのが、京都の鹿田漆店で入手していた石粉を使うことです。
石粉を上から蒔いてベトツキがなくなりました。
繕い箇所はブルーがかった色になりましたが、周りの模様の色と合っていいかもね。

今回はいい勉強になりましたね。
漆の本でもっと漆のことを勉強しないといけませんね。

 


次の繕いの依頼 その2

2019-12-30 18:06:29 | 陶器の繕い例

繕いのベースが出来た5点、仕上げです。

 
この作品、完全に水漏れが無くなりました。
底の部分で色合いもいろいろなので、色補正は施さずです。

 

他の品物は、「新うるし」で色合わせして。

 

そして、私の傷めてしまった酒器は、黒艶漆を塗った後に金の消し粉を蒔いて、特別待遇ですね。

 

それから、追加の千代木園の本焼き、そのうちの1点がこんな具合に。

流れやすいトルコブルー釉の扱いには注意を喚起しているのですが。

 

棚板から作品を剥がすと、脚が3本とも壊れてしまいました。

この後の棚板の手入れも大変ですね。

 

作品の脚は、グラインダーで少し手入れをしてアラルダイトで接着して終了ですね。


次の繕い その1

2019-12-29 11:03:12 | 陶器の繕い例
千代木園の陶芸教室の1回目の焼成が終わって、トラブルのあった作品などの繕いです。
 

 
この作品、底の土の締め方が不十分で水漏れがひどいです。
接着剤が良く染み込むように加熱して。

 

そして、充填です。

最初はアラルダイトのみで、その後、地の粉を混ぜたもので。

 

冷めてから、水にぬらした指でよく刷り込んで。

 

後の2点は少し亀裂が入ってしまっています。

 

それから家で使っている妻が作った器の欠けの修復です。

 

もう一つは私の酒器の欠けた部分の修復です。

 

5点の作品のベースの修復が終了です。

2回目の本焼きも終えて、冷却中です。

また、トラブル作品が出るでしょうね。

その2に続く。

 

次の繕いは簡単で

2019-11-04 17:40:18 | 陶器の繕い例
次の繕いは簡単でした。
作品たくさん並べている上で躓いて、壊してしまった酒器です。

今回は途中経過は省略で。
仕上げは黒艶漆に錫粉を蒔いて。

 

中はこんな具合。

錫粉を使い始めたのはまだ最近なので、その後の変化がどうかまだよく分かりませんが。

 

繕った酒器、かえって愛着がわいて、すぐに使ってみました。


厄介なトラブル品の繕い

2019-11-03 16:50:41 | 陶器の繕い例

なぜか乾燥段階で大きな亀裂が入ってしまった水盤。

 
素焼き前にも手入れをしましたがダメでしたね。
 
本焼きを終えてこんな状態。
ちょっと厄介なので、そのまま放置していました。
 
さあ、取り掛かりました。

 

アラルダイトと地の粉で亀裂部分を埋めて。

ドライヤーで温めて十分にいきわたるようにして。

 

裏側です。

プラスチック板を使って、きちんと充填できていますね。

 

そして乾燥させた後、仕上げです。

食器ではなく水盤ですので、アクリル絵の具を使いました。

 

完成です。

 

裏側も色合わせをして。

 

そして、早速使ってあげました。

水を張って、紅葉した綺麗な桜の葉を浮かべて。

なかなかいいですね。

良かったよかった。