Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

癖と習慣

2005-08-30 08:18:00 | 民俗学
 捻挫をしていた左足首を、すこし捻ってしまった。捻挫してから気にしていながら、少し段差を降りる際に右足から降りればよいのに、気を使っていても左から降りてしまう。再び捻ってみて気がついたが、基本的に左足から降りる癖があるのがわかった。左利きではないが、利き足とどう関係しているのかしらないが、必ずしも関係がないのかもしれない。そう考えてみると、癖とはおもしろいものである。あぐらをかいたときも、左足を下にする癖がある。足がしびれると、右足を下にしたりするが、基本的には左足を下に置く。
 こうした癖というか慣れというものは誰にもあるだろう。シャツに袖を通すときにどちらの腕から通すか、とか靴下をどちらから履くかなんていうのも、知らず知らずパターン化していたりする。こんなところまでしつける親がいるのかどうかというところも興味があるが、確かにしつけというものは、家によって異なる。おおらかな家なら「好きにしな」で終わるだろうが、厳しい家は、そんな細かいところももしかしたらしつけるのだろうか。一口にしつけといってもそれほど違いがあるはずで、調べてみるとおもしろいかもしれない。以前「松本市史」に下着をいつ着替えるか、なんていう質問をしたデータがあったが、これらもある意味しつけの分野かもしれない。しつけがあっても、好きな方法、合理的な方法を個々選択している場合もあるだろうが、家ごとに違いがあり、統計的にまとめると、家がどうかかわっているのかがわかってくるかもしれない。
 ちなみにわたしは、下着は夜風呂に入ったあとに着替える。一般的にはこのケースが多いように思うが、どうだろうか。誰に教わるのか、あるいは教わらないのか、風呂に入る作法なんかもおもしろい。自分の家に入る際は、前を隠すことなどないのに、人前では必ず隠す。いや、隠さない人も多く、そのへんの意識はどこから生まれてくるのだろう。昔は共同風呂に入るということはそうはなかっただろうし、いつの時代にこうした作法が、どういう経過で生まれたのか、また、伝播したのか興味深い。テレビがない時代だから、絵とか口伝えなんかの可能性が高いのだろう。
 自分は常識だと思っていても、隣の人が同じとは限らないので、くだらないとは思っても、そんなところを聞いてみてはどうだろう。
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