Graceful Distortion

ゲイの管理人が発信する平々凡々な日々の出来事&映画その他興味のある事

思い出の1枚(2)

2005-02-11 02:34:09 | Weblog
なつかしのアルバムシリーズ第2弾です。

今回はWang ChungのMosaicです。

ワン・チャンは初めハン・チャンという名前でデビュー
しました。初めは4人組だったようですが、メジャーデビュー
した頃にはジャック・ヒューズ、ニック・フェルドマン、
ダレン・コスティンの3人になっていたはずです。デビュー
アルバムはたしかHung Chungだったかと思います。
ジャケットに漢字が印字されていて東洋的な感じでした。

その後レコード会社を移籍、84年にHung Chung時代の
シングルDance Hall Daysを再編曲し、見事全米トップ20に
ランクインさせました。そして、アルバムPoints on the
Curveもそこそこのヒットをしました。

87年にアルバムMosaicからの先行シングルEverybody Have
Fun Tonightが全米2位の大ヒット、続くシングルLet's Goも
トップ10入り、第3弾シングルのHypnotize Meもトップ40に
チャートイン、アルバムもプラチナディスクに輝きました。

なんといってもこのアルバム、一番話題になったのは、
Everybody~のミュージックビデオ。当時の売れっ子監督、
ゴドレー&クレームによるコマ落ちした映像は曲のテンポと
マッチしていました。しかし、イギリスでは目に悪いという
理由で放送禁止になったという逸話もあります。

しかし、Wang Chungはその2年後、アルバム、Warmer Side of
Coolをリリースしますが、一切話題にならず、そのままフェ
ードアウトしてしまいます。その後小規模なライブ活動等は
していたようですが、アルバムをリリースすることなく、
バンドは解散してしまいます。

Wang Chungというグループは決して出会い頭で出てきた単なる
1発屋ではないと思っています。彼らの音楽がファンク、
パンク、ロックの融合体で、それは当時の音楽シーンには
あまり受け入れられなかっただけなように思います。彼らの
音楽センスの良さを証明するアルバムで、1985年に
制作された「LA大捜査線/狼たちの街」のサウンドトラックが
あります。舞台のLAの乾ききった雰囲気と、映画のハード
ボイルドな世界をしっかりと表現していて、素晴らしく
出来上がった作品です(この映画もオススメなので、
近い内に紹介します)。

MTV時代がやってきて、ルックスなどもセールスに関係してきた
時代に地味な冴えない器用貧乏な2人組のロックバンドが
生き残るのは少し難しかったかもしれないです。もう数年早く
出てきていれば、TOTOなどのようにルックスが地味でも職人技で
息が長いグループになっていたかもしれません。
あくまで「たら・れば」の話ですが。