1コマ目のマルセルは、
ハリソンさんが以前、
親戚の貴族からイビられていた事を、
知ってしまうという
エピソードが前編11話にあり、
それを思い出したのでした。
ハリソンさんは今までの所、
ウォルポールさんに対しては
各所でモヤモヤしていたようですが、
前編ではハッキリとした嫌悪感を表明してはおらず、
後編のここで初めて
「ウザいヤツ」だと発表しています。
ハリソンさん、
前編では(作者が違ってる事もあるかもしれないが)
感情表現については抑制されていました。
が、お国の英国やパリを遠く離れた
プロヴァンスの地で心が開放され、
本音が出て来てしまったのかもしれません。
ウォルポールさんのモデルとなった実在の人物は、
父親が英国(そして世界の)初代首相で、
引退後に伯爵に叙せられました。
爵位は長男の家系が継いでいます。
凄い検索スキルの持ち主で、
現代ではビジネス書や自己啓発書や
スピリチュアル本でも使われている
「セレンディピティ」という言葉を作った人でもあります。
そして一番の功績は「ゴシック」というジャンルを発明した事でした。
ウォルポールさん、
ハリソンさんが英国の超絶問題作小説の
創作に関与している事を疑い、
己の「検索力」と「引き寄せ力」を駆使して
秘密を暴こうとしています。
そして「私は知ってるんですよ」と匂わせては、
ハリソンさんの心をザワつかせるのでした。
前編15話では
親戚への贈り物の箱の上蓋に
トリストラム・シャンディ氏の愛読書と思われる
16世紀フランスの作家ラブレーの文
(FAY CE QUE VOULDRAS)を記したのを、
ハリソンさんに見せていました。
同じく10話では
シャンディ氏作品の創作の柱となっている
17世紀のジョン・ロックの哲学書を持ち出し、
誘導しようとしています。
ウォルポールさんのモデルの人、
前編では顔が小栗旬似とありました。
性格は闇落ちした北条義時似で策士です。
そのため「エミール」でお尋ね者となった
ルソーの心の病が進行してしまいました。
後には天才チャタトン少年を絶望させ、
自殺に追いやってしまいます。
そういう人を相手にハリソンさん、
勝ち目はあるんでしょうか?
🍁 続きは明日。