ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

24-7 SDWR(そんなダンナなら私は離婚する)

2021年09月29日 | 第24話 悲運の商人アントニオと20個の卵の物語



 TV番組で空港の荷物検査の攻防場面を見る事があります。
麻薬犬を用いたスリリングな捜査もありますが、
何と言っても面白いのは中国からの入国者。

 あちらの食物を持って来ようとして職員に発見され、

「これ薬なのよ!」
「知らなかった」
「何でダメなんだヨ?!」
「せっかくのお土産なのに」
「ママが入れてくれたんだよ!」
「何とか見逃してくれない?」

と、各々がいろいろと言い、

「肉類や植物から寄生虫も含めた虫類が入って来るから
駄目なんだ」と、職員から顔色一つ変えずに説明されて、
トンデモない悪態で最後の抵抗を示すけれども、
結局は没収されてしまうのを、
視聴者は楽しんでしまっていますが…。

 今の所、空港の監視カメラに映された人で
アントニオ某氏の現場ドンピシャな人は、まだ見ていません。

 が、日本で似たような
事件を起こした伝説の大物俳優(現在故人)
がいたのを思い出しました。

 麻薬所持が発覚してしまい、
記者会見では

「俺はもうパンツを履かない」

…と言ったそうです。

 しかし、彼の妻(まだ生きててタレントしてる)は、
その他にも数々の武勇伝を残すような
破天荒な夫ではあっても、見事添い遂げたのでした。

 でも、ノアイラさんはSDWR(そんなダンナなら私は離婚する)なのでした。





 グイード君は、主人が本気だと分かると、
「これは大変な事になりそうだ、なぜなら…」
と、ある行動を開始してしまうのでしたがーー。


この続きは10月3日(日)
ハリソンさんが何か都合が悪い事を思い出したよう。

24-6 煽りでもしなければ進められない話なのか?

2021年09月26日 | 第24話 悲運の商人アントニオと20個の卵の物語



 「トリストラム・シャンディ」の8巻の中にある、
「ボヘミア王とその7つの城の話」を
知ってる方からすると、
「卵の物語」もあっちゃこっちゃ行った挙げ句に、
結局完結しないのでは?
ーーと思われても仕方無いという気がします。

 前編では完全に主役だったハリソンさんが、
「こっちの方が好き勝手ができる」と脇に回ってしまい、
話を中断させたり、茶々を入れたりしている事からも、
可能性が倍加してます。

 ノアイラさんと子供達も進行妨害に関しては、
ハリソンさんに負けず劣らず貢献しています。


 「卵の話」実際は、ここら辺まで来ているのですが――。





「ALWAYS 賛否両論?!〜ジェンナーの天然痘ワクチンもそうだった〜」のページにあった絵がここに来ます。


 今まで描かれた漫画パートの中には、
ハリソンさんが マルセルに、
広告取りの仕事をしていた昔話をしてる場面は
ありません。
ハリソンさんの広告制作のお仕事ぶりは、
もっと、ずっと後の方で描かれる予定です。


この後、アントニオ某氏は、
本当に「世界のおマヌケ百連発」内の
再現ドラマみたいな事をしますが…。
続きは9月29日(水)
 

 



24-5 主人公の名字が「子孫の名誉のため」と伏せられていて不明の件

2021年09月24日 | 第24話 悲運の商人アントニオと20個の卵の物語



 第24話、大きい方のタイトルが
「悲運の商人アントニオと20個の卵の物語」ですが、
これは、このブログの閲覧者用に私が付けたもので、
ハリソンさん達の方では、そのタイトルを知りません。

 この手の話(中世コント)には「あるある」の形式で、
話の本編が始まる前に、
本編よりも小さな文字であらすじが書いてあります。
そこには、

「フィレンツェのある金持ちが、
関税をごまかそうとして
余計な事をしたばかりに、
後世にまで残るような大恥をかいた話。」

とありました。

 マルセルは、この部分は朗読せずに
直接本文から始めました。
そして、ここに来るまで6人共、
主人公の名前がアントニオだという事を知りませんでした。

 ノアイラさんの元修道士だったという背の君は、
「世界のおマヌケ百連発」内の再現ドラマにでも出て来そうな人物と例え同じ名前だったとしても、
本当の所は、どんな雰囲気の方なのでしょうか?

 そして、実は忘れていました。
この人も同じ名前だったという事を。





 アントワーヌ・デュポン先生、
奥さんのルイーズさんと結婚したのが1764年6月で、
同年12月に長女が誕生してるので、
センターにいる男の子は年が合いません。
子沢山の親戚から養子にと引き取った子なのでした。

 デュポン先生は前編の主要人物の一人で、
デキ婚はしていますが、それでも
この物語きっての真面目な人物です。
もう少し後で、その後の消息が出て来るかもしれません。

今日の続きは9月26日(日)

24-4 そんな事言ってると、だんなが牢屋にぶち込まれますよ!

2021年09月19日 | 第24話 悲運の商人アントニオと20個の卵の物語



 ノアイラさん、
前話ラストページに出て来た
マリア・アントニア皇女様が
王太子妃マリー・アントワネット様として、
15年後には、おフランスへとやって来るなんて
まだ知りません。

 そんな訳で、
少年時代のモーツァルトとのエピソードを
「可愛いもんじゃないの❤️」
なんて、上から目線で言ってられましたけど、
20年後には「首飾り事件」が起っていますし、
その噂がパリから伝わって来たら、
娘のリュシエンヌや近所の奥さん達や
おばあちゃん達と怒りプンプンなんじゃ
ないですかね?!

 で、革命の前年、国の借金は45億リーブルと
「ベルサイユのばら」にあって、
国王ルイ16世は大臣達からそれを聞いてビックリ
してるのですが、
アントワネット様は
「税金をもっと増やせばいいじゃない」
何て言ってるのでした。
「高等法院からの許可が必要だし、
これ以上の増税は国民の反発がある」
との反論には、



…と仰せです。

 この場面、そのままスキャナ撮りして転載すると
問題があるので、
こちらの物語の前編 第6話 7・8ページ、第10・11話、15話に登場する、

ジェイン姫にアングルも変えて
モノマネをしてもらいました。


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  レースは自社製品、
  イヤリングはシドニー社、
  衣装はブラウン商会からの
  提供でした。
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 しかし、何か違う。
本物の気品にはかなわない…。

 ジェイン姫だってハプスブルク家なんて
メじゃない位の古い家系の出身なのに。
何てったって、初代の御先祖様は
アリマタヤのヨセフの義兄弟
だったりしますからね?!

 やっぱり、
姉妹のせいで実家の伯爵家から追い出されて、
女社長もしてたりして、苦労性だからでしょうか?

 ちなみにハリソンさんがしているモノマネは、
アヴィニヨンに住んでいた事もあるイタリアの中世文人、
ペトラルカの肖像画らしいです。

今日の続きは9月24日(金)

24-3 旅行者じゃ当然のルールです はぁ?

2021年09月15日 | 第24話 悲運の商人アントニオと20個の卵の物語



 18世紀フランスで旅行する場合の謎ルールの中の3つ。

 宿泊施設の経営者は、宿泊者の情報を
到着から24時間以内に警察に届けなくては
ならない。

 スイス人とスコットランド人以外の
外国人旅行者が死亡したら、荷物は没収されて
王様の物になってしまう。

 パリから馬車で行く場合、
途中で乗り物を変えたくなったら、
現地点から2駅先までの通行税を
前払いした後に出発する。

 ハリソンさんは最後の件に前の旅行で
引っかかってしまいました。
しかも該当したのが王家直轄区間だったので、
2倍の金額を払わされたのでした。

 今回は馬車のみで行くと
決めたのですが、





第15話「トリシャン・コード」の、
リヨンで出会ったブラウン商会支店長、
フレディ君が「トリストラム・シャンディ」
7巻33〜36章の事を思い出して、
通行料等でイヤな目に遭わないように、
その他にも色々出費はあるだろうからと、
お餞別のお金をくれたのでした。

 そういう事もあって、ハリソンさんは帰国後、
田舎で居住する村周辺の道路整備と料金所設置のための
委員会に駆り出されるのを断れなくなるのでした。 

 ハリソンさんが空想の中で振っている旗の文句、

Harrison and Freedom

は、1763年に新聞で英国王を批判して投獄された
下院議員のジョン・ウィルクスをヒーロー視した民衆が、
政治運動のスローガンとした言葉
「ウィルクスと自由」をパクっています。


続きは9月19日(日)