ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

26-25 自分で描いててもツッコミ所満載の内に今話最終回

2023年03月14日 | 第26話 婿になった修道士


 こ…これでは「バカップルの痴話喧嘩、
で、仲直りも熱烈にってか?」

―なだけの急転直下の完結編?!

 確か今話最初の「あらすじページ」には
クレールさんがエクトル氏に

決闘を申し込む

ーって無かったっけ?

 ①23話でクレールさんが
「悲運の商人アントニオと20個の卵の物語」
の後で自分の話(エクトル氏との経緯か?)
をする。

 ーってのもしてないし、

 ②ハリソンさんが大量の卵とイチジクを
どうしたのか?

ーの謎も宙づりのままで進展が無い。

 ③デノワ氏の弟・業務スーパー氏
経歴もほとんど分かっていない。

 ハリソンさんは前編内容からすると、
トリストラム・シャンディ氏の
「エイジェント」(代理人)のくせして、
エクトル氏がスパイ(も「エイジェント」と言う事がある)
だと思い込み、クレールさんには
ふさわしくないとしてるし。

 更には前編のマリアンヌさんや
アラベラさんとの事も忘れ、

エクトル氏とクレールさんに対して
外観がフニャフニャゆるキャラ化
してしまうくらいに呆れている。


🌱 26話はこれで終わり、
またしばらく本編はお休みの後、
第27話「月明かりの下で」
は出来次第の突然開始となります。



 

26-24 もし、このシーンが「ミュージカル」か「オペラ」だったらどう表現されるか

2023年03月12日 | 第26話 婿になった修道士


 これがミュージカルだとしたら、
舞台が暗転してハリソンさんだけにライトが当たり、
♪「クレール、君は何も悪く無いのに!
何故謝るんだ!この男に?!」

―と拳を握りしめるポーズに情感たっぷりで
歌い出す事でしょう。

 前古典派(バッハやヘンデルが属する「バロック時代」と
モーツァルトやハイドンが属する「古典派時代」
を繋ぐ時代の音楽、1760年代はこれに当たる)
のオペラだとしたら、
クレール(メアリー)とエクトル(イーゼット)の
セリフはクラヴサン(ハープシコード/チェンバロ)
伴奏で喋るように歌うレチスタティーヴォでのお流し。

 その後、若い男女の二重唱の所々に
ハリソンさんがツッコミを入れる

みたいに歌うのが続くか、
ハリソンさんがカストラートカウンターテナーで
独唱するかでしょう。
一応主役なんで。

 当時のオペラはシーザー役や
シャルル大帝に仕える勇者の役だって、
主役なら男性ソプラノで歌われてたんよ!

 しかし、エクトルはん、
あんだけ周りを切り付けまくってたのに、
クレールさんには…わんこなんかいな?!

🌱 続きは明日で26話最終回。

26-23 一見無敵ヲトコの泣き所とは?

2023年03月11日 | 第26話 婿になった修道士


 エクトル氏、
「庶民の困窮も知らんと
パリピでパープーな、
おロココの貴族階級のやつら」


 ―という一般的印象と違って、
知性と教養も(一応)有りそう。
それを表現できる度胸と
口の達者さも持ってる!


 そしてクレールさんを巡って
ほとんど孤立の極限状態でも、
不屈の精神で自分が持ってる能力を
余裕で稼働できている!


 ハリソンさんが王のスパイを疑っていますが、
情報収集&活用が巧みだったりもする!

 それにひょっとしたら、
貴族なので(決闘に巻き込まれるかもしれないし)
武芸も嗜んでいるかも?
(本当に)スパイなら、
危険回避のためにも必要だ!

 そんなこんなで、
平民が寄ってたかっても
貴族一人を倒す事、
困難極まれリなのでした。

 フランス革命もまだ四半世紀先の事で、
まだそういう時代でもなかったしー。

 とはいえ、
一見無敵のエクトル・オールマイティ。
彼にも泣き所が―。

🌱 続きは明日。

 

 



 

 

26-22 哀れデノワ氏、無惨にも返り討ちに!

2023年03月09日 | 第26話 婿になった修道士


 ミサそっちのけでサロンに出入りし、
堂々と文筆&タレント活動
やってる司祭さん。

 女子ばっかの孤児院で
音楽教師を勤め、
オペラ上演や演奏会で
そこら中を飛び回りもし、
日本の中学の音楽教科書にも
登場する赤毛の司祭さん。

 某天才作曲家を冷遇したせいで
ヴィラン扱いとなり、
名誉回復がほぼ不可能な大司教様。

 日曜礼拝で教区の皆さんを
すっぽかして出かけてしまったり、
賛否両論のノベルを書いて首都進出。
タレント生活でホクホクな
英国の牧師さん。

 みんな18世紀欧州の
聖職者の方々ですが、
ヤメ修(道士)で平信徒でも
デノワ氏の方がずっと敬虔なんでしょう。

 そんな人物が、
この方自身には何の罪も無い、
聖フランチェスコ修道会の
「分裂と流血の黒歴史」を
エクトル氏に持ち出されて絶句。

 更には、
ジャン・ジャック・ルソー作、
手紙形式で書かれた
当時の大ヒット小説
「ヌーヴェル・エロイーズ」
の元ネタとなった12世紀の実話
挙げられて

「他人の事よりあんたの
可愛い娘の事でも心配してな!
娘を誘惑した男のブツを
あんた自身がぶった切る羽目に
陥らないようにね!」

 ーと無惨にも返り討ちに。
それを弟には面白がられて…。

 哀れデノワ氏! 


 ↑前作者 gmprojectの代表者(故人)から
貰ったイタリア・アッシジ土産一式を
差し上げますので、
どうか元気を出して下さい。

▷絵ハガキ①(美しいアッシジの夕焼け)
▷同②(有名な画家ジョットが壁画を描いた聖堂内)
▷聖フランチェスコ作詞「太陽の讃歌」
歌詞カード(英語/スペイン語版)



 ちなみに英語版の一番下に
作詞者名「セイント・フランシス」とあり、
ハリソンさんのファーストネームと
全く同じ綴りです。

🌱 続きは3月11日(土)。


 







 


 



26-21 君は勉強のし過ぎで頭がおかしくなってるんだ!

2023年03月08日 | 第26話 婿になった修道士


 エクトル氏、
ヴェルサイユでルイ15世陛下に
直接会いに行ける程の家柄だとしても、
自分としては
「何か誇りが持てるようなもんでも無い任務」
と思っているようです。

 一方クレールさんは
町医者の父親に付いて看護や介助、
薬草の使用法などを学んでいて、
父親は外国人(特に大陸旅行中にパリへと
立ち寄る英国人)を診る事もあったので、
自ら進んで英語も勉強していました。

 更にはある人々の社会的地位を
上げるための活動にも誇りを持って
参加していました。

 エクトル氏は、
そんなクレールさんの意識の高さや向上心、
革新性に惹かれつつ、
苛立ってもいるようです。

 カプチン系ヤメ修(道士)のデノワ氏、
「フランシス(ハリソンさんの洗礼名でもある)
とクレア(クレールの英語形)」と聞き、
イタリア・アッシジ出身の
聖者フランチェスコ様と聖キアラ女史の
「同志の絆」
を思い出しました。

 彼らと仲間達は異端弾圧と
世俗権力との争いに明け暮れて荒んだ
中世キリスト教会の立て直しに奮闘。
やがてフランチェスコとキアラは
尊敬の対象となり、
死後は聖人として崇められました。

 そういう歴史上の偉人が
デノワ氏の「推し」となっていたのでしたがー。

🌱 続きは明日。