ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

エンシェント・クリスマスソングの記憶「諸人こぞりて」の元ネタは?

2023年12月24日 | 各話末エッセイ
【各話末エッセイ⑥の2】

 昔から歌われていて
知名度が高いクリスマス・キャロル
「諸人こぞりて」。

 この曲は幼稚園時代に
クリスマスの歌が沢山入った
音源で聴いて知りましたが、
「荒野の果てに」と同じく
歌詞が意味不明でした。


 そしてこの曲も高校の音楽の
教科書に載っていました。
当時は作曲者がヘンデルと
なっていましたが、

どうもアメリカの
ロウェル・メイスンという
19世紀の音楽家が
ヘンデルの「メサイア」をもとに
作った曲だったようです。

 ので、
クリスマスだし
図書館でCD借りて
約50曲から成る「メサイア」
を聴いてみたのですが、
「どの曲のどの部分を
切り取ったのか?」

そのまんま持って来て
パッチワークしてる訳では
無いので特定が難しいです。

 候補なのは
①「イエス死んだ!」と分かる曲の
後で急に明るく開けた感じに
切り替わる「おお門よ、頭を上げよ」。

②「荒野の果てに」と
全く同じ場面を描いていながら、
対照的な華やかさと輝きに満ちた
「いと高きところには神の栄光あれ」

 この2曲とも冒頭の音の並びが
「諸人こぞりて」とそっくり。

 メイスンという人は
これらの曲が脳内資料として
あった上で「自分はこう続ける、
こう後を展開させる」

譜面を書いてる内に
「諸人こぞりて」ができていた
といった所だったんでしようか?

 「諸人こぞりて」とヘンデルの
参考曲かも?な2曲。
これと出だし音型が
相似なのがもう一曲ありました。


 これまた高校の音楽の教科書に
載ってたジョルダーニ作曲の
「カロ・ミオ・ベン」。


 ジョルダーニも18世紀の
英国で活躍してたそうなので、
ヘンデルの曲調が頭や
心の中に入り込んでいたのかも
しれません。