平倉山荘 -- BLOG --

 蔵王を歩く・滑る。日々を記す。空想上の山小屋~たいらぐらさんそう~

天空の声

2014-07-30 | 山・やま・Mt.
どこからか声が聞こえて来た。

平日の中丸山コースはほとんど人に会わない。静かな山旅である。今日も登山口には車も止まっていなかったし、登山道を歩けば蜘蛛の糸が顔に纏わりつき先行した登山者もいなそうだ。

ところが樹林帯を抜け尾根に出ようとしたとき、これから進もうとする山頂方面から人の声が聞こえてきた。空耳かと思ったが確かに人の声だ。時間もまだ早いから熊野岳から下ってきた登山者がいるとも考えにくい。聞こえてくる方向も薮の中のようだから変である。

そう思いながら尾根上の登山道に出たがやはり人影はない。果たして何処から聞こえてきたのだろう??? 狐につままれた気分で中丸山山頂を目指して登ってゆく。

ふと振り返ると上空に1機のパラグライダーが浮かんでいた。そうかっ、先ほどの声の主はあの方か。天空からの声だったのだ。
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アカザの杖

2014-07-06 | 日記
軽トラでさくらんぼを搬入に来た農家さん。80歳を超えているが元気である。

荷台のさくらんぼを手伝って下ろしていると、片隅に木の棒が置いてあった。気になり持ってみると「軽い!!」。地面を突いてみると細く伸びた先のほうがしなって頼りない。

「これ何?」
「アカザ」
「何に使うの~?」
「杖だ。いま田んぼに行ってきたとき転ばないように持っていったんだ。」
「こんなに軽くてしなるけど折れねぇ~の?」
「折れない。丈夫だぞ。いるか?」
「もらってもいいの?」
「他にもあるからやるよ。ラッカー塗るとトロトロに光るぞ。」

とアカザの杖を知り合いの農家さんに戴いた。

やり取りを見ていた八百屋さんが、
「杖を持つにはまだ若いべ。」
「山ゆくときに使うかと思って。」
すると、農家さん
「山には持ってゆくには最高だ。でもすぐに置き忘れてくるんだよなぁ。」

という訳で、私の山アイテムに「アカザの杖」が加わった。

以前、朝日連峰の天狗小屋に行ったとき、管理人さんが自然木を杖かがわりに使っていた。先が二股に分かれていて、狩猟をするときに猟銃を固定させることもできると言っていた。確か、「沢グルミ」の木と言っていたはず。
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