夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

ノリタンがニュースを振り返る・上

2008-01-15 | news
 やっとサイトのノリタン部分を更新しました。8月以来サボっていたんで量が膨大で、生来の怠惰癖のために手間がかかりました。で、せっかく更新したんで去年の8月から年末までのニュースについて、洞察力を誇るというはしたない自画自賛をしてみましょう。個別の記事に直接リンクしてるので興味を覚えたところだけクリックしていただければいいわけです。……で、ここからはノリタンの口調でw。


 まずは「子ども」から。今の子どもはケータイに振り回されてたり、うつ状態になってる子が多いといったニュースがあった。だからといって、子どもが危ない、どうにかしなきゃいけないとぼくが考えているわけではない。だって、それは多かれ少なかれ大人の世界の反映だから。電車の中で座ってる人のほとんどがケータイをいじってたり、メンヘルで休んでる人が職場のあちこちにいたりするだろう。

 教育の問題では全国学力テストの記事がいちばんはっきりしているけど、多くのマスコミは「勉強させるのはかわいそう」という考えに立っている。勉強は必要悪だということだろうが、そんな蒙昧主義(obscurentism)ではマトモな人間も育たないし、マトモな社会も国もできない。甲子園球児の練習時間以上に勉強している高校生は少ないだろう。スポーツなら過酷な練習も是認し、勉強だと否定するのは、いつものことながらマスコミの二枚舌だ。若い時に学んでおくべきことは若い時に学びきれないほどいっぱいある。そう思わない大人は相手にしない方がいいと子どもたちには言っておきたい。


 「マスコミ」についてはこの時期あまり記事を書かなかった。年の前半のTBSの捏造問題などで彼ら自身がマトモになったとか、慎重になったということではなく、他の芸能やスポーツなどのジャンルに区分されただけだろう。BPOだろうがなんだろうが、今のテレビ局の構造的な問題が簡単に解消するわけはない。その中では毎日新聞がリタリンのような地味な問題を掘り起こして、解決をしているのはジャーナリズムのあり方として歓迎していいだろう。それを手放しで称賛しないで、ひねくれた見方を提示するのもぼくとしては至極自然なこと。


 「法律」については、死刑をめぐる議論がいろいろあった。朝日や毎日が国際的な流れに遅れるなと世界に冠たる憲法9条との二枚舌を自覚することなく主張してるけど、世論の大勢は悪いやつは死刑にしちゃえってことだから分が悪い。一方はタテマエ論、もう一方は感情論で、深まりがない。法務大臣はせっかくいいことを言ったのにトンデモ系っぽいし。

 円天の被害者を「頭のネジがゆるい」と書いたら案の定批判があった。コメントの返しに「被害者=かわいそうな人って公式なんでしょう。。そんなふうに甘やかすから学習効果がないし、弁護士のいいカモだし。多くはお年寄りですから、もうちょっと常識や知恵があっていいんじゃないかなって思います」って書いたのがぼくの考え。だいいち老年者世代はいちばん資産を持っている上にこれからますます人数が増加するから、こういう詐欺は自衛するしかないだろう。

 ついでに言うと繰り返しコメントする人も長文のコメントを書く人も気が知れない。だから、ぼくの返しのコメントはだいたい短い。ましてや削除されるのがわかりきってるのに書く人は不思議としか言いようがない。庭先を掃除するのはブログを運営する以上、義務だと思ってるからかまわないけど。

 内閣府が行った恋人間暴力の調査はおよそくだらないものだったが、ネットではずいぶん関心を呼んだし、少数ながらも熱心に恋人からの「被害」の社会的認知を求める人もいた。そういう意味では仕事のネタ作りを狙った内閣府の思うツボだったろう。でも、嫌な彼氏も突き放せないで、マトモな大人って言えるのかな。

 著作権については映画などへの過剰な保護とネットでの無保護状態と両方から書いてみた。この問題は土地の権利を起源とするローマ法以来の民事法のうち最も整備されていないフロンティアなんだろう。だから、半ば意図的に中途半端に放り出してあって、何か適当なニュースがあればもっと考えたいと思っている。

 「倫理」では去年を代表するニュースの食品偽装問題が並んだ。「白い恋人」「赤福」「船場吉兆」こっちの方がおもしろい)といったものだが、これらは「ウソを吐くことはよくない」という単純かつ基本的な倫理問題だというのがぼくの立場で、「食中毒は起きてないじゃないか」などといった考えとは無関係。それにしてもブランドに胡坐をかいていたところほど立ち直りが早いようだね。

 自分が少数派であることはぼくには快感に近くて、電車の中でマナーの悪い高校生を殴った警官を擁護したネットの世論が事実関係が明らかになって一晩で形勢がひっくり返ったのは痛快だった。とはいえ自覚や反省がないからまた付和雷同するんだろうな。

 去年のヒールと言えば亀田一家、朝青龍、沢尻エリカだろう。特に亀田一家はTBSがプロデューシングしたものだから、マスコミ対ネットという構図でも興味深かった。

 ぼくは別に自分が倫理的な人間と思っているわけではないし、倫理に反したことをした人間をただ非難しているつもりもない。それよりは無反省に他人に石を投げつける人間に対して嫌悪感を持っていて、そういうのはミクシィに中学生との性交渉なんかを書いちゃった話などに表われているように思う。いや、それ以上になぜ人間は倫理や道徳に反したことに強い好奇心を持つのかに興味があると言った方がいいだろう。


 「その他社会」はそれこそいろんなニュースのごたまぜ。このネカフェ難民の人数についての記事は新聞記者は重要だと思いながら、ぼくからするとどうでもいい話だと教えてもらったというもの。なんでもかんでも「社会問題」にすればいいってもんじゃなくて、結局役所の予算増額のダシにしかならないって面がある。

 じゃあ、この社会に問題がないかと言うと、大きな格差問題がある。それが世代間格差で、生まれた時代でこんなに大きな格差があり、それを是正する努力がほとんど行われていないのは正義に反すると思う。この問題はほぼ地域格差の問題とも重なる。その辺が認知症ドライバーの問題の背景。

 これだけ原油高が騒がれ、地球温暖化対策が喧しいのにマスコミを始めとしてみんなが言わない(少なくともぼくは見聞きしたことがない)のがこの両者を結びつけて論じたもの。だから、環境問題ってちょっとウソっぽくて、かなり偽善的だと言ってるんだけどね。

 タグが多すぎて字数制限にひっかかるから、2つに分けて載せる。


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2 コメント

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怠惰癖どころか (ぽけっと)
2008-01-22 22:06:17
とてもマメ!…と私には思えますw
ニュースにはその後があるから、振り返るだけじゃないおもしろさがありますね。
ガソリンの話は私もちょっと同感です。目先のことでとりあえず困ることは全部悪、というマスコミの姿勢にそうなのかな?と思うことが時々あります。
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マメかなぁ (夢のもつれ)
2008-01-23 10:20:10
おもしろがってやってるときはそんな気もしますけど、飽きちゃうと「そんなのやってましたっけ?」みたいになりますが。

マスコミは上から目線のくせに世間の人びとの末梢的な反応に迎合するところがあるのかなって思っています。
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