This Is The Way I Am

ただし。が、気まぐれに、日常にて考えていることを綴ってみます。

12月18日 夜 『RENT』

2007年12月29日 22時55分56秒 | Weblog
僕達家族がまだミシガン州に暮らしていた頃の話。
父親がミュージカルに連れて行ってくれたのが、
僕にとっての初めてのニューヨークでした。

その頃(今から10年くらい前)はまだニューヨークと言えば治安の悪い街で、
今みたいに一人で旅行できる街って印象は、あまり無かった気がする。
それは自分が子供だったから、そう思ったのかな。

当時、家族で宿泊したホテルも、
あとでニューヨークに住む日本人に話したら、
「どうして、そんな危険な区域に泊まったの!?」とびっくりされるような、
そんな怖いイメージでした。

でも、当時見た、『美女と野獣』は、本当に忘れられなくて、
初めてのキラキラ輝く世界に、10歳の僕は心を奪われたのでした。

二度目行った時は、『CATS』を見たんだな。
僕よりも両親が、これは喜んでいて、
昔、日本で『キャッツ』がオープンした頃に二人で見に行って、
「つまんなーい」って思ったんだって。
母親がブロードウェイで観劇後、
「やっぱりアメリカ人は、手足が長いから、いい!」と騒いでいたのを、
今でも思い出します。



さて、今回ブロードウェイで見たのは、『RENT』

本来なら、僕みたいなミュージカルフリークは、
ニューヨーク行ったら、もっと作品を見るべきなんだろうけど、
僕の今回の旅の目的は、他にも色々あったので。
ニューヨークの街をアメリカ人みたいに歩く、とか、
英会話の実力を試す、とか。
結局、ミュージカルの本場なのに、ひとつしか見れませんでした。



ちなみに、当日券で見れる選択肢は、
『Avenue Q』
『RENT』
『The Phantom of the Opera』
『Spring Awakening』

『Avenue Q』は英語が分からないと笑えないと思ったし、
『Spring Awakening』もストーリーを全く知らなかったので、諦め。
『Phantom』は飽きるほど見てるから、
今回は『RENT』



でもね、映画版を見ちゃったおかげで、
感想としては・・・「おもしろくなかった」です。
役者がねー、いけてなかった!(偉そう、笑)



まず、マークが背が高すぎ。
衣装と動きも相まって、
『ウォーリーを探せ!』のウォーリーになってました。
背が高いから、可愛いキャラではなくて、
別に可愛くなくてもいいんだけど、ちょっとヒネくれて見えちゃった。
そして、何をやっても、ウォーリー的なルックスで、
僕は集中できませんでした。

ロジャーは、逆に小さい小さい。
かっこいいとは思うんだけど、若すぎたかなぁ、と思う。
若いのに、「人生で一曲だけ遺したい」って言われても。
しかも、体育すわりが多くて、子供みたいだった。
芝居も歌も、微妙で、
PLAYBILLによると、どうやらロックバンドのボーカルらしいんだけど、
指で音を取る癖があって、それがいけてなかったです。
「ONE SONG GLORY」で特に顕著だったんだけど、
一生懸命にキーを上げようとする度に、人差し指が天井を指差してて、
いかにも「歌います」って感じだったな。
あと発声が良くなくて、気持ち悪かった。
「何故、そんなにがなる?」って思った。
喉痛めるよーって思って、僕の喉が痛くなった。。。
(ブロードウェイ役者になんてことを言うんだろう、自分)

ミミ役の人は、『アメリカンアイドル』だっけ?
アイドル発掘番組出身の人らしいんだけど、
歌・芝居・ダンス、どれも「まぁまぁ」だったかなぁ。
別に悪くはないんだけど、印象にも残らないかなぁ。
僕のテンションを下げたのは、
「OUT TONIGHT」の「OUT」を頑張るあまりに、「TONIGHT」が息切れしてた点。
あれは映画版の人の歌が絶妙すぎて、
舞台で見てたら、勿論、ダンスも激しいからだろうけど、
「ちょっと疲れてんじゃないの? 大丈夫?」って感じの歌になってました。
でも、「LIGHT MY CANDLE」とかは良かったよ。

そして、何よりも許せなかったのが、エンジェル。
ドラッグクイーン(女装したゲイのことかな?)でもさ、
エンジェルって名前なんだから、もっと可愛くあってほしかったよ。
多分、役者の人はゲイじゃないと思うんだよね。
「男ですが、何か?」って雰囲気が出すぎてた。
だから、コリンとのキスシーンも、「本当は嫌なんだろうな」って思っちゃった。
しかもね、「TODAY 4 YOU」は、
確かにサビよりも他の部分がキーが高くて可愛い声を出しやすいんだろうけど、
サビの「TODAY FOR YOU, TOMORROW FOR ME!」ってところに、
何故かドスの効く声を使ってて、全然可憐じゃない!
最後の「WOW WOW WOW...FOR ME!」も息切れてたし。


逆に良かったのは、ジョアン(ヌ)とモリーンの二人。
この二人は、歌も抜群に上手かったし、
二人の相性も良かったし、見ていてキラキラしてた!
「TAKE ME OR LEAVE ME」とか感動したもん。


まぁ、そんな感じで、冷静に見ていて、
途中で、睡眠不足も手伝って、眠ってしまいました。
ウトウトのまま、「Seasons of Love」も終わり(これも酷かった!)、
気付けば、いつしかエンジェルが死んでいて、
気付けば、皆が拍手して、舞台が終わってた。


でも、あんなにスタンディングオベーションをする習慣のあるアメリカ人さえも、
全く立ち上がっておらず、冷静に着席したまま拍手してました。
アンコールとかも勿論なくて、
隣の女の人なんかは、「(It) was long! 長かった!」って言って、
機嫌悪そうに、出て行きました。
正直、僕も、そう思った。

映画が良すぎたんだろうな。
映画DVDを買おうと思いました。



昔、『RENT』のエンジェル役をやらない?って誘われたことがあるけど、
僕だったら、どう演じてたかな~?って思って、考えながら劇場を後にしました。
別にドラッグクイーンを演じるのは、苦じゃなさそうだけど、
テンションマックスにして、でも可愛く愛されるキャラに仕立て上げるのが大変そう。
そして、踊って、騒いで、歌って、それでも可愛くいなきゃいけないんだもんな。
とても大変そうだけど、遣り甲斐のある役だったかもな、と思いました。



ちなみに、日本版の『RENT』は、今度久々に東宝がやるらしいので、
それを楽しみにしちゃおうかな~って思ってます。



『RENT』見た後は、ロックフェラーを通って、ホテルに帰りました。
明日アメリカを旅立つ!って思ったら、もっと遊びたくなったけど、
正直くたくただったので、静かにホテルの部屋に戻り(でも深夜0時くらい)、
モーニングコールを依頼して、ベッドにもぐりこみました。

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