SLEEP IN HEAVENLY PEACE

大切な人の大切な人が自殺で亡くなった

大丈夫と言いながら泣き続け
僕は抱きしめることしかできずに

自分の存在の小ささと
大切な人を悲しませた現実に
僕も少し泣いた

朝はちゃんと来て
それが苦悩でなく
希望であるように
誰にもバレずにそっと祈った

還暦のおばちゃんは
彼女の店でお酒を造ってくれて
「あたしなんてこないだ初めて歌舞伎見たよ
人生生きてればいいことがあるんだから
今日だって整と知り合えたんだからね」
と言って年齢の奥深さを見せつけた

「悲しんでばかりいると
その人、成仏できないよ」
とも

冥福を祈る他に何ができるだろう
明るく染まり始めた朝の空に
途方にくれる渡辺でした