あおぞら日記

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生活は流れてるってコト。

2015年09月27日 | 想い
この間の木曜日、とあるセミナーでお話をしてきました。
専門学校の時の恩師に声をかけていただいたので、やらせていただくことにしました。

テーマは、「障害受容と社会参加 ~当事者として、セラピストとして~」


結構難しいテーマで、自分なりの想いっていっぱいあるんだけど…
だけど、それを相手に伝わりやすいように言葉にして伝えるというのは、本当に難しいものです。
心の内を表現するって大変な作業です。



それで、今回お話した内容から2つだけココにも書き残しておくことにします。
まず今日は、1つ目です。

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私は長い入院生活から在宅生活に移って、病院でのリハビリでは「流れ」という視点が足りなかったことに気づきました。

私自身も回復期のリハ病院に勤務していたので、「在宅復帰」というのは目標にしてきました。
機能訓練やADL訓練はもちろん、必要であれば買い物や調理などの家事訓練や公共交通機関の利用、家庭訪問を実施しての住宅改修の提案などもやっていました。
それで十分やっている気になっていました…。

機能訓練もADL訓練も家事訓練も、環境調整もみんなみんな大事です。
ひとつずつ項目を挙げれば、それなりにやれていたのかもしれません。

実際に私が受けたリハビリも、在宅生活を想定して、ADLにおける介助方法の検討などでした。
寝たきりの私には、それくらいしかやれることがなかったのでしょう…。


だけど、在宅生活になって気づいたのは…

当たり前だけど、一日ってADLだけじゃないってことです。
ADLだけじゃ隙間だらけなんです。

一日の生活をパーツに分けて考え、リハビリをしてきました。
生活の中から一つ一つの項目を切り取って、リハビリをしてきました。

自分のできない部分はどうやって介助してもらうのがいいか?
いろいろ検討して解決してきました。

ADLのひとつひとつの項目はカバーできているけど、実際に在宅生活が始まると…
ADLだけカバーできていても、一日の流れの中ではできないことだらけでした。

パーツをきちんと流れの中に戻す作業をしていれば、気づいたかもしれません。


清拭と着替えを合わせても、たかが20分…
歯磨き、洗面に15分…
食事30分×2回で60分…


24時間のうち、ほんの一部にしかなりません。
だけど、他の時間も生活していかなくてはいけません。


結局、ベッドで寝たきりで自分では何にもできない状態だった私は…
延々と面白くもないDVDを見続けたり、ただただボーっとしているしかありませんでした。

せっかくの在宅生活なのに…
あんなに楽しみだった自分の家での生活なのに…

とても無駄な時間が過ぎていきました。


一日の生活という流れの中から、パーツごとに分けて切り取ってリハビリをするのは構わない。
だけど、その切り取った「パーツ」はきちんと流れの中に戻すことを忘れちゃいけないなって思う。
そして、ADL以外の「隙間の時間」にも目を向けてほしいと思う。

生活って、流れてるんだって視点を持たないといけないと思います。

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4 コメント

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Unknown (わかちゃん)
2015-09-27 22:15:30
こんばんは!ブルームーンが綺麗ですね。

Facebookでいっぱい書いてしまいました。
私達患者はどのセラピストに担当してもらうかでリハビリは随分変わってくるのだと思います。もっと言えばかかった病院によっても違うのじゃないでしょうか?
私は凄く恵まれた環境での入院だったと思うので不満はありませんが
今後の私達患者にとっての生活は随分変わってくるのだというコトを知って貰いたいと思います。
そういう気持ちでリハビリに取り組んで貰いたいと…
患者自身がどんな言葉を尽くしても痛みはわからないと思うけど、
わかる努力とどういう風に動かせば出来ない事が出来るようになるのか、また出来ない事をどういう風に補えばいいのかをいろんなアプローチの仕方で教えていただけると有難いと思います。
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Unknown (Unknown)
2015-09-28 01:20:55
自由時間だからな~好き勝手にやりたいなぁ~
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わかちゃんさん♪ (とし)
2015-10-06 18:51:44
いつもコメントありがとうございます。

ここも、いわゆる医療従事者といわれる人が読んでくれる機会も比較的多いので、患者の想いいっぱい書いてください。
目につくところに書いたりして言葉にしなくちゃなにも変わりませんもんね。

そうです。
セラピストは患者さんのこの先の人生を左右する仕事です。
セラピスト次第で、これからの生活が変わってしまうなんてあってはいけないと思うけど、実際担当者次第で差が出てしまっているのが現状だと私も思います。
昨日も元職場でそのような話をさせていただいてきました。

生活に目を向けると同時に、その患者のこれからの人生にも少し目を向けてくれると嬉しいですよね。
そんなセラピストがいーっぱいになるといいなと思います。
私も声を上げていきたいと思います。
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あねさん♪ (とし)
2015-10-06 18:53:14
そーだよね~

その隙間の時間が、その人らしい時間だからね!
好きなことやって過ごしたいよね♪
それ、私も大事だと思う!!
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