2010年猛暑の夏は忘れないだろう。
春先の父の死から葬儀を終えて四十九日の法要、納骨を済ませ、
やっと父を彼岸へと送り出し、ひと息ついていると今度は初盆を迎えた。
彼岸から此岸への道が開け父が帰って来る。
作法通り精霊棚を設け、父と共に仏壇に位牌のある浜野おばあさんも一緒に
菩提寺の和尚さんに供養してもらった。
精霊棚に供物や御料具膳を並べお花や樒(しきみ)を活け、
灯篭や招来旗(まねきばた)も玄関先に吊るし、迎え火を焚いて
父と浜野おばあさんを迎え入れる。
あいにく母はお盆を前にして転倒骨折のため入院したので
お迎えの段取りが要領を得ない…
7月初旬、初盆の説明会で渡されたマニュアルに倣って
形ばかりの体裁を整えた。
棚経におみえになった和尚さんからクレームが出なかったので
先ずは善しとしましょう…(汗)
そして初盆のメインイヴェント「施餓鬼供養」が17日、菩提寺で行われる。
前夜から準備して弟と二人(母は夏風邪をこじらせ快復しないため外出を
見合わせることになった)高速道を南下。
ジリジリ照りつける陽射しが眼底まで焼き尽くすような苛烈さで
視界を白っぽく滲ませる暑い一日だった。
前回の説明会は少人数だったので、川風が通おる涼しい本堂という印象だったが、
今回はいけない。
本堂を埋め尽くす人いきれに眩暈がしそうだ。
母を同伴しなくて良かったと心底思った。
それとは別に初めて観る法要は、ちょっと感動。
先ずは女性信徒による御詠歌から始まり、
太鼓による前ぶり(馬の蹄の擬音)が続き、
声明、鐘、太鼓、シンバルのような打楽器が渾然一体となった
チベット密教の鳴り物のようなアンビエントな音楽空間が出来(しゅったい)。
そして和尚さんの読経の後、ご焼香を済ませ、
参列してくれた父方の叔父たちと炎天下の墓参。
「父さん、母さんを連れて行かないでね」と念を押しておく(苦笑)
施餓鬼供養を済ませ、弟と宇和島へ戻る。
「母さん、あなたの懐かしい場所へ行ってきます」
本日の主役を欠くことが本当に残念。
kyoichさんに連絡して集合場所の伊達博物館へ。
この伊達博物館の館長さん、
kyoichさんの友人で愛大山岳会OB。
ちょっと、こんなブログの数行で紹介するには、とても収まりきらない
スケール感のある人でした。
司馬遼太郎の愛した宇和島伊達藩を紹介展示するミュージアムは
安易な常設展に留まらず、ユニークな視点から色んな企画展を開催されています。
館長さん自ら館内を案内して頂くという贅沢な歓待に感激。
秋の特別展「戦国浪漫」は、国宝の井戸茶碗と黄金の茶室を再現。
9/17(金)~10/17(日)
ぜひ館長さんの御案内でどうぞ(笑)
さて博物館を辞去して、今日案内して頂くNさん宅へ。
kyoichさんの友人は面白い人が多いですね。
Nさんのお母様が母の幼馴染で小学校から女学校まで一緒。
kyoichさんのお母様も女学校の同級生という不思議な縁だったが、
この不思議な縁(えにし)は、さらにNさんまで繋がってゆく。
そしてNさん自身の語られるエピソードも面白い。
「子供の頃、近所を司馬遼太郎が散歩していた」
と子供心にもリスペクトを込めて話される…本当にkyoichさんを含めて宇和島人の
司馬遼太郎に対する親しみを込めた尊敬(リスペクト)の自然な発露には驚かされる。
伊達博物館から、ほんの短い距離で母の育った場所へ至る。
まさに、その路地は時間が止まったかのような佇まい。
井戸を中心とした棟割長屋…忽然と現れた昭和初期の旧い家並みに茫然。
Nさんの説明では、その路地のどんつき、夏草生い茂る更地が母と浜野おばあさんの
暮らした場所だという…「母さん、ついに見つけたよ」
私自身が路地のなかに佇み、母の郷愁の風景を再現してみる。
「今度は母さん、あなたをこの風景のなかに収めたい」
秋風吹く季節に…
相変わらずもったいないを連発する父を今年は何とか説得し、エアコンを活用させて薄目の塩水をイオン水で作り飲ませています
長女が帰省するなり、親類の告別式があり田舎の古い佇まいにはエアコンもなく、ジリジリとコンクリートの照り返しからか吹き出る汗との戦いでした
お母様は入院なさっていて本当に良かったと思いますよ
秋風に吹かれながら懐かしいその場所に立たれるお姿が浮かぶようです
就活、本格的に始めました
この年では幾ら経験や意欲があっても最終的には年齢で外されてしまうようです
職種や条件にこだわる年ではないのですが、もう少し頑張ってみようと思います
久々、昨日は緊張の面接でした
ランスケさん、くれぐれもご自身の体調管理怠らず
この夏を乗り切って下さいね
やっぱり野外で遊べないと、この暑さに耐えるしかなさそうです(笑)
それにしてもお盆過ぎても続く、この暑さは異常ですよね。
気象学者たちは太陽の黒点が減少し不活発期に入っているので
地球は寒冷化に向かっているのだと、ずっと言ってきているのに
毎年、私たちの住む地球は気温が上昇するばかり。
きっと太陽からの影響を上回る勢いで、私たちは温室効果ガスを放出しつづけて
いるのかもしれませんね。
う~ん、なんとも哀しい、エンドレスの人の欲望と消費蕩尽です。
misaさん、また就職活動再開ですか?
あれほど苦労したのに、また振り出しに戻るのは辛すぎる。
お嬢さんたちが自立しているのが救いですね。
あまり頑張り過ぎないで、慎ましい生き方を志向してゆきましょう。
私自身も消費を極力控えて「ことたりる」暮らしを志向しています。
なにせ人が死ぬとお金が掛かり過ぎます。