迎え火
2011-08-16 | 家族
13日、夕闇の落ちた遅い時刻に帰宅した。
待っていた弟と共に、そのまま玄関先で麻殻を焚いて母を迎えた。
風が強くて、なかなか火が点かない。
焚火の要領で新聞紙を丸めて麻殻を手折って重ねた底に敷く。
ライターの火を点けると、めらめらと瞬く間に火は麻殻に燃え移った。
風に煽られ勢いを増す初盆の迎え火を、ずっと弟と二人見つめていた。
熾火となり白い灰塵が崩れるまで。
その日は仕事先で、大空を震わす激しい落雷と目の前を真っ白に紗幕で覆うような驟雨に見まわれた。
雨上がりの虹を期待したが、意外にも虹が現われたのは日の沈んだ夕焼けの空だった。
思わず携帯を取り出し写してみた。
火の後始末をして家に入る。
玄関先に吊った招き旗が風に煽られ、はためく。
居間に設えた精霊棚の灯篭に火を灯し、御霊供膳に料理を盛り付け、
蝋燭と線香にも火を灯し、母を迎える。
もちろん父もハマノおばあさんも一緒だ。
窓を開け放した居間に風が通る。
ゆらぐ蝋燭の炎と線香の煙。
夏の闇に浮かぶ灯篭と蝋燭のあやかな明かり。
ぼんやり灯りに照らされた母の遺影が、頬をゆるめたような…
父もハマノおばあさんも一緒に微笑む。
翌日曜日14日は、父方の実家に呼ばれた。
それは、また後日。
kyoichさんは近頃、凄いペースで更新中。
それに比べ、私は夏バテ気味。
山や野に繰り出す元気もありません。
鬼城さん、ありがとうございます。
DVD楽しみにしています。
たぶん次の更新は映画(DVD)の紹介になると思います。
久しぶりにお話をして時がたつのを忘れていました。
約束のDVDは日曜日の空海(再放送3部作)の録画ができ次第、お送りします。
その他のものはそろいました。
今月は20日が西予市宇和町の「卯のほたる」イベントに、そして22日には坊ちゃん劇場に行くくらいですね。
近場の山にも行きたいのですが、特別展準備でままなりません。
Kyo-chan を見習わないと (^^)
法事を終え、鬼城さんの穏やかな笑顔を見ながらその次々と湧き出るお話に耳を傾けていると、
なんだか、ふーっと肩の力が抜けたような良い心持で
帰路につけました。
11連荘のお勤め、ご苦労様でした。
さて、また鬼城さんの夏休みは、どちらへ行かれるのか?
また、そちらの方も興味は尽きません(笑)
今朝方は、慌ただしい出発だったので返信できませんでした。
ごめんなさい。
やっと菩提寺にて施餓鬼供養を終え帰って来ました。
これで母の初盆の法事も、一通り終えました。
招き旗や灯篭を焼いて送り出す行事は、
23日の地蔵盆に行われるようなのでお寺で一緒にやってもらうことになりました。
私たちは今晩、静かに母を送り出します。
なにか、ほっとしたような、寂しいような…
こういう夏もいいですね。
村井さんも来夏は、お母様と御一緒に静かな夏をお送りください。
そして、お遍路の無事結願も祈っています。
ほとんどの作品を見ているが、「異人たちの夏」はまさしく人間の業ではなかろうか。
お盆と言えば帰省・・・なぜ帰るのか?
家族の元へ。
そして亡くなった人を迎え火を焚き迎える。
この三日間(四日間の地域も)の時は亡くなった大切な人と静かに流れ、送り火を焚き、送り出す。
日本の良き風習ですね。
昨日からの新聞の地域欄は「盆踊りの話題」で一杯。
これも亡くなった方への供養。
ランスケさんの写真には心が移っているようです。感動、感銘!
ランスケさんの写真を拝見して私も一瞬その場に居合わせた気持ちになれました。
麻殻を焚いた炎の写真の掲載に感謝です。
来年の盂蘭盆は日本で母と過ごす予定です。
ランスケさん、今は亡きご両親を想う心で撮影された写真に和みを感じます。ありがとうございました。
PS:沈んだ夕焼け空に虹とは珍しいですね。
手元に三脚とカメラがあればと、・・・?
近頃、ずっとこの旧い映画のタイトルが頭にチラついていた。
映画の中身は、よく判らない。
お盆らしい怪談話(一風変わった)だという予備知識くらいはあった。
今夕、レンタルビデオのお店に寄った際、邦画の棚を覗くと、
このタイトルが目に留まった。
躊躇なく借り入れた。
(村上春樹原作の「トニー滝谷」と一緒に)
プッチーニの歌曲が主題として流れる。
また、あの結願の寺を前にした夕闇迫る谷に時間を巻き戻したような
琥珀色の光が淡い濃淡にゆらめく。
「父さん、母さん…」
こんな形で父母との時間を取り戻すなんて。