風の記憶

the answer is blowin' in the wind

イワユリの咲く頃

2006-06-30 | 



三崎山にイワユリ(透かし百合)が咲いています。

私が子供の頃はこの山一帯にたくさん咲いていましたが、最近はかなり少なくなってしまいました。盗掘が主因のようですが、悲しいことです。
イワユリに限らず山野草の盗掘はよく聞く話です。その地に根を下ろし、様々な苦難を乗り越えてやっと咲いた健気な野の花を、無理矢理持っていって自宅に植えるのでしょうか?
花を愛しているのではなく自分の都合を愛している、と言うことを具現化しているような行為です。
山野草は自宅に植えても、ほとんど育つことはありません。


花は野にあって美しい、のです。


ところで、この「三崎山」は鳥海山の溶岩が日本海に入り込んでできた山で、その溶岩が荒波に浸食されて切り立った崖は「観音崎」「大師崎」「不動崎」と名付けられ、この三つを合わせて「三崎」(みさき)と呼ばれています。
三崎山は山形県と秋田県の県境となっていて、昔この「三崎山旧街道」は日本海側の街道随一の難所だったそうです。(現在は国道7号線が通りラクラク越せます)
松尾芭蕉が「奥の細道」の中で最北端の景勝地「象潟(きさかた)」を目指して旅した道としても有名ですが、芭蕉が訪れたのは7月後半ですからこのイワユリを見ることは出来なかったでしょう。
もし、1ヶ月ぐらい早くこの三崎山を訪れていて、イワユリの大群生(たぶん (^^ゞ )を見たとしたら、芭蕉はどんな句を残してくれたのでしょうね。

たくさんの海浜植物が咲く三崎山。日本海を渡ってきた潮風が、オレンジ色の鮮やかなイワユリを揺らせはじめると、庄内はいよいよ初夏を迎えます。



私の本サイトでも特集しています。よろしかったらご覧下さい。→ 『イワユリ揺れる初夏の三崎山』
「酒田徒然的写真の心」さんにもありました。→ 『岩場に咲くから岩ゆり』
「潮風薫る街から」さんにもあります。→ 『初夏の三崎公園』 

- 花とみどりのことのは -

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コメント (14)
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