VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

九尾狐(クミホ)伝 見終わりました

2013-05-19 15:18:20 | 日記
今日、GyaO!で「九尾狐(クミホ)伝~愛と哀しみの母」 


 最終回を見た。


16話と短かった。  他のドラマで最終回はまだ見ていない。


 九尾の狐というと、日本では「玉藻の前」が有名だが、

肝心の話のほうは良く知らない。


 こちらの話は、雪女のような出だしで、お決まりの夫が

酒に酔って、実はこんな妖怪をみた・・・


 あなた、約束をやぶりましたね・・・という具合


九尾狐(クミホ)は子供を連れて夫の元を去る。夫は自殺する。


 子供が10歳になれば妖怪になるが、それまでは人間の子と変わらない。

旅の途中、偉い大監に会い、その家に身を寄せるが、

 その家の娘の命を助けるために、クミホの娘の肝臓がいるのだった・・・


とまあ、ホラーなドラマ。


 話は荒唐無稽で、突っ込みどころ満載だけれども、


とにかく、一番怖くて、ずるくて 悪いのは、


 妖怪ではなく 「人間」だ・・・という思いが伝わってくる。


人間は 自分に都合のよいように事を運び、じゃまなやつらは

 
 容赦なく「消す」


クミホは、最愛の娘を殺され、

 自分も結局は殺されて、 あの世で娘と出会って幸せになる。


本当に「哀しい」話だった。



 この話の中で、一番恐ろしいのは

大監の本妻。


 わが娘の為に、夫を追い詰め、クミホを追い詰め、

わが子可愛さに 我を忘れる


 「鬼子母神」そのもの



結局、夫に殺されてしまうが、娘可愛さのあまり

 クミホを折檻する様子は

妖怪顔負けの恐ろしさだった。



 クミホの娘の肝臓を食べて助かった娘は、

クミホのせいで、両親を殺されたと思いこみ、

 クミホの娘が乗り移っているふりをして、クミホと暮らし


一年かけて、狐の血をこっそりクミホに飲ませて弱らせると、

 クミホを刺し殺す。


クミホは すべてわかっていたが、娘が可愛くて一緒にいたかったのだと、

 すべてを許して死んでいく。


娘はその時初めて自分の愚かさを知り、

 死なないで!と絶叫するが・・・もう遅かった。



結論・・・人間のほうが よっぽど「妖怪」



 大監一家の本妻と娘の性格の悪さには、

あきれるばかりだったが、

 大きな敷地に 本妻と側妻が子連れで暮らせば

ああなるというのは きっと事実だろう。



 側妻と子供というのは、かなり肩身のせまい思いをして暮らした

というのは、容易に想像がつく。


 クミホとその娘も、身を寄せている間ずっと 

本妻と娘に陰湿ないじめを受けた。


 それどころか、先住の側妻親子にもいじめられた。


クミホの娘の肝臓でわが娘が助かるという事実を知るまで、

 本妻は あの手この手でクミホ親子を追い出そうと画策し、


次第に追い詰めて行く。


 追い出したその日に、夫が親子に優しくし、大事にしていたのは

わが娘を助けるためだったと知って、大慌てで親子をさがす。


 そして、親子に情が移って、なかなかクミホ娘を殺せない夫に

業を煮やし、夫を責め立てて、事を成就させるのだった。



 妖怪といわれるクミホのほうが よっぽど情があるっていうのがねぇ・・



いろいろ考えさせられるお話でした。



 そうそう、このドラマ

もうひとつの感想。



 いやあ、俳優さんって 本当に大変なお仕事なんですねぇ


カラーコンタクトに、特殊メイク

 池に沈んだり、井戸に落とされたり。



ごろごろの岩がある河原を延々と走らされたり、

 燃える小屋に閉じ込められたり。



クミホ役も クミホ娘も 本当にきれいな女優さんでしたが


 過酷な撮影御苦労さまでした・・・

 




 


 



 


最新の画像もっと見る