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VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

歩生蓮を読み込もう その9

2025-04-27 15:58:16 | 永遠の桃花

限りなく死に近づく時、人は 過去の転生を見る事が出来るのかも知れない。

身体の中の最期の血が流れ出た時 成玉はそれ迄の 今の自分ではない

数々の人生を思い出す。

それぞれの人生で学ぶべき「感情」があった。

一世二世は 知恵も感情もほぼ無い 木偶人形のようだったが、その自分に

向けられた無償の愛を命に刻んだ。

三世目に ようやく普通の人間らしく生まれた。そこでは 友人が

彼女を助けて 命を落とした。友の最期の言葉は 自分の分まで

人生を有意義に 価値ある人生を生きて生き抜いてほしいという事だった。

その人生では 背負うという事の意義、人として価値のある人生を生きる

とは  という意義を学んだ。

そうして、最後の17体目の今の人生で 全てを学び終えた。

目的は達成された。成玉は猛然と目を開いた、と同時に 

長い刀に引っかかっていた身体から、煌めく黄金の光があふれ

辺りをくまなく照らすとみるまに、雪蓮が氷原全体を覆い尽した。

厚い雲は去り雷も止んだ。

そして 天と地の間 中澤大地に鐘の音が鳴り響いた。

金色の光りと鐘の音は八荒じゅうに広がった。

光の中からは「姑瑤(ようの左は王ではなく女偏)租てい、光神の名において

天地に法呪を立てる−−万物は光を尊び生きる。光があれば世間万物は不滅

なり。姑瑤租てい人神の名において 八荒に法呪を立てる−−十億凡世、

姑瑤が守る人族に対し悪意を持つ八荒の生霊がいるならば、その者は

若木之門を通過出来ない」

その音声を聴いたもの全ては 震撼としてひざまずいた。

21万年も消えていた光神が 復活した!

 


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