雰囲気はまさに完全アウェー。死の組で二連敗の絶体絶命状態。こういう状況で勝てるかどうかで本当に力があるかどうか問われるのだと思う。残念なが
らアウェーで底力を出すことができなった。アウェーで勝ち点3を絶対に取ること、最低でも引き分けることが要求された試合だった。そういう試合でまず要求
されるのは、激しく戦う姿勢だ。相手をつぶしても足元に激しく行く気持ちがないとアジアで勝つことは出来ない。
しかし、そういう厳しいサッカーをしたのは広州恒大の方だった。ボールへの最後の一歩の寄せがアントラーズは甘い。ちょっとした差なのだが、もう一歩
半歩の詰めが遅いと感じた。山本があやうく負傷しそうな激しいタックルを受けたが、危険でもああいうプレーをどんどん見せなければいけなったのはアント
ラーズの方だった。前半は内容的には悪かった。パスがつながらず、攻撃の形が作れない。攻守にわたって広州恒大のほうが内容はずっと良かった。そん
な中、9分にFKからりカルド・ゴウラーに完璧なヘディングシュートを決められる。金崎のマークが甘すぎる。完全に振り切られてしまった。
内容的には悪いものの、前半のどことなくワンチャンスで追いつけるような雰囲気はあった。35分に土居が膝に当てたシュートを弾いたところを高崎が押
し込んだ。これが公式戦初ゴール。私は評価しないが、よく我慢して使い続けている。ペースはアントラーズになってきたが、細かいミスが多い。せっかく
のチャンスを不用意なプレーで潰している。この日は最後まで泥臭く泥臭く勝ちに行って欲しいと思って見ていたが、後半6分に素晴らしい追加点が来
た。右サイドを切り込んだ遠藤がワンバウンドするシュートを打ち、それを弾いたところを土居がヘディングで叩き込んだ。
問題は流れが来ていて追加点が取れたこの時間帯をいかに長く続け、ゲームをコントロールするかだった。この時間帯にしっかり守りきれれば勝てた
可能性はあった。広州恒大は11分に新しい選手を入れた直後の12分にまたFKから今度はエルケソンがヘディングで追いつく。ここは西がしっかり付か
なかった。二失点ともセットプレーからのヘディングにマークがきちっと付かない形での失点。良くない形での失点だ。問題は16分のりカルド・ゴウラーの
3点目。これは中盤で金崎が不用意にボールを持って、苦しいパスを梅鉢に出したのがつながらず、そのボールをりカルド・ゴウラーにさらわれたもの。
確かに相手の決定力はあるが、中盤での不用意なプレーが得点に結びついた。中盤の意思疎通が小笠原がいないとはっきりしない。その後、何度も
危ない場面を作られても何とかしのいでいたが、アントラーズのサッカーは全体的におとなしい。この後半にリードされた状態でもっと死に物狂いにならな
いととても逆転など無理なのに、ガツガツいかないのが見ていてイライラする。
気温25度、湿度80パーセントはいい訳にはならない。ここで追いつけるかどうかで本物の力があるかどうかがわかるのだ。相変わらず玉際の戦いは
広州恒大の方が上で、カイオもピリッとしない。結局、16分に逆転されてからの時間帯の戦い方が一番問題だったと思う。しっかりパスをつないでビルド
アップすることが出来なかった。確かに広州恒大のレベルは高い。しかし、いい時のアントラーズならもっと違う戦い方ができたと思う。去年のいい時期に
比べてチームのコンディションはかなり下がっている。ロスタイムの四失点目も中盤の不用意なボールのロストから。すぐに柴崎が本山のクロスをヘディ
ングで押し込んで3点目を取ったものの、はっきり力負けした試合になった。
相手の力が上回っていたのは事実だが、失点はセットプレーと、中盤での不用意なボールロストから。本当に集中していれば、2失点くらいですんだ試
合だったと思う。これだけ負けてもまだこころのどこかに甘さが残っているように思う。ACLはほぼ絶望的になったので、あとはリーグ戦で頑張って欲し
い。良くなっていくのは五月くらいからかもしれないという気がしている。これでACLではレイソルだけが勝っている。レッズもガンバも勝てない。Jリーグ
のレベルがそんなに低いとは思わないので、アジアのレベルが上がっているということなのだろう。日本サッカーはアジアで勝てないという事実を受け入
れざるを得ない状況になってきました。だからACLで結果を出すことはとても大事だと言ってきたのですが・・・・
よろしかっら、ぽちっとお願いいします。