監督: ロバート・ロドリゲス
イライジャ・ウッド
ジョシュ・ハートネット
ジョーダナ・ブリュースター
ショーン・ハトシー
クレア・デュヴァル
ローラ・ハリス
アッシャー・レイモンド
ロバート・パトリック
ファムケ・ヤンセン
パイパー・ローリー
サルマ・ハエック
ジョン・スチュワート
ビービー・ニューワース
クリストファー・マクドナルド
ダニエル・フォン・バーゲン
サマー・フェニックス
「デスペラード」「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のロバート・ロドリゲスと、「スクリーム」の脚本家ケヴィン・ウィリアムソンが組んだSFスリラー。気弱な少年ケイシーは、ある日、グラウンドで奇妙な生き物を見つける。その生き物を水槽に入れた時、その生き物は変形し、攻撃的な本性を露にした。やがて、ケイシーはやたらに水を欲しがる辺りの人達のおかしな行動に気づく。「あの生物が人間に寄生しているかもしれない」と感じたケイシーは、仲間と共に学園の調査を開始。そこで、取り付かれた先生が保険医を襲う場面に遭遇する……。
★★★★☆
ここ数年、ご近所のゲオでもっぱらレンタルしていたけれど、TSUTAYAだけ!っていう『キックアス』を見んがために、少し離れたTSUTAYAまでチャリンコをこいで出掛けてビックリ、発掘良品なんてコーナーがあって、ボクにとって幻の名作がズラリ。そんなわけで先週から映画三昧に拍車がかかっている。これもその中の一本。
圧倒的な能力をもつ寄生エイリアンが、なぜ大都市とかじゃなく、わざわざ地方都市の高校から侵略に着手するのか?しかもわざわざボスを高校に送り込むのも、主人公たちグループに潜ませるのも危なすぎ。自家製ドラッグの利尿作用によって干からびてしまうのがエイリアンの弱点だとわかるのだが、人体の水分を奪う作用がそれだけ強力なら、エイリアンよりも前に人間がミイラになってしまうだろう。ドラッグが弱点だとしたら、ドラッグが蔓延していてもおかしくない高校を舞台に侵略を開始するのはエイリアン、頭悪すぎ。
・・・などなど、ツッコミどころ満載なんだけど、そこも含めてB級映画としてすばらしく面白い。
登場する高校生6人たちも、実にカリカチュアされてて個性が立っている。いじめられっ子のケイシー(ロード・オブ・リングのイライジャ・ウッド!)、生育歴を隠すクールな不良のジーク、悩み多きスポーツマンのスタンの男子3人。才色兼備ながら見栄っ張りのデライラ、SFオタクで孤高を気取るストークリー、軽~いブリッ子の転校生メアリーベスの女子3人。そろいもそろってヒーロー&ヒロインタイプじゃない一癖あるヘンテコ高校生たちが主人公っていうのがミソ。
一方の寄生された侵略者軍団が、原題(ザ・ファカルティ)どおりの『教師集団』。未知の侵略者が洗脳していく侵略行為が、権威的な教育者集団が価値観を押しつける行為のメタファーとして使われているのがいい。いかに教師集団の理不尽な支配やら抑圧から逃れ、自分らしさを守り仲間と協力して自己を確立していくか、というテーマがまったく嫌味なく描かれているのが爽やかだ。
当然、映画を観ているときは頭を空っぽにして楽しみたいB級SFホラーアクションの超娯楽お気楽映画である。だが、噛み終わったら味気ないガムみたいにつまんない駄菓子で終わらないコクのある美味さの残って、またつい観てしまいたくなるタイプの映画だ。にほんブログ村
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