Tomotubby’s Travel Blog

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パラレル・ワールド

2009-07-13 | 漫画... 「デスノート」と「ジョジョ」など
「1Q84」を読む前に「パラレル・ワールドものだったら、陳腐な気がして厭だ」みたいなことを書いたが、やはり予感は当たっていた。第1章で警察の銃器や制服の変化について言及されてから、この話題は執拗に出てきたからほぼ間違いないと思っていた。読み進んで第9章でそのあたりのことと、題名の「1Q84」の意味までが載せられていた。

そうなると、隣り合ったよく似た別の世界に主人公「青豆」を橋渡しした装置は、例の「首都高速道路三号線のわけのわからない非常階段」に違いないのだろう。先日、写真を撮った階段がそれなのかどうかは分からないが。過去の小説「ねじまき鳥」でも井戸が同様の装置として使われたことがある。村上春樹にとって、重力方向への移動とは異世界への移動に繋がるのかもしれない。気になるのは、もう一人の主人公「天吾」の住む世界が、元の世界なのか、「青豆」が迷い込んだ別の世界なのかということだ。二人はいずれどこかで交わることになると思うが。

「パラレル・ワールドもの」といえば、ジョジョ第7部「スティール・ボール・ラン」もクライマックスが近づき、ラスボスの、ヴァレンタイン大統領のスタンド能力が、隣り合ったよく似た別の世界に移動できる能力、つまり「パラレル・ワールド」の能力であることが判明した。第5部、第6部とラスボスの能力が難解すぎて、連載中に物語の展開が理解不能になる読者が多かったらしいが、今度も同じ轍を踏むことになりそうな気がする。

先日来「1Q84」に倉橋由美子が及ぼした影響があるのではないかと仮説を書いているが、倉橋の晩年の小説作品「夢の通ひ路」「よもつひらさか往還」「酔郷譚」は、パラレルワールドというわけではないが、「こちら」と「あちら」の二つの世界の時空を超えた往還、交歓を描いたものであることを指摘しておこう。

つづく

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