Tomotubby’s Travel Blog

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首都高速道路三号線のわけのわからない非常階段

2009-06-29 | 「東京で味わう」シリーズ
三宿で食事をした帰りに、村上春樹「1Q84」の冒頭に出てくる非常階段を探して246沿いを歩いた。1984年、主人公の「青豆」が首都高をタクシーで渋谷のホテルに向かう際、交通渋滞に引っ掛かり、無断で使用した非常階段である。

作中、非常階段は三軒茶屋駅の近くにあり、青豆はそこから新玉川線で渋谷に向かう。三茶から、高速の出口のある池尻までは、渋谷方向に向かってすぐに位置する。青豆に渋滞待ちをあきらめさせたほど、池尻までは距離があるわけだから、三茶近くのこの階段は恐らく渋谷や池尻から遠ざかる方向、駒沢寄りにあるに違いない。

246を駒沢方面に向かって緩やかな坂道を上がっていく。喧騒は薄れ人通りは徐々に少なくなる。そういえば、この近くには青豆が気にしていた警察署もある。ほどなく非常階段が見つかった。青豆はハイヒールを脱いで階段を下り、その際にストッキングを引っかけて破いてしまっているが、そのような危険は全くないような外観。きっと1984年にあった階段とは別物なのだろう。四半世紀前の階段が今もそこにあるとは思えない。それとも小説の階段はもとから存在せず、村上春樹の空想の産物だったのかもしれない。



「1Q84」第一章では、車から「ビリー・ジーン」の曲が流れているシーンがあるが。ほかならぬ1984年1Qは、マイケル・ジャクソンがグラミー賞の8部門において、
年間最優秀プロデューサー「スリラー」(これはクインシー・ジョーンズ)
年間最優秀アルバム「スリラー」
年間最優秀シングル「今夜はビート・イット」
最優秀男性ロックボーカルパフォーマンス「今夜はビート・イット」
最優秀男性R&Bボーカルパフォーマンス「ビリー・ジーン」
最優秀最新R&B楽曲「ビリー・ジーン」
最優秀男性ポップボーカルパフォーマンス「スリラー」
最優秀児童向け作品アルバム「E.T.ストーリーブック」
と、空前絶後の(後にカルロス・サンタナが抜いたっけ?)受賞を成し遂げた時期でもあった。彼の絶頂期からすでに四半世紀が経っている。マイケルの死因は鎮痛剤「デメロール」の常用が心不全を招いたと報道されている。彼はペプシと契約してCM撮影中に頭に大やけどをしたことがあるが、この薬を服用を始めたのがそのときらしい。それは奇しくも1984年1Qだった。

つづく

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