~そのまんまで いいよ & ゆっくりしいや~

だありんはNOW回復中!の若年性アルツハイマー病。失行 失認識 失語からの復活どこまで行けるかやってみなけりゃわからない

ムリ!な日もある

2015年11月30日 | 若年性アルツハイマー病


おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

たいがいのことは 覚悟できてる
はず
なんだけどね

やっぱり ムリ

な日もある

変化をおこすにはエネルギーがいるよ
本人の勇気

「若年性アルツハイマー病」

いつ 職場でカミングアウトする?
今はまだ 診断がでるまえに申告した
「高次脳機能障害」のリハビリ中ってことになってる
回復の希望??作業効率の復活??
むずかしいなってことが
だんだんまわりの目にもわかってきてる

ほんとはね
病気のこと ちゃんと説明して
正しく理解してもらえる人間関係つくったほうがいい
ぜったい いい
なのに むずかしいのは
社会の認知レヴェルが低いから
っていうか
ゆがんでるから

名前がいけない??
老年性のアルツハイマー病のイメージのほうが浸透してて
全然 問題がちがうんだって
わかってる人が少なすぎる
パーキンソン病なんかのほうが
理解 すすんでるよね
実は
パパ 本人があんまりわかってない

新聞なんかで取り上げられても
まず
問題行動や
介護の問題をクローズアップすること多いから

ちがう!!!!

って
叫びたくなる
たしかに たいへんだけど
真綿で首を絞められるように
「死」にむかっていく本人を
どうやって支えるか
家族のほうは
どうやって共有して生活していくかが
介護って言葉でおきかえられて
すごく 違和感

変化をおこしたい

どうしたらいいのかわからないけど

今日はそのまんまでいられない気分

行動します

おでかけしました

2015年11月28日 | 日記


おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

パパとおでかけ
子どもたちが通っていた小学校の近くの美術館
その地下にあるカフェ・レストランにライヴ聴きにいった

出勤前 毎朝子どもたちといっしょにあるいてくれてた道
ん?ん?どこ?
っていいながらだったけど
到着したら

あ、ここか

ってね
ちゃんとおぼえてた
いろんなことがあったなつかしい道
美術館 図書館 コンサートホール 動物園
まだまだ あたらしい記憶をたくさんつくろうね

ライヴもすてきだったし
お料理もワインもおいしかったし
さいこう!!
酔っ払ったいきおいで
終演後に ピアノで1曲弾いちゃったりして
ごきげんなパパ
すてきないちにち

今日もまた
たのしいことしようね


あいことば

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々
おだやかにすぎていきます





おでかけのよてい

2015年11月28日 | 日記


おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

土曜日
いいおてんきになった
一昨日ぐらいからすごくさむかったけど
おひさま あかるいから
午後はあったかくなるかな

きょうは
パパとお出かけの予定
カフェ・レストランでのライヴにいくんだ
ちょっと早めにでかけて
公園お散歩したらきもちいいだろうな

今日のアーティストさんから依頼のアレンジメント
草稿作ってもっていけたらもっといい
よし がんばろ


たのしい一日になりますように


あいことば

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々
おだやかにすぎていきます





本棚をながめて

2015年11月27日 | つれづれ
おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

本が大好きだったパパ
一冊おわりまでを読みきれなくなって
この2年くらいほとんど本を手にとらなくなってたパパ
めずらしく 本棚の前をいったりきたり

この訳本あったろ?

いや・・といわれても・・・

とにかくパパの集めた本は膨大で
お引越しのとき 壁面を全部本棚にしても
はいりきらなかった
廊下にも天井までの本棚を買った
楽譜庫にもいつにまにか本
台所のもの入れも気がついたら本

このなかから1冊をさがすなんて いったいどうすりゃあいいの?

でもね
久しぶりだから
なんだかうれしくて
いっしょうけんめいさがしたよ
なんか ちょっとペースがつかめて
気持ちに余裕がでてきたのかな?
あれこれ 思索たのしんでるんだ
いろいろ 思い出してるみたい
よかったな
こころが ポッとあったかくなった

あとで じぃっと本棚ながめた
やたらに 脳 に関する本が多いな

お仕事も関係してるだろうけど
ひょっとして
ずいぶん前から 思考 認知
????っておもってたのかな

ま~た本増やして!!!
似たようなのばっかり!!

って いつも不機嫌になってたムジカ

こころのなかで
ゴメン
って 言った

にくったらしい本
場所ばっかりとって
いつか古本屋にうりとばしてやるんだって思ってた

ゴメン

この本読んだらパパのこころのなかが
少しはわかるかな?
でも こんなにたくさん読めるきがしない

読書をたのしんでるパパがいる
おだやかな日常がまだ続いてる
今は本たちがいとおしい


あいことば

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々
おだやかにすぎていきます

病気になったわけは

2015年11月23日 | つれづれ

おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこにいくんだろう

なんかすごい違和感があった
某 新聞の1面に毎朝連載のコラム
なんかすごく傷ついたきがした
でも それがなんなのかよくわかんないし
日常はようしゃなくおしよせてくるし
ひっかかっててもしかたないから
いったんは スルーしたんだけど・・・


あるソーシャルワーカーのことばに対してのコメント

不自然高じて病のスイッチがはいり
不自然とは何かを教えている

と いうようなことをのたまわれていたんだな


治療法のない病気
病気とともに生きていくしかない当人にとって
一見もののわかったような理屈をふりかざされるほど
いたたまれないことはない

あんたのメガネで勝手に色をつけてみないでよね って

病気になっちゃったら
なにが悪かったんだろう とか
病気になるのもいみがある?とか
わざわざ 教えていただかなくとも考えるよ ふつう

たとえば そんなこんなで落ち込んでるひとに
そっと よりそって
「病気になってわかったこともあるよね。病気のおかげだね。ものごと悪くばかりかんがえないで」
なんて いうのはよくあること

たとえば
「病気にも意味があるんだなあ。病気さんありがとう」
なんて 当人が納得しようとするのもほんとによくある

そんな姿をそばで見ていて
「病気ってのは、見えないなにかからのメッセージなんだ」
と 思うひともいたってそれはそのひとの実体験からおもうことだから
そういうこともあるでしょう


そんなシーンはもうじゅうぶんに経験したよ
だから
当事者としてムジカは言いたい

病気になるのに理由なんかない
病気だろうが 病気でなかろうが
あたえられた時間
精一杯に生きて 活動して
だれだっていつかはこの世を去ってく
それ以外ないんじゃないの?

身体がちょこっということきかなかったとしても
あちこち不便なとこがあったとしても
それが「自分」の「魂」の乗り物なら そいつをつかってやってくしかないでしょ
だから
毎日普通にやってますが なにか文句ありますか?


病気にありもしない意味をつけて
「おかげさま」
なんてことをばらまくのと
病気イコール普通じゃない だから近づくな
なんていう偏見と
けっきょく いっしょじゃん?

上段から 一般化してもの言って
しかも 不特定な読者にむけて
新聞の 一番目につく 1面で
もっというなら
「ちょっといい話でしょ」
的な 自己満足のにおいぷんぷんで


つらいことはつらい
かなしいことはかなしい
苦しい日は苦しい
でも
それ以外に意味なんかない

今日もふつうのいちにちがふつうにすぎていくだけ


そのまんまで
ゆっくりで
おだやかに

そうやってムジカもパパもステキに生きていますってば

なっとくして 生きるために

2015年11月22日 | 生活と医療
おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう


ふつう 病気になったら治療するよね
派手に血をはいたりしたら
当然 あわてて病院にいくよね
なんらかの治療して 早く治そうって
ムジカもそうした
そして 病院でいわれたんだ
ホンの少しも考えなかったコトバ
「治療法はありません」
パパの様子がおかしくって
認知症の疑いが強くって
毎日が緊張の連続 そんなときだった

認知症ってね
そうだとわかるまでに
ダイレクトに病気によるダメーシってもの以外に
けっこう本人も家族もくちゃくちゃにしちゃう
乱暴だったり
手に負えないわがまま 思い込み
もどかしさや
わけのわからない孤独感
爆発
口論
少しずつ増えてお互いにぼろぼろ

それがピークに達したときに
告げられる病名

ちょっと待って と 思った
ありえない と 思った
お互いに年取って余裕ができたら
すこしづつ すこしづつ
いいお爺さんと いいおばあさんになれる日がくるって
自分にいいきかせてきたのに
その日をまたずに
ひとりで遠い世界にいってしまうつもり?
楽しかったことなんて なんにも思い出せない
あたられた しいたげられた想い出ばかりを抱いて
パパの介護
それは ないでしょ?

だから きめた
たのしい想い出をいっぱいつくるんだって
一日も無駄にしない
無駄にしてたまるか

精神分析の勉強をした
まず ムジカ自身の心をほぐさなくては!
一年かかったけど
たいしたもんだ
ほぐれてくればなんだって楽しめる
いとしい たのしい記憶が毎日つみかさなっていくよ
なにげない日常が
たいせつな たからものになっていく
だからね
パパもおねがい こころの扉をひらいて
そっぽむかないでね
勇気をふるいおこすの
いましかないんだよって


ムジカが血をはいたのは
そんなとき
進行をできるだけゆっくりに
それ以外にできることがないなんてことが
こんなにあたりまえに
ポンポンと降ってくるんだって 正直がくぜんとしたよ

でも お薬をつかってコントロールすれば
病気といっしょに長生きできるって
しばらく続けてお薬のめば・・・って

だるい
吐き気

これって副作用

手がしびれる
足がつる

これも副作用

だめだ こんな状態じゃあ
パパのいるおだやかな風景が全部だめになる
パパといっしょに毎日をつむぐのは今しかないのに
「今」を犠牲にしてまで長生きなんてしなくていい
それが ムジカのなっとく
この先
どうなるのかわからない
今日と明日と
来週と来月と
とりあえず そのくらいはだいじょうぶ

患者としては不マジメかな
でも
いちにち いちにち
なっとくして生きていきたい
きっと こうかいしない

あいことば

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々
おだやかにすぎていくんだよ

なにげない会話

2015年11月21日 | つれづれ




おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

パパとあれこれ話してた

あまりに多い
アルツハイマー病に対する世間の無理解や偏見


それって 認知機能がうまくはたらいてへんってこととちゃうん?


ほんと ほんと絶対そうだ
わずらってる人から見たら世間の人のほうが認知症!
感じ方のパターンが違う
表現のパターンが違う
だからって メッセージそのものを認知できなかったら認知症じゃん!?

伝えたいメッセージがあるかぎり
伝える側もあきらめない
受け取る側もあきらめない
時間かかっても エネルギーつかっても
わかるまで あきらめない

こころを閉じてしまったら
マニュアル的に解釈してしまったら
コミュニケーションなりたたないのはあたりまえ

って

音楽といっしよじゃん!?

ああすれば こうなる なんてことなくって
その時々にうまれる一体感で
自在に変化するメッセージ
通じないもどかしさ
通じたときの達成感


そっか
そういうことだったのか
けっきょくいままでどおりってことか

つまり

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや
パパとムジカのよろずな時間
今日もおだやかにすぎていきました

まいにちをおりたたんで

2015年11月20日 | つれづれ




おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

つれづれ おもうこと

パパといっしょに生きていくのが
苦しかったから
おばあちゃんとパパの間にはさまって
どうしようもなかったから
あれこれ じたばた
たどりついたのがサイコセラピー

ムジカ自身
自分のこころのおくへおくへともぐりこんで
記憶と感情がどんなふうにおりたたまれて
しまいこまれてるのかを知った
どんなふうに「今」に侵入してきて
どんなふうに「今」に影響をあたえるのかを知った

ずいぶんイメージちがった

けど

やっと おばあちゃんとパパぎくしゃく母・息子
「ありえへん!!」
という気持ちが消えた

やっと思えた・・・そのまんまでいいよ

おばあちゃんとパパの中にしまいこまれたものを無視して
「仲良くしようよ」
というのが どんなに乱暴なおせっかいなのか
できないことは できない
それほど おりたたまれた過去は
つらいものも
おそろしくてくるしいものも
その人にとっては
いとしくて たいせつなもの
場合によっては「今」よりも強烈な現実なんだなあって


だから どんなおもいも
大事なんだよ
心の中にいてくれてありがとう
って言えたら やさしくなれるんだよ
ね パパ


そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

毎日すこしづつ
ムジカがこころのなかにおりたたんでいくのは
未来のムジカに贈る「いとしい過去」
これまでの
パパの行動におびえたり きずついたりしたことや
ふてくされたり くってかかったりしたことといっしょに
ぜんぶ未来のムジカの「現実」になる

だからねパパ
たのしいこと いっぱいしようね
いっぱいしようね

はやすぎる

2015年11月19日 | 若年性アルツハイマー病
おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう

かくごはしてた
でも
はやすぎる

パパのなかにうずくまっているちいさなこども
こわくてふるえているおさないきおく
はやく開放してあげたい
ずっと ずっと
パパの人生くるしめてきた

アルツハイマーの傾向が確認できたとき
ムジカは精神分析の勉強をはじめた
なんとなくわかってくるまで
1年かかった

それから努力がはじまって
パパ自身が
残り時間を大切にしなきゃあ

真剣に覚悟するまで
さらに1年かかった

時間とのたたかい

ひとつ 能力を失うたびに
ひとつ こころの扉がひらく
パパの奏でる音がやわらかになる

こころがのびやかにはばたいて
生きててよかったね
って思える境地の演奏ができる
それが ずっといだいてきた
いきぐるしくなるほどのパパのゆめ
かなえよう
ぜったいに手に入れよう


手に入らなくて
もどかしくて
ときにムジカを攻撃して
子どもたちをおいつめて
大暴れしてた 幼い記憶
はやく
はやく
開放してあげたい
もう 時間がない


めずらしくDuettoしようってさそわれた
ハモの音程とれないパパ

ありえない

完全な音感をもって自由自在にうたえたのに
いつも ムジカのあやふやな音感に
つっこみいれてたのに

進行 はやすぎる
おねがい
もっとゆっくり
もっとおだやかに

何をうばっていってもいいから
音楽する能力をもぎとってしまわないで



そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々を
もうすこしのこしておいて


母と子

2015年11月17日 | つれづれ
おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちはどこへいくのだろう


パパはおばあちゃんといっしょに暮らせない
ほんとうの母・息子なのに
すごく意識してるくせに
いらいら そわそわ ぎくしゃくなふたり
ずうっと ずうっと不思議

おばあちゃんがいた
介護型老人マンションが倒産した
退去しなきゃなんなくなって
かえってきたらいいのに
おばあちゃんの おへやもあるのに
いっしょに住めないふたり

パパの記憶のふかいふかいところに
かたくて 重いかたまりがある
ちいさなこどものパパがうずくまってる

発病して
このままではよくないなとおもうようになったパパ
過去も現在も未来も
さわりたくない おばあちゃん

そのまんまでもしかたないけど
やさしいゆうきをもてたら
もうちょっと
しあわせになれるよ
ゆっくりでいいから しあわせになろうよ
と おもいながら ひっこしのお手伝いをしたよ



あいことば

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々
おだやかにすぎていきます