~そのまんまで いいよ & ゆっくりしいや~

だありんはNOW回復中!の若年性アルツハイマー病。失行 失認識 失語からの復活どこまで行けるかやってみなけりゃわからない

なっとくして 生きるために

2015年11月22日 | 生活と医療
おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう


ふつう 病気になったら治療するよね
派手に血をはいたりしたら
当然 あわてて病院にいくよね
なんらかの治療して 早く治そうって
ムジカもそうした
そして 病院でいわれたんだ
ホンの少しも考えなかったコトバ
「治療法はありません」
パパの様子がおかしくって
認知症の疑いが強くって
毎日が緊張の連続 そんなときだった

認知症ってね
そうだとわかるまでに
ダイレクトに病気によるダメーシってもの以外に
けっこう本人も家族もくちゃくちゃにしちゃう
乱暴だったり
手に負えないわがまま 思い込み
もどかしさや
わけのわからない孤独感
爆発
口論
少しずつ増えてお互いにぼろぼろ

それがピークに達したときに
告げられる病名

ちょっと待って と 思った
ありえない と 思った
お互いに年取って余裕ができたら
すこしづつ すこしづつ
いいお爺さんと いいおばあさんになれる日がくるって
自分にいいきかせてきたのに
その日をまたずに
ひとりで遠い世界にいってしまうつもり?
楽しかったことなんて なんにも思い出せない
あたられた しいたげられた想い出ばかりを抱いて
パパの介護
それは ないでしょ?

だから きめた
たのしい想い出をいっぱいつくるんだって
一日も無駄にしない
無駄にしてたまるか

精神分析の勉強をした
まず ムジカ自身の心をほぐさなくては!
一年かかったけど
たいしたもんだ
ほぐれてくればなんだって楽しめる
いとしい たのしい記憶が毎日つみかさなっていくよ
なにげない日常が
たいせつな たからものになっていく
だからね
パパもおねがい こころの扉をひらいて
そっぽむかないでね
勇気をふるいおこすの
いましかないんだよって


ムジカが血をはいたのは
そんなとき
進行をできるだけゆっくりに
それ以外にできることがないなんてことが
こんなにあたりまえに
ポンポンと降ってくるんだって 正直がくぜんとしたよ

でも お薬をつかってコントロールすれば
病気といっしょに長生きできるって
しばらく続けてお薬のめば・・・って

だるい
吐き気

これって副作用

手がしびれる
足がつる

これも副作用

だめだ こんな状態じゃあ
パパのいるおだやかな風景が全部だめになる
パパといっしょに毎日をつむぐのは今しかないのに
「今」を犠牲にしてまで長生きなんてしなくていい
それが ムジカのなっとく
この先
どうなるのかわからない
今日と明日と
来週と来月と
とりあえず そのくらいはだいじょうぶ

患者としては不マジメかな
でも
いちにち いちにち
なっとくして生きていきたい
きっと こうかいしない

あいことば

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

パパとムジカのよろずな日々
おだやかにすぎていくんだよ