特別支援をカガクしたがるカワムラのブログ

応用行動分析学(ABA)、障害福祉、特別支援教育など、個人の考えとして書きます。ブログは極めて気楽な執筆態度です。

『障害』はどこにあるのか?

2017年02月05日 | 障害児、障害者、特別支援教育

先日のLDへの理解に関する記事にコメントがつきましたのでご紹介します。

そもそも
ここでいう「障害」とは
英語の訳語なんでしょうか?

或いは、
日本での造語でしょうか。

障害って言葉には
どうも差別的な印象を
持ってしまいます。

英語で言うなら、disturbance
またはdisorderなんでしょうが、
そこには差別的な意味は感じられません。

大体、「害」って漢字がいけませんやね。殺害とか害毒って使いますものね。

害という漢字がイヤで「障がい」なんて表記もするようですが、害の字を抜いて
新しい単語を作ったらどうでしょう。
用語を当てはめるのはお役所なんでしょうが、改善して欲しいものですな。

学習障害、身体障害、知的障害~
こういう言い方には全て??・・・と
感じておりますよ。




素晴らしいコメントありがとうございます。
このコメントへの私の考えですが、

まず、LDにおける障害って言葉には、

医学的には
Learning Disability

行政なんかだと
Learning Disorder

が使われます。
原義に遡るとabilityは能力、それに対してorderだと調子に近いニュアンスを含むらしいです。それにdisがくっついて障害って訳されています。単にdisabilityだと身体障害と翻訳されることもあり、そちらがメインで訳された歴史があるのかもしれませんね。
この点、英語得意な方、コメントくださいね!



障害の害という漢字ですが、

障がい
障害
障碍

と、いろんな書き方がされます。私の所属するいくつかの学会でもこの辺りの表記は厳密に統一されていないため、このブログではDSMの日本語訳と同様、障害、と表記しています。


ちなみに、この害というのは個人ではなく、社会の側の害であるという捉え方がなされるべきです。

障害の所在に関して、
国際生活機能分類(ICF)では、明確に個人内だけでなく、環境側の因子の存在を示しいます。

簡単に言ってしまえば、できない人が障害なのではなく、できない人が生じるような社会が障害なんだ!って考えも可能ということです。


例えて言うなら
運動会の障害物競争で、ハードルを越えられずにコケた場合に「あいつ足に障害があるぞ!」って考えませんよね?ハードルが障害ですよね?


個人的には障害の害の字なんて拘らなくてもどうでもいいって思えるような社会が理想だと思います。
”風邪”って漢字に”邪”が入っているからって、風邪をひく人は邪悪な人だって言う人、いないでしょうww

皆さん、どのように考えますか?

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