特別支援をカガクしたがるカワムラのブログ

応用行動分析学(ABA)、障害福祉、特別支援教育など、個人の考えとして書きます。ブログは極めて気楽な執筆態度です。

【超必読】初めて通級による指導を担当する教師のためのガイドがすごい

2020年03月28日 | 雑記

先日、「初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド」がアウトプットされました。

OGPイメージ

初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド:文部科学省

通級による指導は、子供の自立を目指し、障害による困難を改善・克服するため、一人一人の状況に応じた指導を行います。

初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド:文部科学省

 



これは「初めて」じゃない人も必読のすんごい資料だと思います。


何がすんごいかとい言うと

(1)先日このブログで、現場では冊子・手引き・資料なんかが氾濫しているという問題について書きましたが、この「通級ガイド」では今まであった資料のリンクが整理されており、アクセスしやすくなりました。これによって「どれを見たらいいのかわからない」「全部探す暇はない」という教師のニーズに応じることができるでしょう。

(2)指導そのものだけでなく、行政的な手続きの例、保護者や通常学級、外部機関との連携から次年度担任への引継ぎの仕方に至るまで、網羅的に紹介されています。さらに行政発行文書にありがちな「準拠法と、基準と、、、」というようなお堅い話に偏らず、教師が必要とする実践例なども丁寧に挙げられています。

(3)PBS、行動分析系のエッセンスが含まれる箇所があるが、テクニカルタームを用いずに教師の用語で解説されている。行動分析屋の端くれとしてはすごい革新。この手の和文(専門用語)→和文(特定の文化のある業界の用語)の翻訳って実は結構難しい。

各自治体独自の冊子でしのいでいたところへの、希望の光ですね。

コロナでしっちゃかめっちゃかな状況下ではありますが、春休み中に身の回りの人に広めまくりましょう!

、、、、、これ、ぜひとも僕ら知的固定向けのも作ってほしいです。
知的障害を伴わない発達障害児への研究や支援体制整備は盛んになされるのに、意外と軽度~中度の知的障害児で非自閉症児は然りに見えず、、、、。








 

ーーー

みんなラボ(地域障害児教育研究会)のプロモーション動画を作りました!無料版なので広告が入っていたり、音が跳んでいたりすることは大目に見て下さい!内容を見て下さい!(笑)

 

ホーム | みんなラボ(地域障害児教育研究会)

 

 

 

 

 

 

 


冊子の氾濫・インクルーシブ・障害者白書(令和元年版)

2020年03月21日 | 障害児、障害者、特別支援教育

論文書くのに障害者白書を見ることがありました。学術論文の内容は現実問題として「一般に普及した」「広く情報が公開された」とは言い難いことがあります。そこでそんなことに言及したいときは新聞・WEB・白書なんかを見たりします。

その中で、「教育・福祉における取組」という章がありました。
インクルーシブと交流及び共同学習の推進、ユニバーサルデザインなどなど
https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/r01hakusho/zenbun/h1_01_01_06.html

この中でいくつか気になったワードがあったのでざっくり調べてみました。

「ユニバーサルデザイン2020行動計画」(2017年2月20日ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議決定)
教育界でよく言われる狭い意味でのUDではなく、原義的なUDとバリアフリー等。トイレや交通機関の問題など、かなり具体的です。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/ud2020kkkaigi/pdf/2020_keikaku.pdf



「心のバリアフリー学習推進会議」
こちらはしっかり教育業界向け。この業界は情報があふれかえっているので、整理とネットワーク化は確かに大切ですね。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/__icsFiles/afieldfile/2018/03/14/1401341_2.pdf



「交流及び共同学習ガイド」

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/__icsFiles/afieldfile/2019/04/11/1413898_01.pdf


小学校の教師の中では私もマニア層に入るかと思いますが、それでも知らなかったことがたくさんあるもので(行政系のレビューを怠っているせいですが)。
しかし、この手の情報、とにかく様々な媒体で多様な情報発信がなされる。それはそれでよいことだと思います。

しかし、資料の類で言えば、同じテーマについて「◯◯の手引き 文科省版」「〇〇県版」さらに「教師サークル発行冊子」「現場教師のノウハウ本」「大学教員の学術書」など、多分たくさんあって選べない、探せない、忙しくて全部は読めない、ってのが現場の実相ではないか?と思うこともあります。精選するか、「どんな時にどれを見るか」が分かりやすいように整備するか、どこか一点に重点を置いて研修とタイアップして位置づけるなど、工夫せねば、、、、と思っています。

PS.特に自治体発行の「〇〇の手引き」の類、有効活用した事例があれば教えてください!



 

ーーー

みんなラボ(地域障害児教育研究会)のプロモーション動画を作りました!無料版なので広告が入っていたり、音が跳んでいたりすることは大目に見て下さい!内容を見て下さい!(笑)

 

ホーム | みんなラボ(地域障害児教育研究会)

 

 

 

 

 

 

 


ガールスカウトに見る行動分析学と教育 トークンエコノミーシステム、動機付け操作、

2020年03月14日 | 行動分析学

社会教育団体等、学校以外でソーシャルスキルトレーニングの機能を有しているところは意外と多く、仕事とメインの研究の隙間でたまに調べています。

以前、ガールスカウトの活動を見学させて頂いたのですが、優れたシステムがたくさんありました。

例えば、活動の達成等によって「バッジ」が授与されるシステムがあります。
これは行動分析学のトークンエコノミーシステムに近い構造であり、複数の標的行動を含む比較的複雑な活動・課題の完了に対し、「野外料理」「暮らしとまち」「ライフプラン」など、カリキュラム毎にあるバッジを付けることが許されます。

バッジは「技能帯」と呼ばれる勲章ホルダーのような帯とともに身に着けるので、ファッション要素もあるかもしれません。

さらに「バッジをつけているお姉さんは何でもできる↔カッコいい」という構造であるため、バッジそのものにも、獲得された知識や技能にも強烈な動機づけ操作がなされる可能性があります。

また、「テンダーフット」「ブラウニー」「ジュニア」「シニア」「レンジャー」のように年齢に応じた段階構造と各々に向けたプログラムがあり、裁量を広く確保しつつも発達段階に応じた系統的な学習がプランニングされています。特別支援教育の分野における生活単元学習や自立活動との親和性の高いカリキュラムも多数発見。

資格・研修制度を概観すると指導者側の養成システムも相当なもので、非営利事業ながら継続性に優れていることが分かります。

この手の教育システム、公教育と連携させたらすごいことになるんじゃないかな、と思い、ワクワクしています。



※ボーイスカウト関係はどのようなシステムなのか気になります。関係者の方、ぜひお話聞かせて下さい!



 

ーーー

みんなラボ(地域障害児教育研究会)のプロモーション動画を作りました!無料版なので広告が入っていたり、音が跳んでいたりすることは大目に見て下さい!内容を見て下さい!(笑)

 

ホーム | みんなラボ(地域障害児教育研究会)

 

 

 

 

 

 

 


特別支援教育に関するアンテナサイト作成

2020年03月01日 | 日記

情報収集目的でいろんなブログを巡回しているのですが、
更新の有無をチェックするのがめんどくさくなったので、アンテナサイトを作りました。



http://tokubetsusien.antenam.jp/
RSSサマサマで、自動で更新してくれるのがありがたいです。
自分用なので粗雑な作りですが、使いたい方がいたらどうぞ。
サイト追加依頼も受け付けています。







 

ーーー

みんなラボ(地域障害児教育研究会)のプロモーション動画を作りました!無料版なので広告が入っていたり、音が跳んでいたりすることは大目に見て下さい!内容を見て下さい!(笑)

 

ホーム | みんなラボ(地域障害児教育研究会)