特別支援をカガクしたがるカワムラのブログ

応用行動分析学(ABA)、障害福祉、特別支援教育など、個人の考えとして書きます。ブログは極めて気楽な執筆態度です。

映画に見るLGBTQと自閉症

2020年12月05日 | 日記

最高に楽しかった修学旅行明け、とにかく体力的にはヘロヘロなので、重いタスクはやめようと思い、アマプラで映画を垂れ流しながら論文のデータの始末をしていました。

その中で「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」なんて映画に出会ったのですが、結構衝撃的だったので皆さんぜひ見てみて下さい。

チューリングさんって、コンピューターの生みの親として有名な天才数学者が、ナチスの暗号解読マシンを開発する映画なのですが、やっぱりというかなんというか、チューリングさんはモロ自閉タイプです。専門分野では才能を発揮できてもコミュニケーションの行間が全然読めません。そこがまた愛らしいんですが、少年時代はいじめられていた描写もありました。
そしてチューリングさんは同性愛者なのですが、当時はゲイは違法。懲役か科学的去勢かを選択させられ、半ば強制的にホルモン治療を開始。手の震えが生じる描写があり、その後、自殺。きっついなあ。同じく映画「ブローバックマウンテン」でも同性愛者への激しい迫害が描かれており、それを思い出しました。LGBTQに人権が無かった時代ですね。

我々は所詮「黒人差別はいけないよ」とか「女性の権利を」とか「障害者差別禁止法」とか、特定のラベルがないと、なかなか人をいじめることをやめられない生き物なのかもしれない。
思えば「パワハラ」だってそうじゃんか!ラベルが無かった時期は「鍛えてやってる」なんて考えていたのかもしれない。まあラベルだけでやめられるケースとそうじゃないケースがあるけど。

マイノリティの権利保護に関する仕事をしていると、「主張過剰だ」論者によく強烈なハイキックを食らいます。でもそれって、マイノリティに人権が無かった歴史的な経緯をあんまり見てないんじゃないかとも思いますね。そもそも人権が剥奪されていたところからがスタートで、再度そこに戻らないようにするためには声を出し続ける必要がある。ラベルが無いと差別が再開されちゃうかもしれないってのがあるからね。

 



 

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