喜寿をむかえた男の遊々生活!

喜寿を迎えた老人の日々を日記に・・・

阪神淡路大震災あれから23年

2018-01-17 11:33:44 | 日記
 阪神淡路大震災から23年、あの日の早朝、山際の部屋で寝ていた私は
ゴウと鳴る 山鳴りに目が覚めました。
”これは大きいな”と思う間もなく ガタガタと大きな揺れに見舞われ
ました。
2階で寝ていた 今は亡き母と 高一だった娘が下りてきて 開口一番
「怖かった」。
 早速テレビをつけると局の内部の写真が写るのみで分からない。
当時 長男はゲーム会社に勤め、京都の向日市、次男は専門学校で、
大阪の福島に下宿していました。
その後 1時間ほど経ってからだろうか? 神戸駅が写っていて、所々
から炎が上がっていました。
その数時間後は阪神高速が倒壊しているのが放映され、この地震の大
きさを知らされました。

 その後 数日が過ぎ、西脇市では震災に遭って亡くなった方の遺体を
荼毘に伏すのに焼き場を提供したのでしょう。
ひっきりなしに霊柩車などで遺体が運ばれたようです。
当時の焼き場は西脇小学校の近く、八日町に有り、古い焼き場で焼却
能力も余りなかったと思います。
その後、西脇に新しい斎場”やすらぎ苑”が寺内に出来ましたが・・・

 その後 1週間ほどが経った頃、神戸から西脇方面へも住まいを探しに
宅建業を開業して3年経った私の店へも来られました。
なかには「あんな怖いところに住みたくない。家を探して欲しい」。
などと言う人も現れ、借家やアパート、それに中古住宅を紹介させて
頂きました。

 それからl0年も過ぎた頃でしょうか? ある日 家を購入した方が
私の店へ来られ 「増田さん。街へ戻りたい。家を売って貰えないか?」
と、「何故ですか?」と聞くと、「どうも馴染めない。西宮に居た頃は
借家で八百屋をしていたが、他人付き合いに温かみが有った。田舎では
どうもそれが無い。昔馴染みもまだ元気なうちに帰りたい」。と言われ
引き止めようもなく 他に転売させて頂きましたが、他にも似たような
理由で数人が また神戸へ帰られましたが、時々思い出します。
”あの方たち 今も元気にされてるかなぁ”と

私も田舎で家を紹介するとき この方たちに忠告をしました。
”田舎は住みにくいですよ”とか、”干渉しないでくれと言っても
干渉されますよ”とか、”道普請、溝普請、それに年2回協議費と言って
取られますよ。まぁアパート、マンション暮らしをしていれば共益費と
同様と思って頂ければよろしいが・・・”とか言いました。
 私が宅建業に携わなかった頃ですが、明石かどこかの学校の校長を
していて、定年を迎え 老後はのんびり田舎暮らしがしたいとの希望を
持って私の隣保へ新居を建てて奥さんと二人入居されました。
蘭の栽培もやってみたいとの事で新居の隣には温室を作り、ボイラーを
入れて本格的でした。

 ところが田舎暮らしは半端でない。お金が有る方なので協議費等は
何でもなかったでしょうlところが今言う溝掃除、道普請などの
勤労奉仕は年数回あります。
ご夫婦は 当時の班長などに「出不足のお金は支払うので 勤労奉仕は
勘弁してほしい」。などと断られたそうです。

 それでもしつこく当時の隣保長などが「金でなく 作業に出て欲しい」
と言うものだから このご夫婦は「ここで不始末を起こしたりしても
息子も街に居るし、自分たちの責任で片付ける。またここで亡くなった
としてもこの隣保や町には迷惑を掛けない」。と言われたそうです。

 この老夫婦は田舎暮らしは のんびりできるものと勘違いをされて
住まわれたのでしょう。
この方も 数年後 ご主人は体調を崩し、市民病院で亡くなられ
生前言われた様に 明石から息子さんが遺体を引き取り、明石で葬儀を
されました。

 その後、お家は空き家になり、息子さんもまた学校の教師、その
奥さんもでしたが田舎にさらさら住むつもりもないので借家で貸し出し
て欲しいと、私が宅建業を始めた年に貸し出しの依頼を受けました。
 その後、借り手が現れ その借り手の方は作曲家でした。
亀岡から引っ越しをされてきたのですが、その前は東京で事務所を
持っていたと言う方でしたが、姫路の家島で釣りをしていて岩場から
滑落し、脊髄を損傷して亀岡へ引っ越し、ついで当地へ引っ越しされ
てきたようです。
当時は何でも 松平健さんの「暴れん坊将軍」とかの挿入歌の作曲を
したとかで印税が入って来るようでした。

 その方も当地へ来られ 溝普請、道普請、協議費などに不満を持たれ
奥さんが「主人が悔んでいて困っている」。と何度も相談を受けました。
その後、主人は 後ろから来た車に追突され、脊髄の損傷が酷くなり
奥さんとも別れ、今では そのお家も廃墟同然になっています。
まぁ 田舎暮らしは相当の覚悟がなければできません。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿