轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

プジョー 308

2008-06-06 19:42:52 | PEUGEOT
助手 「プジョーの308が日本でも発売されたようですね。」

所長 「まだ実車を見とらんが307に207の顔を付けたような感じじゃな。」

助手 「207はちょくちょく見掛けるようになりましたけど、あの顔にはまだ馴染めませんね。」

所長 「ライトのカタチやデカい口はまだしも、あの鼻のようなボンネットはどうなんじゃろうな。」

助手 「ですよね。」

所長 「あの顔に比べたら新世代でも407や307の後期型がやけに魅力的に見えてくるから不思議じゃわい。」

助手 「言えてますね。306から307に変わったとき随分とカッコ悪くなったと思いましたけど、今見たらデカさはありますけど、前期型なんて案外シンプルで悪くないんですよね。」

所長 「306の美しさは格別じゃけどな。」

助手 「今の居住性重視の風潮からは生まれてこないデザインですよね。」

所長 「前期型のスタイルの5ドアのマニュアルなんて垂涎モンじゃしな。今でも中古車の情報を見ては悶々としとるわ。」

助手 「306スタイルですか、ボクも好きでしたね。ヨーロッパで走ってる大衆車をそのまま販売したって感じで。」

所長 「3ドアと5ドアにマニュアルとオートマをそれぞれ選べた輸入元の姿勢もよかったしの。」

助手 「そうでしたね。そう思うと今の308は随分と普通のラインナップになってしまいましたね。」

所長 「まぁ、売れ筋を考えると5ドアのオートマになるんじゃろうな。実際ワシでも308のマニュアルを新車で買うかと聞かれると困ってしまうしの。」

助手 「それもそうですね。それにしても308って随分と高いですね。一番安いプレミアムでも299万ですよ。これを新車で買うヒトの気がしれませんね。」

所長 「廉価版のグレードがプレミアムと言うのもどうかと思うんじゃけどな。ま、廉価版じゃなくって充実装備のお買い得仕様という意味合いなんじゃろうけどな。それにしても300万からって言うのも凄いのぉ。306時代は200万以下からあったのが嘘みたいじゃな。」

助手 「原材料の高騰やユーロ高の影響も大きいでしょうけど、プジョー自体が高級ゾーンに移行しているように感じますよね。」

所長 「それもあるんじゃけど、安全装備や環境への配慮などが年々高まっとるから、クルマ自体が高くつくモンになっとるからのぉ。今までが相当無理しとったんじゃないか。」

助手 「そうかもしれませんね。」

所長 「何年か前の雑誌に現在のクルマと90年頃のクルマとの比較みたいな記事が載っとったことがあったんじゃ。ゴルフⅡとゴルフⅤのGTIとかE30と現行のBMWの325iとかそんなんじゃったんじゃが、価格がほとんど変わっとらんかったんじゃ。15年ほど経っとるというのに。」

助手 「そうなんですか。」

所長 「確かゴルフのGTIが300万ちょっとで、BMWの325iが500万弱ぐらいじゃったと思うんじゃが、当時と比べたら性能も装備も雲泥の差じゃろ。何せエアバックやABSでさえまだまだ普及しとらんかった時代じゃからの。」

助手 「そう考えると凄いですね。」

所長 「電子制御技術も随分と進んどるしのぉ。装備の上乗せ分でも100万以上は掛かっとるんじゃないか。ま、そう考えると当時は随分と高かったとも言えるんじゃが。」

助手 「そうですね。」

所長 「じゃが当時と比べて物価もそう変わっとらんし、百均なんかの影響でモノによっては下がっとるじゃろ。じゃから上げられなかったというのが正直なとこなんじゃないか。じゃから308が300万円以上しても、そんなモンなのかもしれん。」

助手 「でも300万て聞いたら、ボクなんかは尻ごみしてしまいますけどね。」

所長 「そうじゃろうな。ちょっと小洒落たクルマに乗ってみたいと思っとるモンには手が出しにくい価格じゃろうな。かと言ってアウディみたいに高価格ゾーンに踏み込むのも難しいしの。正直プジョーなんかは日本では売りにくくなるんじゃないか。」

助手 「そう言えばプジョーとシトロエンの日本法人が合併してシトロエンのC2とかC3の小型車をやめてしまいましたよね。」

所長 「みたいじゃな。オペルに続いて欧州フォードも撤退したし、ヨーロッパの小型車のラインナップが随分と寂しくなったのぉ。」

助手 「ですね。」

所長 「ルノーやフィアットにしても価格がどんどん上がってしまえば小型車中心のラインナップでは難しくなるじゃろうな。」

助手 「そうなると昔のように外車イコール高級車っていう図式しか残らなくなりますよね。」

所長 「まぁそれも時代の流れなのかもしれんがの。」

助手 「何か惜しいと言うか、寂しい話ですね。」

所長 「何年かあとから振り返ったら、90年代から2010年ごろまでの20年間は、庶民でも輸入車を新車で買うことの出来た恵まれた時代とか言われるのかもしれんのぉ。」

助手 「こんなことだったら、無理をしてでも輸入車に行っとけばよかったかもしれませんね。」

所長 「ま、ワシからしたら美味しい中古車がまだまだあるし、あと10年やそこらは楽しめると思うけどな。」

助手 「そうか、新車が売れなくなるということは中古車の流通もなくなってしまうんですよね。」

所長 「そうじゃ。じゃから今308を新車で買ってくれるようなヒトは、何年かあとで中古車を買うモンにとっては有り難い存在なんじゃ。」

助手 「たくさん売れてくれるといいですね。」

所長 「現金なヤツじゃな。」


参考資料
プジョー 308(プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社)
プジョー 306(『GAZOO.COM』 トヨタ自動車株式会社)
プジョー 207(轟クルマ文化研究所)

Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所


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2 コメント

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高級化? (kamo)
2008-06-07 16:01:00
あるモータージャーナリスト曰く、3シリーズやCクラスに308は近付いてる、そうです。
内装や居住空間は確かに立派になっていて、セダンを買うよりもハッチバックの方が小回りもきくし便利だとは思いますが…。
何か違和感を感じてしまうんですよねー。
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Re:高級化? (宇垂)
2008-06-08 18:04:41
kamoさん

308が3シリーズやCクラスに近づいてるんですか。
うーん、ますます遠い存在になりそうですね。

ハード面がよくなるのは歓迎しますが。信頼性とか(笑)
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