轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

プジョー 2008

2014-05-30 19:09:02 | PEUGEOT
助手 「プジョーの2008の方はどうですか。」

所長 「うーん、ちょっと顔つきがなぁ。」

助手 「ライトのカタチとか結構クセがありますよね。」

所長 「なんか落ち着かんのじゃ。ま、写真で見ただけじゃから、実物を見ればまた変わるかもしれんが。」

助手 「ライトがつり上がってるせいで下の余白部分が大き過ぎるんじゃないですか。なんか妙な感じに見えますよね。」

所長 「なんかに似とると思ったんじゃが、現行のレガシィのアウトバックに似とると思わんか。」

助手 「アウトバックですか。うーん、確かにあれもクセがあるデザインですよね。ボクはエアトレックとかガイアを思い出しましたけど。」

所長 「どれもあんまりパッとせんの。別に悪いデザインじゃないんじゃろうけど、どうも見ててしっくりこんと言うか。」

助手 「あんまりお気に召しにならないみたいですね。」

所長 「正直、あんまり欲しいとは思わんの。まだ3008の方が個性的で良かったわ。」

助手 「そうですか。」

所長 「208は結構好きなデザインじゃったから、期待しとったんじゃけど、どうもワシの好みとは反りが合わんようじゃな。」

助手 「ま、所長には似合いませんけどね。」

所長 「悪かったのぉ。」

助手 「いや、別に所長がってワケじゃなくって、プジョーってもっと若いヒトとか、女性とかが乗ると様になるじゃないですか。」

所長 「ま、確かにそういうイメージはあるの。特に205や206なんかのコンパクトカーは。」

助手 「でしょ。」

所長 「じゃがそれって日本で売るための販売戦略の結果に過ぎんじゃろ。向こうじゃ日本でいうカローラやサニーって感じのクルマじゃろうし。」

助手 「ヴィッツやフィットの方が近いんじゃないですか。クラス的にも。」

所長 「どっちでもいいわ。それぐらい当たり前のクルマじゃと言いたいだけじゃ。」

助手 「わかってますよ。もし所長がフランスに住んでたら、気負わずに乗れたでしょうね。そう考えると日本の戦略って、ユーザーを狭めてしまってるのかもしれませんね。」

所長 「そんなコトはないと思うぞ。どだい日本で外車に乗るコト自体が特殊なモンじゃからな。プジョーの小洒落たイメージがなければ見向きもされんじゃろ。」

助手 「それもそうですね。」

所長 「こないだのキャプチャーのときにも言ったんじゃが、SUVとかクロスオーバーとかってジャンルじゃなくって、コンパクトカーの新しいカタチとして受け入れられるような気がするんじゃ。ほれっミニのクロスオーバーもよぉ見掛けるしの。」

助手 「それは言えてますね。通常のハッチバックよりも荷物もたくさん積めますし、雪道なんかの安心感も高いですし、価格がそんなに変わらないんだったら、こっちもアリですよね。」

所長 「ちょうど206や207にあったワゴンのSWが新たな魅力を加えて独立したって感じかのぉ。そう考えると結構買い易いクルマかもしれんの。今のところドイツ勢もこのクラスには参入しとらんし、今が稼ぎ時かもしれんの。」

助手 「フォルクスワーゲンもブラジルで売ってるタイグンとかジュネーブで発表したT-ROCとかありますし、時間の問題で入ってくるでしょうけどね。」

所長 「ま、言うとる間に各社出揃うじゃろうな。それまでにどれだけ浸透させられるかじゃろうな。」

助手 「ですね。ところで先月PSAが再生計画の『バック・イン・ザ・レース』って言うのを発表しましたね。」

所長 「ああ、なんか記事で見たわ。」

助手 「何でもプジョー・シトロエンの現在ある45車種を2022年までに26車種に減らすそうですよ。それも小型車中心にシフトするって話ですね。」

所長 「というコトは508なんかのデカいヤツはリストラの対象ってコトになるのかの。」

助手 「シトロエンで言ったらC5やC6なんかは今ので見納めになるかもしれませんね。」

所長 「うーん、正直ワシは小さいクルマが好きじゃから、デカいのを買うつもりはないんじゃけど、それでもC5やC6サイズのシトロエンがなくなるのは惜しいの。」

助手 「でしょ。この計画が上手くいって十分利益が得られるようになったらまた手掛けるかもしれませんが、それでも何年先になるかわかりませんしね。」

所長 「それだけ経営が苦しいってコトなんじゃろうな。」

助手 「でしょうね。それとシトロエンのDSシリーズが独立して、プジョー・シトロエン・DSの3ブランド体制になるって話も出てましたね。」

所長 「ふーん。それはどうでもいいんじゃが。」

助手 「低価格をシトロエンが受け持って、中価格帯がプジョー、高級ゾーンがDSになるそうです。」

所長 「そういうコトか。ようはDSをアウディにしたいんじゃろ。」

助手 「でも大型車がないプレミアムブランドってどうなんですかね。」

所長 「どうなんじゃろうな。ま、5、6年もすれば全容が見えてくるじゃろうし、今の段階であれやこれや言うても仕方がないじゃろ。」

助手 「それはそうですけど。あとフィアットも、あっ、こっちはFCAでフィアット・クライスラー・オートモビルズの略なんだそうですけど、今月に入って発表した『2014-2018ビジネスプラン』によると、アルファロメオの車種を増やしてフルライン化するのと、ランチアを縮小して国内専売ブランドにするそうですよ。それも実質売るのはイプシロンのみなるみたいですよ。」

所長 「ふーん、かつてのアウトビアンキみたいじゃな。イプシロンも次のモデルで廃止かフィアットかどっかに組み入れられて、ランチアは消滅させられるんじゃろうな。」

助手 「ストラトスやデルタの黄金時代を知ってるだけに複雑な心境ですよね。」

所長 「アルファを統合してから何年も煮え湯を飲まされとったからの。最近じゃクライスラーのクルマにバッジを付け替えて売っとる始末じゃ。これじゃったら、過去の栄光を傷つけんように封印した方がいいかもしれん。」

助手 「かもしれませんね。」

所長 「なんにしろ、商売とはいえ、目先のことばっかり考えてるような気がしてならんのぉ。これまで培ってきた歴史の重みをもう少し考えて欲しいモンじゃ。」

助手 「ですね。」


参考資料
プジョー2008(プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社)
プジョー208(轟クルマ文化研究所)
プジョー3008(轟クルマ文化研究所)

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