助手 「ホンダからフリードが出ましたね。」
所長 「ちょっと前からCMでチラ見せしとったのぉ。」
助手 「この手のやり方、最近目に付きますよね。スバルのエクシーガもそうですし、日産のティアナやマツダのビアンテなんて実車をそのまま見せてますよね。」
所長 「ま、どこも久しぶりの新車じゃから、少しでも早くお客の関心を惹きたいところなんじゃろ。」
助手 「2月にクラウンが出てから5月のアルファードまで結構空いてましたしね。」
所長 「日産なんか真っ当な新型車は去年のGT-R以来じゃしな。」
助手 「そうなるんですか。GT-Rも一般のユーザーにとっては遠い存在ですし、ディーラーにとっては待ちに待ったといった感じなんでしょうね。」
所長 「そんなとこじゃろうな。」
助手 「で、フリードですけど、どう思われます。ボクは前のモビリオが好きだったんで、がっかりなんですけど。」
所長 「モビリオは確かに面白いクルマじゃったのぉ。ワシもなんかの弾みでミニバンを買うはめになったら、モビリオが第一候補じゃな。」
助手 「へぇー、所長がですか。」
所長 「つくり手の思い入れみたいなモンが伝わる数少ないクルマじゃろ。」
助手 「ですよね。出来ればモビリオの後継が見たかったんですけどね。やっぱり売れないとダメですよね。」
所長 「モビリオの後継は難しいじゃろうな。」
助手 「どうしてですか。」
所長 「モビリオってコンセプトカーみたいなモンじゃったんじゃ。3列シートをどれだけ小さい車体で実現出来るかを示すのが目的じゃったんじゃし、デザインも従来のクルマの価値観とは違うのを提案しとったしの。で、市場のニーズを反映させて次のクルマにつなげたと言うわけじゃ。」
助手 「それがフリードという訳ですか。でもそんなにいいとは思えませんけどね。デザインもエディックスとかベンツのBクラスとかみたいですし。」
所長 「そうかぁ。ワシは結構いいと思うぞ。ホンダにしてはとっつき易い顔つきをしとるし。」
助手 「そうですか。サイドのラインはくどいですし、後ろなんてbBみたいじゃないですか。」
所長 「ま、確かにラインや面が複雑すぎるところは目に付くのぉ。じゃが全体の雰囲気はフィットに通じるモンがあるし、フィットのワゴンと考えればそう悪くはないと思うんじゃけどな。」
助手 「フィットの派生ワゴンですか。まぁ、そう見えないこともないですけどね。」
所長 「ホンダとしてはフィットに次ぐ販売の柱になって欲しいところなんじゃろう。」
助手 「国内販売はフィットにおんぶに抱っこ状態ですからね。先代の派生車種のモビリオ、スパイク、エアウェイブにしてもトヨタのヴィッツ・ファミリーや日産のキューブ、ノート、ティーダなんかと比べたら寂しいモンでしたしね。」
所長 「もちろんそれもあるじゃろうけど、ホンダとしてはもっと大きな期待を持っとるような気がするんじゃ。」
助手 「えっ、どういうことですか。」
所長 「つまりじゃな、ステップワゴンの代わりとしてミニバンの柱にしたいんじゃないかと思うんじゃ。」
助手 「えっ、いくら何でもステップワゴンの代わりにはならないでしょ。サイズも価格帯も全然違いますし。」
所長 「もちろんステップワゴンからの代替とは思っとらんじゃろうけど、販売面の柱としてステップワゴンでは難しい時代になってきとるんじゃ。」
助手 「セレナやノア・ヴォクシーって強力なライバルが居ますからね。」
所長 「そこでステップワゴンの次の時代を担うクルマとしてのフリードなんじゃ。よく考えてみぃ、長引く不況から始まって、原材料や原油の高騰、高齢化社会にクルマ離れまで、今求められとるクルマって安くて長く乗れて、ランニングコストが掛からないクルマしか考えられんじゃろ。」
助手 「そんなことないですよ、こないだもアルファードがよく売れてるって話をしたとこじゃないですか。」
所長 「生活に余裕があって、クルマを趣味や見栄で選ぶモンももちろん居るわ。じゃがそうじゃないモンの方が多いし、これからガソリン代が上がり続ければもっと顕著になってくるじゃろ。」
助手 「で、ダウンサイジングですか。」
所長 「まずこれまでより燃費を重視するようになるわな。で、家計を圧迫するローンを抑えるために購入価格は安くしたいじゃろ。」
助手 「でもそれだったらミニバンじゃなくって、コンパクトカーの方がいいんじゃないですか。3列目なんて使ってないヒトがほとんどですし、燃費や価格にも影響するでしょ。」
所長 「そうじゃ。じゃが長く乗ることを考えるとミニバンという選択肢が有利になるんじゃ。」
助手 「どうしてですか。」
所長 「買うモンの環境の変化じゃ。10年も乗ることを考えると結婚したり、子供が出来たり、大きくなったり、親の面倒を見んといかんようになるとか、いろいろと考えるモンじゃ。そうしたときにこれまでのように簡単に買い替えられんから、ひと通り対応出来るモンにしようとするのも理解出来るじゃろ。」
助手 「あ、・・・そういうことですか。」
所長 「そういう目で見ればこのクルマって、いろんな意味でちょうといいクルマじゃと思うんじゃ。デザインもモビリオと違って普通のクルマの範疇じゃし、大きさもコンパクトカーに乗ってたヒトでも運転出来そうと思えるサイズじゃろ。3列目は広いとまでは言えんが、ちゃんと座れるサイズはあるし、エンジンも馬力と燃費を考えれば妥当なモンじゃろ。ただ価格が少し高めなのが気になるんじゃが、原材料の高騰を考えると致し方ないと言ったところなんじゃろうな。」
助手 「うーん、ひょっとすると初代のオデッセイやステップワゴンのように、また新しい金脈を開拓することになるかもしれませんね。」
所長 「売れるかどうかはお客次第なんじゃが、そうなる可能性はあるということじゃ。ま、そうなるとトヨタが黙って見とらんじゃろうけどな。」
参考資料
ホンダ・フリード(本田技研工業株式会社)
ホンダ・モビリオ(本田技研工業株式会社)
所長 「ちょっと前からCMでチラ見せしとったのぉ。」
助手 「この手のやり方、最近目に付きますよね。スバルのエクシーガもそうですし、日産のティアナやマツダのビアンテなんて実車をそのまま見せてますよね。」
所長 「ま、どこも久しぶりの新車じゃから、少しでも早くお客の関心を惹きたいところなんじゃろ。」
助手 「2月にクラウンが出てから5月のアルファードまで結構空いてましたしね。」
所長 「日産なんか真っ当な新型車は去年のGT-R以来じゃしな。」
助手 「そうなるんですか。GT-Rも一般のユーザーにとっては遠い存在ですし、ディーラーにとっては待ちに待ったといった感じなんでしょうね。」
所長 「そんなとこじゃろうな。」
助手 「で、フリードですけど、どう思われます。ボクは前のモビリオが好きだったんで、がっかりなんですけど。」
所長 「モビリオは確かに面白いクルマじゃったのぉ。ワシもなんかの弾みでミニバンを買うはめになったら、モビリオが第一候補じゃな。」
助手 「へぇー、所長がですか。」
所長 「つくり手の思い入れみたいなモンが伝わる数少ないクルマじゃろ。」
助手 「ですよね。出来ればモビリオの後継が見たかったんですけどね。やっぱり売れないとダメですよね。」
所長 「モビリオの後継は難しいじゃろうな。」
助手 「どうしてですか。」
所長 「モビリオってコンセプトカーみたいなモンじゃったんじゃ。3列シートをどれだけ小さい車体で実現出来るかを示すのが目的じゃったんじゃし、デザインも従来のクルマの価値観とは違うのを提案しとったしの。で、市場のニーズを反映させて次のクルマにつなげたと言うわけじゃ。」
助手 「それがフリードという訳ですか。でもそんなにいいとは思えませんけどね。デザインもエディックスとかベンツのBクラスとかみたいですし。」
所長 「そうかぁ。ワシは結構いいと思うぞ。ホンダにしてはとっつき易い顔つきをしとるし。」
助手 「そうですか。サイドのラインはくどいですし、後ろなんてbBみたいじゃないですか。」
所長 「ま、確かにラインや面が複雑すぎるところは目に付くのぉ。じゃが全体の雰囲気はフィットに通じるモンがあるし、フィットのワゴンと考えればそう悪くはないと思うんじゃけどな。」
助手 「フィットの派生ワゴンですか。まぁ、そう見えないこともないですけどね。」
所長 「ホンダとしてはフィットに次ぐ販売の柱になって欲しいところなんじゃろう。」
助手 「国内販売はフィットにおんぶに抱っこ状態ですからね。先代の派生車種のモビリオ、スパイク、エアウェイブにしてもトヨタのヴィッツ・ファミリーや日産のキューブ、ノート、ティーダなんかと比べたら寂しいモンでしたしね。」
所長 「もちろんそれもあるじゃろうけど、ホンダとしてはもっと大きな期待を持っとるような気がするんじゃ。」
助手 「えっ、どういうことですか。」
所長 「つまりじゃな、ステップワゴンの代わりとしてミニバンの柱にしたいんじゃないかと思うんじゃ。」
助手 「えっ、いくら何でもステップワゴンの代わりにはならないでしょ。サイズも価格帯も全然違いますし。」
所長 「もちろんステップワゴンからの代替とは思っとらんじゃろうけど、販売面の柱としてステップワゴンでは難しい時代になってきとるんじゃ。」
助手 「セレナやノア・ヴォクシーって強力なライバルが居ますからね。」
所長 「そこでステップワゴンの次の時代を担うクルマとしてのフリードなんじゃ。よく考えてみぃ、長引く不況から始まって、原材料や原油の高騰、高齢化社会にクルマ離れまで、今求められとるクルマって安くて長く乗れて、ランニングコストが掛からないクルマしか考えられんじゃろ。」
助手 「そんなことないですよ、こないだもアルファードがよく売れてるって話をしたとこじゃないですか。」
所長 「生活に余裕があって、クルマを趣味や見栄で選ぶモンももちろん居るわ。じゃがそうじゃないモンの方が多いし、これからガソリン代が上がり続ければもっと顕著になってくるじゃろ。」
助手 「で、ダウンサイジングですか。」
所長 「まずこれまでより燃費を重視するようになるわな。で、家計を圧迫するローンを抑えるために購入価格は安くしたいじゃろ。」
助手 「でもそれだったらミニバンじゃなくって、コンパクトカーの方がいいんじゃないですか。3列目なんて使ってないヒトがほとんどですし、燃費や価格にも影響するでしょ。」
所長 「そうじゃ。じゃが長く乗ることを考えるとミニバンという選択肢が有利になるんじゃ。」
助手 「どうしてですか。」
所長 「買うモンの環境の変化じゃ。10年も乗ることを考えると結婚したり、子供が出来たり、大きくなったり、親の面倒を見んといかんようになるとか、いろいろと考えるモンじゃ。そうしたときにこれまでのように簡単に買い替えられんから、ひと通り対応出来るモンにしようとするのも理解出来るじゃろ。」
助手 「あ、・・・そういうことですか。」
所長 「そういう目で見ればこのクルマって、いろんな意味でちょうといいクルマじゃと思うんじゃ。デザインもモビリオと違って普通のクルマの範疇じゃし、大きさもコンパクトカーに乗ってたヒトでも運転出来そうと思えるサイズじゃろ。3列目は広いとまでは言えんが、ちゃんと座れるサイズはあるし、エンジンも馬力と燃費を考えれば妥当なモンじゃろ。ただ価格が少し高めなのが気になるんじゃが、原材料の高騰を考えると致し方ないと言ったところなんじゃろうな。」
助手 「うーん、ひょっとすると初代のオデッセイやステップワゴンのように、また新しい金脈を開拓することになるかもしれませんね。」
所長 「売れるかどうかはお客次第なんじゃが、そうなる可能性はあるということじゃ。ま、そうなるとトヨタが黙って見とらんじゃろうけどな。」
参考資料
ホンダ・フリード(本田技研工業株式会社)
ホンダ・モビリオ(本田技研工業株式会社)
さて、近日登場のエクシーガの価格と燃費はどうなのでしょうね・・・それによっては、意外にもフリードのライバルになり得るのではないかと、着目しております。
>余計な線が多い上に強面で、
この文章だけでホンダのクルマってわかりますね(笑)
エクシーガ、いよいよですね。
今年発売のクルマの中で一番楽しみかもしれません。