助手 「フォルクスワーゲンの排ガス不正問題がえらいコトになってますね。」
所長 「まったくお粗末な話じゃな。」
助手 「ホントですよね。バレるって思わなかったんですかね。」
所長 「そりゃ、いつかはバレるとは思っとったじゃろ。じゃがやめるにやめられんかったんじゃろうな。こういうのっていきなりやめようと思うと、罪を認めるしかないしの。フォルクスワーゲンとしては、不正をせんでも現在とおんなじ性能を確保する技術を開発して、なかったコトにしたかったんじゃろうけど、そんな都合のいいように世の中は出来とらんわ。」
助手 「ですね。」
所長 「そもそも不正なんてするとロクでもない結果にしかならんのが、わからんかったんかのぉ。隠そうとすればするほど、どんどん深みにはまってしまうじゃろ。ほれっ、嘘をつくとその嘘を通すためにもっと嘘をつかんとイカンのとおんなじじゃ。」
助手 「その代償はあまりにも大きいですよね。」
所長 「じゃな。売ってしもたクルマのケアはもちろんのコト、それによって得た減税や補助金の問題もあるじゃろうし、性能を信用して買ったモンからも訴えられるじゃろうな。特にアメリカ人は日本と違って簡単に裁判まで発展するしの。」
助手 「ですよね。クリーンディーゼルで環境に優しいと思って買ったヒトからすれば、実は自分のクルマが基準の40倍のNOxを排出してたって聞けば発狂モンですよね。売るにしても二束三文にしかならないでしょうし。」
所長 「あと、販売面の影響も想像がつかんの。大手メーカーが平気で嘘をついとったワケじゃし、ガソリンエンジンは問題ないって言われてももう誰も信用出来んじゃろ。」
助手 「他のメーカーへの影響もあるでしょうね。うちは大丈夫って言ってても、どこまで信用していいかわかったモンじゃありませんよね。」
所長 「三菱のリコール隠しの影響が未だに尾を引いとるワケじゃし、フォルクスワーゲンの販売規模を考えると簡単に終わるようには思えんわ。」
助手 「ですよね。会社の上層部は自業自得だとしても、末端の工場で働く人たちや、何も知らずに売っていたディーラーの人たちのコトを考えるとやり切れないですね。」
所長 「言えとるの。なんとか持ちこたえて貰わんとイカンわな。」
助手 「ですね。ところで話は変わりますけど、ダイハツから新しい軽が出ましたね。」
所長 「ああ、前からハスラー対抗車って言われとったヤツじゃな。」
助手 「発表会でハスラーは意識してないって言ってたそうですけど、してますよね。」
所長 「そりゃ、このタイミングでSUVを出すんじゃから意識せん方がおかしいじゃろ。じゃが拍子抜けしたのも事実じゃけどな。」
助手 「言えてますね。ダイハツがどんな手で対抗してくるか楽しみにしてたんですけど、フタを開ければミラジーノのSUVですからね。」
所長 「そう言ってしまえば身もフタもないじゃろうが。ワシはなかなか上手いコトやっとると思うがの。」
助手 「どこがですか。」
所長 「ハスラーに真正面から対抗したのを出しても、まずハスラーに太刀打ち出来んじゃろ。それだけハスラーってよく出来たクルマじゃと思うんじゃ。」
助手 「それはボクもそう思いますね。SUVのチカラ強さと軽の持つ可愛さを見事に両立させてますからね。」
所長 「じゃろ。下手に似たようなのを出しても二番煎じとしか見てもらえんしな。」
助手 「それはそうでしょうね。」
所長 「じゃったら、ダイハツお得意のミニをモチーフとしたモデルで、ハスラーとは違った層にアピールする方が勝算があるんじゃないか。」
助手 「確かにミラジーノは一定の需要がありましたけど、でもどうなんですかね。ミニのパクリのミラジーノの背を高くしたモデルって、あんまりいいとは思えませんけどね。」
所長 「本家にもクロスオーバーがあるし、別にいいんじゃないか。」
助手 「3つのバリエーションが売りだそうですけど、どれも魅力を感じませんね。ベーシックなスタイルはやたら背の高さばっかり気になりますし、SUVのアクティバはチカラ強さに欠けるっていうか、前にあったテリオス・キッドを思い出しましたよ。あとスポーツのカラーリングに至ってはアルトの露骨なパクリでしょ。ま、それも元を辿ればアバルト500のパクリなんですけどね。」
所長 「ミニのクロスオーバーにアバルトがチューンを施したって考えれば、なかなか魅力的な組合せじゃけどな。」
助手 「どっちも見てくれだけじゃないですか。」
所長 「ま、ダイハツが国内専売の軽をその程度のモンと考えとるというコトの表れじゃろうけど。」
助手 「それでも売れてしまうんでしょうね。」
所長 「じゃろうな。ただどうせやるんなら、もっと上手に出来んかったモンかのぉ。」
助手 「パクリだとバレないようにしろってコトですか。」
所長 「いや、それは別に構わんと思うんじゃ。すでにミラジーノで許される範疇だというコトも、お客はまったく気にしとらんというのも、実績としてあるワケじゃからの。」
助手 「まぁ、それはそうですよね。」
所長 「ワシが言いたいのは、なんでデザインをもっと可愛く出来んかったんかってコトじゃ。せっかくお手本があるんじゃからもっとやり様があったと思うんじゃ。あれじゃったらミラジーノの方がずっと魅力的じゃったわ。」
助手 「それはボクもそう思いますね。ミラジーノがいいか悪いかは別にして。大体あの背の高いボディでミニのデザインは無理があったんじゃないですか。軽は幅の制約もありますしね。」
所長 「それもやり方次第じゃと思うんじゃがな。」
助手 「どうやるんですか。」
所長 「ハスラーとキャストを見比べてみるとよくわかるんじゃが、ハスラーって背が高い割りに小顔なんじゃ。なんでそう見えるかって言うと、バンパーラインが高い位置にあるからじゃ。」
助手 「ハスラーのバンパーって確かに高い位置にありますよね。」
所長 「で、キャストはと言うと、バンパーレスのデザインにデカいグリルを備えとるじゃろ。で、バンパーの下側にメッキのモールを入れとるんで、より顔がデカく見えるんじゃ。」
助手 「確かにデカいですよね。」
所長 「ワシじゃったらグリルを2分割にして間にバンパーを通すわ。ちょうど先代のミニみたいな感じじゃ。それだけでかなり印象が変わると思うんじゃがな。」
参考資料
ダイハツ・キャストスタイル(ダイハツ工業株式会社)
ダイハツ・キャストアクティバ(ダイハツ工業株式会社)
スズキ・ハスラー(轟クルマ文化研究所)
ダイハツ・ミラジーノ(轟クルマ文化研究所)
所長 「まったくお粗末な話じゃな。」
助手 「ホントですよね。バレるって思わなかったんですかね。」
所長 「そりゃ、いつかはバレるとは思っとったじゃろ。じゃがやめるにやめられんかったんじゃろうな。こういうのっていきなりやめようと思うと、罪を認めるしかないしの。フォルクスワーゲンとしては、不正をせんでも現在とおんなじ性能を確保する技術を開発して、なかったコトにしたかったんじゃろうけど、そんな都合のいいように世の中は出来とらんわ。」
助手 「ですね。」
所長 「そもそも不正なんてするとロクでもない結果にしかならんのが、わからんかったんかのぉ。隠そうとすればするほど、どんどん深みにはまってしまうじゃろ。ほれっ、嘘をつくとその嘘を通すためにもっと嘘をつかんとイカンのとおんなじじゃ。」
助手 「その代償はあまりにも大きいですよね。」
所長 「じゃな。売ってしもたクルマのケアはもちろんのコト、それによって得た減税や補助金の問題もあるじゃろうし、性能を信用して買ったモンからも訴えられるじゃろうな。特にアメリカ人は日本と違って簡単に裁判まで発展するしの。」
助手 「ですよね。クリーンディーゼルで環境に優しいと思って買ったヒトからすれば、実は自分のクルマが基準の40倍のNOxを排出してたって聞けば発狂モンですよね。売るにしても二束三文にしかならないでしょうし。」
所長 「あと、販売面の影響も想像がつかんの。大手メーカーが平気で嘘をついとったワケじゃし、ガソリンエンジンは問題ないって言われてももう誰も信用出来んじゃろ。」
助手 「他のメーカーへの影響もあるでしょうね。うちは大丈夫って言ってても、どこまで信用していいかわかったモンじゃありませんよね。」
所長 「三菱のリコール隠しの影響が未だに尾を引いとるワケじゃし、フォルクスワーゲンの販売規模を考えると簡単に終わるようには思えんわ。」
助手 「ですよね。会社の上層部は自業自得だとしても、末端の工場で働く人たちや、何も知らずに売っていたディーラーの人たちのコトを考えるとやり切れないですね。」
所長 「言えとるの。なんとか持ちこたえて貰わんとイカンわな。」
助手 「ですね。ところで話は変わりますけど、ダイハツから新しい軽が出ましたね。」
所長 「ああ、前からハスラー対抗車って言われとったヤツじゃな。」
助手 「発表会でハスラーは意識してないって言ってたそうですけど、してますよね。」
所長 「そりゃ、このタイミングでSUVを出すんじゃから意識せん方がおかしいじゃろ。じゃが拍子抜けしたのも事実じゃけどな。」
助手 「言えてますね。ダイハツがどんな手で対抗してくるか楽しみにしてたんですけど、フタを開ければミラジーノのSUVですからね。」
所長 「そう言ってしまえば身もフタもないじゃろうが。ワシはなかなか上手いコトやっとると思うがの。」
助手 「どこがですか。」
所長 「ハスラーに真正面から対抗したのを出しても、まずハスラーに太刀打ち出来んじゃろ。それだけハスラーってよく出来たクルマじゃと思うんじゃ。」
助手 「それはボクもそう思いますね。SUVのチカラ強さと軽の持つ可愛さを見事に両立させてますからね。」
所長 「じゃろ。下手に似たようなのを出しても二番煎じとしか見てもらえんしな。」
助手 「それはそうでしょうね。」
所長 「じゃったら、ダイハツお得意のミニをモチーフとしたモデルで、ハスラーとは違った層にアピールする方が勝算があるんじゃないか。」
助手 「確かにミラジーノは一定の需要がありましたけど、でもどうなんですかね。ミニのパクリのミラジーノの背を高くしたモデルって、あんまりいいとは思えませんけどね。」
所長 「本家にもクロスオーバーがあるし、別にいいんじゃないか。」
助手 「3つのバリエーションが売りだそうですけど、どれも魅力を感じませんね。ベーシックなスタイルはやたら背の高さばっかり気になりますし、SUVのアクティバはチカラ強さに欠けるっていうか、前にあったテリオス・キッドを思い出しましたよ。あとスポーツのカラーリングに至ってはアルトの露骨なパクリでしょ。ま、それも元を辿ればアバルト500のパクリなんですけどね。」
所長 「ミニのクロスオーバーにアバルトがチューンを施したって考えれば、なかなか魅力的な組合せじゃけどな。」
助手 「どっちも見てくれだけじゃないですか。」
所長 「ま、ダイハツが国内専売の軽をその程度のモンと考えとるというコトの表れじゃろうけど。」
助手 「それでも売れてしまうんでしょうね。」
所長 「じゃろうな。ただどうせやるんなら、もっと上手に出来んかったモンかのぉ。」
助手 「パクリだとバレないようにしろってコトですか。」
所長 「いや、それは別に構わんと思うんじゃ。すでにミラジーノで許される範疇だというコトも、お客はまったく気にしとらんというのも、実績としてあるワケじゃからの。」
助手 「まぁ、それはそうですよね。」
所長 「ワシが言いたいのは、なんでデザインをもっと可愛く出来んかったんかってコトじゃ。せっかくお手本があるんじゃからもっとやり様があったと思うんじゃ。あれじゃったらミラジーノの方がずっと魅力的じゃったわ。」
助手 「それはボクもそう思いますね。ミラジーノがいいか悪いかは別にして。大体あの背の高いボディでミニのデザインは無理があったんじゃないですか。軽は幅の制約もありますしね。」
所長 「それもやり方次第じゃと思うんじゃがな。」
助手 「どうやるんですか。」
所長 「ハスラーとキャストを見比べてみるとよくわかるんじゃが、ハスラーって背が高い割りに小顔なんじゃ。なんでそう見えるかって言うと、バンパーラインが高い位置にあるからじゃ。」
助手 「ハスラーのバンパーって確かに高い位置にありますよね。」
所長 「で、キャストはと言うと、バンパーレスのデザインにデカいグリルを備えとるじゃろ。で、バンパーの下側にメッキのモールを入れとるんで、より顔がデカく見えるんじゃ。」
助手 「確かにデカいですよね。」
所長 「ワシじゃったらグリルを2分割にして間にバンパーを通すわ。ちょうど先代のミニみたいな感じじゃ。それだけでかなり印象が変わると思うんじゃがな。」
参考資料
ダイハツ・キャストスタイル(ダイハツ工業株式会社)
ダイハツ・キャストアクティバ(ダイハツ工業株式会社)
スズキ・ハスラー(轟クルマ文化研究所)
ダイハツ・ミラジーノ(轟クルマ文化研究所)
>軽四ってカブトムシ→テントウムシに始まってる流れでミニ→Nコロ通ってハマー→ネイキッド TT→初代コペン FJ→ハスラーはインスパイアで、
もしくはオマージュ(笑)
>ワゴンR→ムーブとかタント→スペーシアにハスラー→キャストはパクリって事に成るんですかねぇ?
これはパクリというよりは、新しくできた市場に対抗馬を出したってコトでしょうね。
ただ相手のアイデアを安易に使ってるので、出た当初はどうしても叩かれてしまいますが。
>ムーブとキャストの言われようとスペーシアの扱い見るとスズキはダイハツより上手かなぁ。
>格上の真似するのはジョークって事でOKな気がしたり、 どっちもどっちな気がしたり。
これは興味深いですね。市場に出たときの受け取られ方って結構販売に影響しますからね。
好意的に受け止められるようなデザインだったり、販促だったり何かノウハウがあるのかもしれませんね。
>軽四は全長全幅人間のサイズは同じだからシルエット同じに成って小細工なデザインで変えなきゃって感じで、5ナンバーフルサイズのミニバンと同じ様な事に成るんでしょうね。
言えてますね。がんじがらめの軽とミニバンの新車開発って大変なんでしょうね。あらためてハスラーの偉大さがわかりますね。
>格上にインスパイア?真似?するんじゃ無く同じクラスのライバルを手本にすんなら一生懸命違う物にしようとデザインするか、ウチがやるなら元ネタよりカッコ良いぞ!ってなデザインにしなきゃダメなんでしょうね。
そこなんでしょうね。その点でキャストには、もっと頑張ってほしかったですね。
>あまり報道されませんでしたが、いすゞフォワードも排ガス不正がありました。
2011年の石原都知事時代の件ですよね。
規制内容と検査方法さえクリアすれば…ってコトなんでしょうね。環境に対して真剣に考えてるとは思えませんね。
>ekアクティブ・クラッシィは成功を残せませんでしたが、これはどうなるでしょうね。
ハイブリッド専用車種が売れるのとおんなじで、SUV風に仕立てたクルマってハスラーなんかの専用車に比べると弱いように思いますね。今回のキャストも同様ですし苦戦するかもしれませんね。
>ボディフォルムそのものはハスラーというよりN-ONEに近いような。
言われてみればN-ONEっぽいかもしれませんね。
>ハスラーのCMに「楽しさは真似出来ない」というナレーションが追加されましたね。ストリームの「ポリシーはあるか」を思い出しました。
気づきませんでしたが、そういう意地とかプライドみたいのって結構好きです。
ワゴンR→ムーブとかタント→スペーシアにハスラー→キャストはパクリって事に成るんですかねぇ?
ムーブとキャストの言われようとスペーシアの扱い見るとスズキはダイハツより上手かなぁ。
格上の真似するのはジョークって事でOKな気がしたり、 どっちもどっちな気がしたり。
軽四は全長全幅人間のサイズは同じだからシルエット同じに成って小細工なデザインで変えなきゃって感じで、5ナンバーフルサイズのミニバンと同じ様な事に成るんでしょうね。
格上にインスパイア?真似?するんじゃ無く同じクラスのライバルを手本にすんなら一生懸命違う物にしようとデザインするか、ウチがやるなら元ネタよりカッコ良いぞ!ってなデザインにしなきゃダメなんでしょうね。
ekアクティブ・クラッシィは成功を残せませんでしたが、これはどうなるでしょうね。
ボディフォルムそのものはハスラーというよりN-ONEに近いような。
ハスラーのCMに「楽しさは真似出来ない」というナレーションが追加されましたね。ストリームの「ポリシーはあるか」を思い出しました。
>アクティバはハスラーを意識しながらシトロエンカクタスとミニクロスオーバー、ホンダN-ONEをごった煮にした様に見えちゃいます。
確かに色んなクルマに似ている気がしますよね。
ただ、ハスラーにしてもカラーリングなんかはFJクルーザーの影響を受けているでしょうし、現代の成熟しきったクルマで、どのクルマにも似ていないのをつくるのは至難の技なのかもしれませんね。
残念なのはそれよりも、色んなクルマの要素を詰め合わせているにも関わらず、カッコよく思えないコトです。
3つもバリエーションをつくったんなら、ひとつぐらいは当てて欲しかったですね。
同じくボヤいてしまいました。
同じなんちゃってでもミラRV4みたいなのだったら良いなと思ってたのですがなんだかな~って思います。
アクティバはハスラーを意識しながらシトロエンカクタスとミニクロスオーバー、ホンダN-ONEをごった煮にした様に見えちゃいます。
ミニのパクリと言われるミラジーノにしても元々は過去にダイハツが発売してたコンパーノが元ネタだったはずがどんどんミニに寄せてしまって残念なことになった気がします。
コペンもアウディTTもどきでなくコンパーノスパイダーみたいな形で出してジーノスパイダーを名乗ればジーノもここまでパクリと言われなくて済んだのではと思ったり…そもそもコンパーノの認知度が低いので何とも言えないですが。
長々とボヤいてしまって申し訳ないです。