轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

トヨタ FJクルーザー

2011-01-07 18:30:14 | TOYOTA
助手 「FJクルーザーがようやく発売されましたね。」

所長 「らしいの。」

助手 「2003年のデトロイトでコンセプトカーが発表されて、2005年のシカゴで市販車の発表、2006年に北米で販売が開始されたってコトらしいですね。」

所長 「ふーん。」

助手 「で、2010年の年末に日本で発売ですし、北米での発売から5年近く経ってるコトになりますよね。」

所長 「まぁ、そうじゃの。」

助手 「5年といったらモデルチェンジしてもおかしくない期間ですけど、もっと早く出せなかったんでしょうかね。」

所長 「元々出すつもりじゃなかったんじゃろ。」

助手 「なんで売らなかったのか不思議ですよね。並行輸入モノも結構入ってきてますし、日本ででも売れると思うんですけどね。」

所長 「ま、売れるは売れるんじゃろうけど、しょせん市場が小さいんじゃろ。欲しいモンがひと通り買ったらお終い、って感じなんじゃないのか。」

助手 「そうですかね、200系やプラドなんかより、よっぽど売れそうな気がしますけど。」

所長 「ま、どっちもたかが知れとるがの。」

助手 「じゃあ、なんでこのタイミングで出してきたんですか。」

所長 「そりゃ、他のクルマが売れんからじゃろ。補助金も終わってしもたし、しばらくは低迷するじゃろうから、目新しいのが欲しかったんじゃろ。」

助手 「すでにあるクルマですし、コストもあんまり掛からない、というコトですか。」

所長 「あと北米の販売が落ち着いてしもたのかもしれんの。生産キャパが余っとるとか。」

助手 「ありそうですね。」

所長 「ま、どっちにしろ、メーカーの都合じゃろうな。」

助手 「そうですか。結構いいと思ってたんですけどね。」

所長 「いや、誰も悪いとは言っとらんじゃろ。」

助手 「えっ、そうなんですか。」

所長 「日本でも買えるようになったのは、有り難いコトじゃと思うぞ。」

助手 「てっきり、お気に召さないのだとばっかり思ってましたけど。」

所長 「個人的には大歓迎じゃ。四駆のいる生活をしとったら買いたいぐらいじゃ。」

助手 「えーっ、そうなんですか、なんか意外な感じですね。」

所長 「少なくとも今買える国産クロカンの中では一番いいと思うぞ。」

助手 「ま、ボクもそう思いますけど、この手のレトロ物って評価があんまり高くないですよね。」

所長 「前から言うとるんじゃが、レトロの何が悪いのか全くわからんわ。何もトヨタのクルマが全部こんなのになるワケでもないし、これだけの車種があるんじゃから、ひとつやふたつ懐かしいカタチのがあって構わんじゃろ。」

助手 「それは、ボクもそう思いますけど。」

所長 「結局、買うモンが今のプラドやサーフよりこっちの方がいいと言うんじゃったら、メーカーもデザインの方向性を考え直さんとイカンのじゃないかのぉ。」

助手 「言えてますね。」

所長 「よく昔のクルマの方が良かったという話を聞くんじゃけど、それってメーカーにとっては負けじゃと思うんじゃ。」

助手 「それはハードルが高すぎるでしょ。昔のクルマも全部が全部良かったワケじゃないでしょうし、いいのだけが名車として記憶に残ってるワケですからね。」

所長 「もちろんそうじゃ。じゃがそれぐらいメーカーは思っとらんとイカンと言うとるんじゃ。それに今の方が技術が上がっとるワケじゃから、昔はやりたくても出来なんだデザインのクルマがつくり出せるはずじゃろうしの。」

助手 「例えばヘッドライトなんか、今はボディの曲面に合わせたのとか出来ますけど、ボクなんかは昔ながらの丸目とか角目の方が好きですし。もしそれが市場の多くの意見だったとしても、やっぱり丸目や角目に戻らないと思いますけどね。」

所長 「何も全部が全部そうせんでもええじゃろうが。ひとつやふたつそういうのがあってもいいと言っとるんじゃ。今の世の中を見てもそうじゃけど、こっちがいいと思ったら全部そっちに行ってしまうじゃろ。流されやすいと言うか、思考が停止しとると言うか。」

助手 「・・・確かにそうですね。」

所長 「トヨタもどこまで本気か知らんが、ワシなら簡素な商用バージョンをつくってじゃな、空席じゃった70系の後継に据えるんじゃがな。」

助手 「プラドやサーフと共用のラダーフレームですし、本格的な性能を手軽な価格で提供出来れば面白いですね。」

所長 「ひとつ気に喰わんのがFJクルーザーという名前じゃ、PTクルーザーみたいじゃろうが。」

助手 「確かに。でもFJ40型のランドクルーザーがモチーフになってるワケですし、いいんじゃないですか分かりやすくて。」

所長 「どうせじゃったらランドクルーザーを名乗った方がいいと思うんじゃがな。ランドクルーザーなんたら、って名前でいいし。」

助手 「それもそうですね。やっぱりトヨタ自身がランドクルーザーとは認めてないってコトなんでしょうね。」


参考資料
トヨタ FJクルーザー(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・ランドクルーザープラド(轟クルマ文化研究所)
トヨタ・ランドクルーザー200(轟クルマ文化研究所)

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なんかRVRの話の続きみたいですが (llll)
2011-01-18 02:00:56
>今の世の中を見てもそうじゃけど、こっちがいいと思ったら全部そっちに行ってしまうじゃろ。流されやすいと言うか、思考が停止しとると言うか。

よく考えてみれば自動車界って、永遠に受け継がれるようなデザインが無骨なヘビーデューティーSUV・一部のスポーツカー・かなり高額な高級車以外ほぼ無いですね。
10年以上整形しないモノがもっとあって良いと思うんですが、長続きするとそんなに飽きられやすくなるんですかね。
最近はシャープ(マツダホンダ等)か有機的(日産スズキ等)の二手に分かれつつ、どっちに転ぼうか考えている所が多々と感じます。

FJクルーザーとあまり関係ないコメでスミマセン。
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Re:なんかRVRの話の続きみたいですが (宇垂)
2011-01-18 19:15:49
llllさん

>よく考えてみれば自動車界って、永遠に受け継がれるようなデザインが無骨なヘビーデューティーSUV・一部のスポーツカー・かなり高額な高級車以外ほぼ無いですね。

ですね。一部のリバイバルを除けば、モーガンやスーパー7など伝統工芸品に近いモノぐらいでしょうか。
それ以外のモノは大量に出回り、一巡したら新しいデザインに変わる、の繰り返しなんでしょうね。
そのサイクルもどんどん早くなってきてますし…。

>最近はシャープ(マツダホンダ等)か有機的(日産スズキ等)の二手に分かれつつ、どっちに転ぼうか考えている所が多々と感じます。

言われてみればそんな感じかもしれませんね。
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