助手 「プリウスのPHVも新型に切り替わりましたね。」
所長 「みたいじゃな。」
助手 「何でも先代のPHVがあんまり売れなかったんで、今回は随分と気合が入ってるそうですよ。」
所長 「ふーん、そうか。」
助手 「年間で3万5,000台から4万台をもくろんでたようなんですけど、ふたを開けてみたら5年間のトータルで2万2,000台しか売れなかったそうです。」
所長 「惨敗もいいトコじゃな。」
助手 「ですね。で、売れなかった原因ですけど、一つ目が普通のプリウスと外観の違いがわかりにくかったコトだそうです。高いクルマですし、やっぱり普通のプリウスとは違うってわからないと辛いですよね。」
所長 「それはそうかもしれんの。」
助手 「で、二つ目はEV走行の航続距離が26.4キロと短かったトコだそうです。日常使いのほとんどが20キロ以下というデータから、トヨタとすれば十分という判断だったそうですけど、50キロ以上の他メーカーのプラグイン・ハイブリッドと比較するとどうしても見劣りしてしまうのと、電力の消費量の多い冬場なんかはすぐにエンジンが掛かってしまうそうなんですよ。」
所長 「うーん、PHVに乗っとったら、エンジンが掛かると損をした気分になるのかもしれんの。」
助手 「実際にガソリンが減ってしまいますからね。で、三つ目がPHVを自宅で充電するためには200ボルトの電気工事が必要になるからだそうです。」
所長 「いくら掛かるのか知らんが、たしかに二の足を踏んでしまいそうじゃな。」
助手 「ですよね。で、新型はそれらのネガティブな要素を潰してきたんだそうです。具体的には前後のデザインを専用のモノとしたのと、バッテリーの容量を大きくして航続距離を2倍以上の64.2キロまで伸ばして、100ボルトの家庭用のコンセントに対応したそうです。」
所長 「なるほどな。」
助手 「結果、発売後1か月で1万2,500台と月の目標台数2,500台の5倍の受注があったそうです。」
所長 「ほぉ、1か月で先代の合計台数の半分以上か、大成功じゃな。」
助手 「ですね。」
所長 「ハイブリッドのプリウスのときもそうじゃったけど、2世代目で商売になるようにもってくるのは、さすがトヨタじゃな。」
助手 「言えてますね。」
所長 「じゃが、どうせじゃったら、プリウスにせん方が良かったんじゃないかのぉ。」
助手 「というと。」
所長 「いくらカタチを変えたと言ってもベースがプリウスなのは明白じゃろ。」
助手 「名前もプリウスPHVですからね。」
所長 「それじゃと買うモンは、充電できるプリウスにしか見てくれんじゃろ。」
助手 「それで問題ないんじゃないですか。」
所長 「プラグイン・ハイブリッドって、どっちかって言うとEVの弱点をカバーしたクルマじゃろうが。」
助手 「そうですね。エンジンを積むコトによってEVの航続距離の不安を解消できるのがメリットですよね。」
所長 「じゃろ。日常の街中はほぼEVとして使えて、長距離乗るときは燃費のいいハイブリッドとして使える万能選手じゃろ。」
助手 「ですね。」
所長 「じゃったら、専用のボディと名前を与えて、新しいジャンルのクルマじゃともっとアピールした方が効果があると思うんじゃがな。」
助手 「確かにそれはそうですけど、専用のボディをしつらえるにはコストが掛かりすぎるんじゃないですか。目標台数通り推移したとしても月2,500台ですからね。プリウスのモデルサイクルがだいたい6年ぐらいですし、目標通り推移したとしても18万台でしょ。それで専用のボディはキツいんじゃないですか。」
所長 「海外での販売もあるじゃろうし、3倍として50万台じゃ。それだけあればいけるんじゃないかのぉ。」
助手 「いや、海外を考えるとなおさらダメでしょ。」
所長 「なんでじゃ。」
助手 「日本やアメリカならプリウスを名乗らなくてもトヨタの新型車ってだけで十分商売できますけど、それ以外の国ではプリウスのネームバリューは外せないんじゃないですか。」
所長 「そういうコトか。」
助手 「それにトヨタもプリウスやミライを発売したときほど、プラグイン・ハイブリッドにチカラを入れてない気がするんですよね。」
所長 「かもしれんの。結局プラグイン・ハイブリッドってバッテリーの性能次第ってトコがあるし、現状では航続距離を伸ばすためにはバッテリーをたくさん積むしかないしの。そうすれば価格は高くなるし、重量は重くなって燃費は悪くなるからのぉ。」
助手 「バッテリーの性能が上がればエンジンは必要なくなってしまいますからね。」
所長 「じゃな。」
助手 「現状では優れたクルマだとは思いますけど、価格も含めて考えればなかなか厳しいんじゃないですかね。」
所長 「かもしれんの。」
助手 「あとプリウスと差別化が図られたデザインはどうですか。ボクはプリウスのデザインが苦手なんでまだマシだと思いますけど。」
所長 「うーん、どっちもどっちじゃと思うがの。」
参考資料
トヨタ・プリウスPHV(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・プリウス(轟クルマ文化研究所)
所長 「みたいじゃな。」
助手 「何でも先代のPHVがあんまり売れなかったんで、今回は随分と気合が入ってるそうですよ。」
所長 「ふーん、そうか。」
助手 「年間で3万5,000台から4万台をもくろんでたようなんですけど、ふたを開けてみたら5年間のトータルで2万2,000台しか売れなかったそうです。」
所長 「惨敗もいいトコじゃな。」
助手 「ですね。で、売れなかった原因ですけど、一つ目が普通のプリウスと外観の違いがわかりにくかったコトだそうです。高いクルマですし、やっぱり普通のプリウスとは違うってわからないと辛いですよね。」
所長 「それはそうかもしれんの。」
助手 「で、二つ目はEV走行の航続距離が26.4キロと短かったトコだそうです。日常使いのほとんどが20キロ以下というデータから、トヨタとすれば十分という判断だったそうですけど、50キロ以上の他メーカーのプラグイン・ハイブリッドと比較するとどうしても見劣りしてしまうのと、電力の消費量の多い冬場なんかはすぐにエンジンが掛かってしまうそうなんですよ。」
所長 「うーん、PHVに乗っとったら、エンジンが掛かると損をした気分になるのかもしれんの。」
助手 「実際にガソリンが減ってしまいますからね。で、三つ目がPHVを自宅で充電するためには200ボルトの電気工事が必要になるからだそうです。」
所長 「いくら掛かるのか知らんが、たしかに二の足を踏んでしまいそうじゃな。」
助手 「ですよね。で、新型はそれらのネガティブな要素を潰してきたんだそうです。具体的には前後のデザインを専用のモノとしたのと、バッテリーの容量を大きくして航続距離を2倍以上の64.2キロまで伸ばして、100ボルトの家庭用のコンセントに対応したそうです。」
所長 「なるほどな。」
助手 「結果、発売後1か月で1万2,500台と月の目標台数2,500台の5倍の受注があったそうです。」
所長 「ほぉ、1か月で先代の合計台数の半分以上か、大成功じゃな。」
助手 「ですね。」
所長 「ハイブリッドのプリウスのときもそうじゃったけど、2世代目で商売になるようにもってくるのは、さすがトヨタじゃな。」
助手 「言えてますね。」
所長 「じゃが、どうせじゃったら、プリウスにせん方が良かったんじゃないかのぉ。」
助手 「というと。」
所長 「いくらカタチを変えたと言ってもベースがプリウスなのは明白じゃろ。」
助手 「名前もプリウスPHVですからね。」
所長 「それじゃと買うモンは、充電できるプリウスにしか見てくれんじゃろ。」
助手 「それで問題ないんじゃないですか。」
所長 「プラグイン・ハイブリッドって、どっちかって言うとEVの弱点をカバーしたクルマじゃろうが。」
助手 「そうですね。エンジンを積むコトによってEVの航続距離の不安を解消できるのがメリットですよね。」
所長 「じゃろ。日常の街中はほぼEVとして使えて、長距離乗るときは燃費のいいハイブリッドとして使える万能選手じゃろ。」
助手 「ですね。」
所長 「じゃったら、専用のボディと名前を与えて、新しいジャンルのクルマじゃともっとアピールした方が効果があると思うんじゃがな。」
助手 「確かにそれはそうですけど、専用のボディをしつらえるにはコストが掛かりすぎるんじゃないですか。目標台数通り推移したとしても月2,500台ですからね。プリウスのモデルサイクルがだいたい6年ぐらいですし、目標通り推移したとしても18万台でしょ。それで専用のボディはキツいんじゃないですか。」
所長 「海外での販売もあるじゃろうし、3倍として50万台じゃ。それだけあればいけるんじゃないかのぉ。」
助手 「いや、海外を考えるとなおさらダメでしょ。」
所長 「なんでじゃ。」
助手 「日本やアメリカならプリウスを名乗らなくてもトヨタの新型車ってだけで十分商売できますけど、それ以外の国ではプリウスのネームバリューは外せないんじゃないですか。」
所長 「そういうコトか。」
助手 「それにトヨタもプリウスやミライを発売したときほど、プラグイン・ハイブリッドにチカラを入れてない気がするんですよね。」
所長 「かもしれんの。結局プラグイン・ハイブリッドってバッテリーの性能次第ってトコがあるし、現状では航続距離を伸ばすためにはバッテリーをたくさん積むしかないしの。そうすれば価格は高くなるし、重量は重くなって燃費は悪くなるからのぉ。」
助手 「バッテリーの性能が上がればエンジンは必要なくなってしまいますからね。」
所長 「じゃな。」
助手 「現状では優れたクルマだとは思いますけど、価格も含めて考えればなかなか厳しいんじゃないですかね。」
所長 「かもしれんの。」
助手 「あとプリウスと差別化が図られたデザインはどうですか。ボクはプリウスのデザインが苦手なんでまだマシだと思いますけど。」
所長 「うーん、どっちもどっちじゃと思うがの。」
参考資料
トヨタ・プリウスPHV(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・プリウス(轟クルマ文化研究所)
プレデターみたいな標準プリウスに比べて、随分真っ当な顔になってますね。
コレを売る為に、わざと変な顔にしたのでは?と穿った見方をしてしまいます。
>プレデターみたいな標準プリウスに比べて、随分真っ当な顔になってますね。
PHVの方がとっつきやすい顔になってますよね。
>コレを売る為に、わざと変な顔にしたのでは?と穿った見方をしてしまいます。
まさかそんなコトはないと思いますが、PHVはできるだけ冒険を避けたかったってトコでしょうか。
>定員4人でトランクも狭くなっているけど、販売への影響はあまり無い様ですね。
そうなんですか、気づきませんでした。
まぁ、プリウスに5人乗るのって結構辛そうですし、問題ないんでしょうね。
トランクはゴルフバッグが4個から2個積みに減ってるんで、ゴルフをするヒトにはPHVは敬遠されるかもしれませんね。