「 はじめての三線―沖縄・宮古・八重山の民謡を弾く」(漆畑文彦著、晩聲社)という本がある。
この本のおかげで三線や沖縄音楽の知識が増えた。
最近出た「DVDで学ぶお稽古。よなは徹の三線教室 初級編」(よなは 徹著、エイ出版社)は、DVDであのよなは徹が登場し、三線を教えてくれる。これらの本にも工工四がいっぱい載っていてるが、なかなか沖縄民謡をうまくは弾けない。
私は三線店で頂いた工工四で練習することが多い。すべて弾けるようにはなっていない。
・きらきらぼし、チューリップ、Happy Birthday to you、大きな栗の木の下
・新安里屋ユンタ
・涙そうそう
・島人の宝
・てぃんさぐの花
・花
・竹富島で会いましょう
・オジー自慢のオリオンビール
・十九の春
前にも書いたが、私はどちらかというと音痴で、カラオケもあまり好きではない。今まで、ロクに楽器も弾いたことがない。音楽を聴いても、善し悪しも分からない。
私の場合、最初の2回のみだが、三線教室から始めてよかったと思っている。そうでなければ我が家の三線は今頃ケースの中で眠っているに違いない。
2回の教室の内容(90分×2)は以下のとおり。三線店の店長からマンツーマンで指導して頂いた。
・三線の持ち方(座って弾く場合)
・爪の持ち方。絃の弾き方(右手の使い方)。
・工工四(クン・クン・スィーと読む:三線の楽譜)の読み方。
・左手の指で絃を押さえて、右手で絃を弾いて、合、乙、老、四、上、中、尺、工(ドレミファソラシド)の練習。
・「きらきらぼし」「チューリップ」「ハッピーバースディ」「大きな栗の木の下で」の知っている童謡で三線に慣れる。
・「安里屋ゆんた」にチャレンジ。
・「安里屋ゆんた」が旨く弾けなくて「涙そうそう」にチャレンジ。弾く曲のメロディーをよく知っていた方が弾きやすい。
よく、沖縄ツアーの広告に三線体験教室が載っている。だいたい”90分で1曲弾ける!”なんて書いてあるけど、私の場合は...
この三線教室は2回で5千円。私にとっては非常に価値ある5千円だと思っている。ここである程度基礎的な知識を教えて頂いたことと、三線を購入した店で三線教室を受けたことにより、会社帰りに気軽に立ち寄ることができ、困ったことがあると相談できるようになった。
三線を購入して10日ほどたった2004年6月、三線の練習をするがどうも音がよろしくない。そこで娘のピアノを使い調弦をしてみる。ド・ファ・ドの本調子で合わせたつもりでも、合、乙、老、四、上、中、尺、工(ドレミファソラシド)と弾いてみると合ってないように思える。老→四で四が低いと感じ中弦を高くする。尺→工で同じく工を高くする。その繰り返しをした結果、結局女弦が切れてしまった。
次の日の会社帰りに三線店に立ち寄る。なんと三線用のチューナが発売されていた。KORG WT-30S 三線用調べコンタクト・マイクCM-100付き(5,600円)を購入。それと店長に、弦の糸かけへの縛り方を教えてもらう。
家に帰り、まず切れた弦を張り替える。切れた女弦が糸かけ付近で切れていたので、もったいないのでその弦で張り替える。店長に教えてもらったようにはうまく縛れなかったがどうにか張り替えた。続いて購入したチューナを利用して調弦する。凄い!
これ以降、調弦で悩むことはなくなったが、自分の耳を使った調弦はできない。
三線購入時に小物も購入した。
・爪(水牛角バチ)
写真(右上)。購入時に付いてきた爪。もう一つ、那覇国際通りにある「ちんだみ工芸」で購入したものもある。これを右手の人差し指にはめ、爪の先を輪を作るように親指で押さえて絃を弾く。三線を弾くには、この爪を使うか、自分の爪でも弾ける。ギターのピックでもよいとのこと。最初は使ってたけど、今は自分の爪で弾いている。私の爪が長いのは無精ではなく、三線を弾くためである。
・チル(絃)
写真(左)。交換用に購入した。絃は擦り減るので1年に1回は張り替えるとよいと三線店の店長から聞いた。擦り切れるほど練習はしていないが、昨年ティーガーの取替と同時に絃を張り替えた。音の感じが変わったような気がした。
・しのび駒(消音器)
写真(右下)。夜中にこっそり?練習するのに音を小さくするウマ。普通のウマをこれに替えれば音が響かなくなる。集合住宅に住み、帰宅の遅い私にはこのようなグッズは実にありがたい。昼間であっても、私の出す騒音でご近所に迷惑をかけずにすむ。
購入した三線の店の広告書きを記しておく。
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三線(カリン材、黒塗り、強化張り)
サンシン(カリンザイ、クロヌリ、キョウカバリ)
価格:30,000円 (税込・送料込)
重量:6kg
【ハードケース、水牛角バチ付き】
当店のスタンダードな三線。
強化張りで特別なメンテナンスが要らないのではじめての方でも安心してお使いいただけます。
音質も大変よく初心者の方だけでなく、幅広く三線愛好家にご満足いただけるものと自負しております。
三線は真壁型。本蛇皮特殊加工(強化張り)
ハードケース、水牛角バチ付き
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購入時、以下を教わる
・ケースへのしまい方
・調弦の仕方
私は沖縄好きのみなさんのようには数多く沖縄に行っていない。今までにたったの4回である。
<1回目>1997年6月(2泊3日)
<2回目>2003年7月(3泊4日)
<3回目>2004年7月(3泊4日)
<4回目>2005年6月(3泊4日)
沖縄旅行で書いたように2回目の旅行が思いで深いものになった。2004年ゴールデンウィークも終わると夏休みの家族旅行の計画を立てはじめた。まだ息子の航空運賃が無料なので、行き先は沖縄で家族の意見が一致。
私は旅行の計画を作るのが大好きである。どこを何時に出発して、どこに何時到着して、昼食は、夕食はどこの店、観光は何を見る、土産は何を買う... 予め雑誌やインターネットで調べ、計画を立てて行く。計画するうちに、どんどん沖縄にはまっていく。
まずは田舎の両親の土産にシーサーを買おうと考えた。続いて自分の土産に何を買うか考え始めた。そこで沖縄へ行って三線を買おうと考えた。本当に軽い気持ちで、かんから三線でも...という気持ちだった。その流れで三線情報をネットで調査する。すると勤務先の新橋駅前に三線店を発見してしまった。仕事を早く切り上げて会社帰りに早速店に寄ってみた。「池武当新垣三線店 東京新橋駅前店」。2003年12月にオープンしていたらしい。店内にずらっと三線が並べてあり、親しみやすい店長。この店はあの玉泉洞で見た三線店の姉妹店。これも何かの縁なのであろうか?その日のうちに三線教室を予約する。こうなれば、直ぐに三線を手に入れたくなる。
これが三線を買ったいきさつである。
三線の胴に巻く布を手皮(ティーガー)という。2005年7月15日、新橋駅前の三線店へ立ち寄ると、雑誌「うるま(2005年3月号)」の表紙を見て欲しかった沖縄ワールド機織り工房しおんの手皮があった。青色のロートン織りのもの(4,500円)とティーガホルダー(500円)を購入し、家に着くなり、早速手皮の交換を行った。竿を通す穴をあけるためくり抜く部分の棹の大きさ(約1.2cm四方)を測り、緊張しながらカッターで切っていく。続いて三線の解体。弦をゆるめ糸掛けを外し、今までの手皮を取り外す。そして新しい手皮とティーガホルダーを取り付ける。う~ん、大満足!自分だけの三線になったような気分。三線が上達していないのに、格好だけは…