ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

甘い判断、ずさんな管理、そしてステレオタイプな報道<追記あり>

2007-05-07 12:32:18 | Weblog
コースター事故で現場検証を続行 車軸15年交換されず(共同通信) - goo ニュース

最初に断っておくが、事故の責任を軽く見るつもりはないし、
管理や整備が十分だったなんて全く思っていない。

ただ、「15年間車軸交換なし」が危険極まりないことだとしても、
じゃあ何年に一度くらい交換すればいいのか、
交換さえしていればよかったのか、全く判断ができない。

また2月の点検を5月に延ばしたことを非難する報道も多いが、
これとてわずか3か月で大事故が起こる理由にはならない。
言い替えると、点検が事故の起こるたった3か月前でいいとは思えない。

朝のニュースショーでは、某超大物有名タレントキャスターが、
「雨風にさらされて、金属疲労の起こらないはずが、、、、」と
おっしゃっていたが、風雨で車軸に金属疲労が起こるとは思えん。

比べていいものかどうか判りませんが、車で車軸が折れる事故、
トラックではたまにあるようですが、乗用車では聞かない。

実際にはよくあって報道されないだけなのか、本当にないのか知らないが、
10年20年と使っている車なんかいくらでもあるが、
車軸が折れるなんて聞いたことがない。

もちろん、構造も違うし、使用方法も違うし、
車と比べること自体変なのかもしれないが、
「15年も!」と言われても、良いのか悪いのかすらわからない。

金属疲労はご承知のように応力のかかり具合によって、
進行度合いも大きく違うから、単に年数で見るのではなく、
金属疲労は起こるものだという前提で整備や検査を行うべきであったろう。

さらにいえば、金属疲労その他の要因で車軸が折れても、
最悪死亡事故は回避できるだけの設計であるべきだったと思う。

短期的にはこの事故の責任がどこにあったのか、
被害者に対してどう責任を取るべきなのか、どう救済すべきなのかは、
大いに議論されるべきだと思う。

また、こういった遊戯施設がどうあるべきなのか、
安全とコストについてどう考えるべきなのか、
議論を進めて欲しいと思うし、

全国の施設、設備、整備、点検についての実態を明らかにし、
問題を浮き彫りにすることも報道の責務ではないだろうか。

いつものように「ずさんな管理」「甘い判断」「責任逃れ」といった
ステレオタイプな報道では問題が矮小化されるだけではないか。

*** 追記 ***

同型コースター、他の遊園地で車軸亀裂や交換例も(朝日新聞) - goo ニュース

車軸の交換について、その後各局でフォローの報道があった。

いずれも類似のコースターについてヒアリングしたものだったようだが、
過去20年間に2回とか、5、6年に1回交換とか、7、8年で交換とか、
10年を超えて交換していないところはなかったようだ。

これらはすべて園側の自主判断で、法的な規制はないようだが、
ちゃんとやっているところはやっているわけで、
これを持って「甘い判断」とか「ずさんな管理」と言われると、
こちらもなるほど、と思うわけだ。

さらに、JIS規格で決まっている検査についても、
エキスポランドでは承知していなかったらしいから、
「ずさんな管理」と言われてもしょうがない。

検査について、法的な規制が強まるようで、それはそれでいいのだが、
一方で法律に則ってさえいればいい、と言う理由付けにされませんように。
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